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力を合わせてコロナの非常事態を乗り切ろう(令和3年7月15日)

最終更新日:2021年7月15日

皆さんおはようございます。区長の吉住健一です。

職員の皆さんには、全庁をあげて、新型コロナ対策とワクチン接種の推進に取り組んでいただいています。また、それぞれの部署では、長期に及ぶこの有事の中、区の本来業務を同時進行で担っていただき、さらには、都議会議員選挙にあたり、円滑な選挙事務を執行していただきました。この場をお借りして、感謝を申し上げたいと思います。

はじめに、直近の感染状況についてお話します。新型コロナの感染 再拡大を受け、東京は来月22日まで4回目となる緊急事態宣言が発出されました。区内においても、新規感染者が増加しています。
1日あたりの感染者数は、これまで10人から20人ほどで推移していましたが、7月以降は30人から50人を超える状況へと変化してきました。
高齢者へのワクチン接種が進んだことにより、12月、1月の第3波で見られていた、病院や高齢者施設でのクラスターはほとんどなくなりましたが、4月からの第4波以降、10代や10歳未満の感染が散見されています。
感染者の多くが、20代、30代の若い年代である傾向は変わりませんが、
最近増加しているのが、会社の昼休みや休憩時間等で感染するケースや、友人同士の集まりの場で感染するケース、そして、感染した家族から家庭内で親や子へ二次感染するケースです。さらに、その家族の勤務先等に感染を拡げるケースも見られています。

感染する場面が、特定の業種や場所に限らず、人が集まる様々なシーンに拡がる中、区は、区民や事業者の皆さんに対し、今一度、感染防止対策徹底の呼びかけを行っていく必要があります。
一方で、新型コロナウイルス感染症への慣れと、自粛期間の長期化により、人々の行動抑制意識も限界に来ています。
疲れ切った人の心を一旦リセットする意味で、緊急事態宣言が解除されましたが、街の人出は一気に増加し、すぐに感染のリバウンドが生じました。
ワクチン接種が、幅広い年代へ進むまでの間、どう働きかければ、警戒心を保ちながら、一人ひとりが感染リスクを評価し、継続して行動してもらえるのかが大きな課題だと考えています。
 
区民のワクチン接種については、希望する65歳以上の高齢者への接種を7月末までに完了できるよう取り組みを進めています。1回目の接種を受けた高齢者の方は、7月13日現在、約53,900人で高齢者全体の約78%、このうち2回目の接種まで終わっている方は、約38,700人、全体の約56%です。60から64歳の方の接種も先月から始まり、59歳以下の方についても、現在、国のワクチン供給を見極めながら予約枠を調整し、順次進めているところです。
区内のワクチン接種を迅速に進めるため、私も対策室と共に、あらゆるチャンネルを通じて、ワクチンの確保に取り組みます。

さて、本日は、区の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザーである、国立感染症研究所 実地疫学研究センター長の砂川富正先生から、職員の皆さんへのメッセージをいただきましたので、聞いてください。



(砂川先生)
おはようございます。
私は国立感染症研究所実地疫学研究センター長の砂川と申します。
新宿区の新型コロナウイルスアドバイザーを務めさせていただいています。
おかげさまで複数の飲食店街の視察などを経験させていただき、私の大変重要な財産になっています。

一つ印象深かったことが昨年の夏にあり、ホストクラブの方々とデスカッションしていた時に、僕らが感染対策のアドバイスをしたことを彼らはやっているのですが、実際に居酒屋などに行ってみると、マスクもつけない、大声で話している人たちが非常に多い。これは、飲食店の人たちだけが頑張っても無理だということを昨年7月頃に最初に言われました。まったくそのとおりだと思っています。なかなか飲食店以外の人たちも含めて感染対策を徹底していくというのは非常に難しいことだなと日々感じています。
コロナが始まって一年以上が過ぎてしまった中で、おそらくすべての方がとても疲れてしまい、コロナ対策に対して鈍感になってしまっている部分があるのではないかと思います。
今年度に入り、学校のクラスター対策に手伝いに行くことが増えました。
おそらく、都内でも学校で複数のクラスターが発生してきているものと思われ、この傾向は今後も強まっていく可能性があります。
警戒感を強めていただきたいと思います。また、私が現場で交わした会話として次のようなものがありました。新宿区の学校ではありませんが、ある学校の対策の支援に行った時に、「うちの先生方はマスクちゃんとしています」と説明受けましたが、その説明してる先生自体が鼻マスクだったり、周りを見てみるとブカブカのマスクを着けているような方々も多かったです。私はそれを指摘させていただいたところ、半分逆切れされました。「学校は病院ですか!?」と言われたのです。
ただ、やはり頑張って子どもに教育を受けさせることのメリットの方が多いので、こうしたパンデミックの中でも、学校に行ってもらっているわけで、それを受け入れる教職員の方々もしっかりと感染対策をしていただく必要があるだろうと強く感じたところです。
その先生から、「そんな病院のようなことをいうのなら、看護師さん等を呼んできて教職員の指導をしなくてはいけないのか?」と聞かれて、「もしそれができるならばぜひやってみたらどうか?」とまじめに答えました。医療従事者がマスクをしっかりやらないと、感染リスクが非常に高まるというのは誰でもわかるところですが、公僕である公務員こういった方々も、次にしっかり感染対策、特にマスクの着用をしていただくことは改めて重要な点ではないかと思って、強調したいと思います。

私自身も疲れて初心を忘れそうになるのですが、改めて対策に取り組んでいきたいと思います。私も公務員ですが、皆さんも一緒に住民の健康を守るために、一緒に頑張っていただきたいと思います。ありがとうございました。



(吉住区長)
砂川先生からのメッセージでした。

コロナのパンデミックの中に在って、区の職員には、区民の皆さんから、迅速な判断と対応、的確な情報共有やコミュニケーション能力を求められることが多くあると思います。有事の際に最も大切なことは、職場の仲間が互いに助け合い連携することです。苦境に立たされた時に、支え合うことで、新しい知恵や勇気が生まれると思います。それは、どのような人でも、組織でも同じです。力を合わせてこのコロナの非常事態を乗り切っていきましょう。

今年も夏季休暇を10月までの期間で取っていただくことになっています。慌ただしい中でも、心身の健康のために、夏季休暇や年次休暇を利用して、リフレッシュしてください。感染予防には免疫力のアップも大切です。
本日の放送はこれで終わります。

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