玉川上水・内藤新宿分水散歩道 全区間が完成
よみがえる玉川上水の記憶

最終更新日:2012年3月12日

写真:分水の前でテープカット
写真:完成した旧新宿門区間(約180m)
写真:羽村市の並木市長と中山区長
写真:あいさつをする中山区長
新宿区(区長:中山弘子)は、玉川上水の歴史的価値を次世代に継承していくため、かつての流れに沿って新宿御苑(内藤町11)内に「玉川上水・内藤新宿分水散歩道」を平成21年度から整備してきた。全長約540mのうち、「大銀杏区間」「大木戸区間」に続き「旧新宿門区間(約180m)」が完成し、今日12日、完成記念式典を開催した。

江戸の飲料水を確保するため、承応3年(1654年)に開設された玉川上水の流路は、多摩川の羽村堰(羽村市)から四谷大木戸(現在の四谷四丁目交差点付近)までの約43㎞。四谷大木戸から江戸市中へは、石や木で造られた水道管を通じて水が供給され、淀橋浄水場が完成した明治31年(1898年)ころまで、江戸・東京の人々にとって貴重な水源だった。昭和初期までに地下化されて暗渠になっていたが、区では玉川上水を偲ぶ流れを復活させるため、平成17年に散歩道整備のための検討会を発足し、整備を進めてきた。

水路は水面幅約1m、水深5~10cmで底は主に粘土で仕上げ、一部護岸を玉石積みとするなど自然の流れに見えるよう配慮。水源には新宿御苑下の国道20号新宿御苑トンネル・共同構内の湧水を活用し、水を循環利用している。水辺には、四季の変化が楽しめるよう約4万7,000株の草花を植え、訪れる方に潤いとやすらぎの空間を提供する。

記念式典で中山区長は、「多くの皆さまにご協力いただいて完成した散歩道は、土地の記憶をいかした魅力あるまちを実現しました。訪れる方に、水路のやすらぎと潤いを楽しんでいただけると思っています」とあいさつ。式典には玉川上水の起点である羽村市の並木心市長も出席し、祝辞を述べた。その後、水路の前でテープカットし、散歩道の完成を祝った。

◆玉川上水・内藤新宿分水散歩道 概要
所在地…内藤町11(新宿御苑散策路内)
利用時間…午前9時~午後4時30分
休園日…月曜日(3月25日~4月24日・11月1日~15日の月曜日は開園)と年末年始(12月29日~1月3日)

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公園計画係 電話03-5273-3915