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チームワークを発揮し課題への取り組みを

最終更新日:2020年7月15日

皆さんおはようございます。
職員の皆さんには、年明け以降、長きに渡り、新型コロナウイルス対策に関わる対応と、区の通常業務を同時進行で担っていただいています。休む間もない状況でも、区の業務体制を維持していただき、心から感謝を申し上げます。
また、先日の東京都知事選挙に従事された皆さん、お疲れ様でした。

6月のコロナ警戒期間が終了し、「新しい日常」に移行する時期を迎えましたが、依然、新規感染者の増加が続いており、区民の命と暮らし、地域経済の課題に引き続き、取り組んでいかなくてはなりません。

2月以降、新型コロナの緊急対応を行うため、区では、部内の応援体制は もとより、部を越えた応援体制を取り、様々なプロジェクトチームを立ち上げてきました。
疫学調査など感染症対策の核となる保健所の体制強化や、全区民を対象とした特別定額給付金の支給、保険料の減免ワンストップ窓口等、これまで200人以上の職員の方に兼務発令を出し、任務にあたってもらっています。
大災害ともいえる、この非常時を乗り越えるためには、区の職員が一丸となって力を合わせて行く必要があります。所属する課や部の範囲で物事を捉えずに、区役所全体が新宿のまちを守る仲間・同志として、一人ひとりが新型コロナの課題について考え、協力をお願いいたします。

今朝は、区内感染者の状況や、コロナ対策の動きについて説明します。

区内の新規感染者数を月別に見ると、3月末までが22人、緊急事態宣言が出された4月は282人、5月は117人と半分以下に減少しました。しかし、6月は再び感染者が増加し、ひと月の新規感染者は281人となりました。この281人のほとんどが20代、30代の若い世代の人です。そして、7月に入ってからも新規の感染が続いています。

5月下旬に「緊急事態宣言」が解除され、社会・経済活動が本格的に再開されたことから、区では、感染事例が増えてきた繁華街事業者と連携し、繁華街での積極的な疫学調査を実施してきました。6月以降の新規感染者数の急激な増加は、これまで疫学調査を行うことが難しかった業種への検査の結果が現れています。
その繁華街では、感染防止対策の取り組みを進めていますが、来街者の大幅な減少など、感染者が出ていない店舗にも深刻な影響を与えています。多くの人に再び新宿を訪れていただくことが出来るように、感染防止対策を強化し、新たな感染者数を減少させていくための取り組みを進めていく必要があります。

6月以降の感染事例のもうひとつの特徴として、一般の方が、街中や職場、会食などで感染し、気づかないうちに家族や友人など身近な人に広げてしまうケースが散発するようになりました。
感染者の濃厚接触者としてPCR検査を受け、陽性と判明した方のほとんどは無症状です。感染した認識も症状もない人が検査を受けずにいることで、市中感染が加速的に進んでしまう恐れがあります。
そのため、疫学調査へのご理解・ご協力、手洗い・消毒・マスク着用など基本的な予防対策の徹底を呼び掛けています。 

長引くコロナ禍において、健康や仕事だけでなく、子育て、介護、心の問題など、区民生活のあらゆる側面での影響も深刻化することが憂慮されます。
また、今月には、九州地方を襲った記録的な豪雨により、熊本県南部を中心に甚大な被害が発生しました。これから台風や大雨の季節を迎える中、災害時の感染症対策も急務です。
 
私たちは、こうした様々な課題に対し、真に必要な施策を考え、その取り組みを一つ一つ前に進めていくことが大切だと思っています。
新型コロナのパンデミックで、改めて取り上げられている人物に、後藤新平がいます。
後藤新平は、医師として出発し、官僚を経て、内政や外交など様々な分野で活躍した政治家ですが、日清戦争時のコレラ対策や、上下水道の整備など、衛生行政にも力を入れた人物です。
大正8年に建設された神戸の千刈(せんがり)ダムの石碑には、当時内務大臣だった後藤が書いた「人は天を助く(人助天)」という言葉が刻まれています。明治時代にコレラが大流行し、神戸市内でも多数の死者が出る中で、良質な水の供給が課題でした。この「人は天を助く」という言葉は、決して奢りではなく、課題に立ち向かい、ダム建設に携わった人たちの気概のように感じます。

ウイルス収束の時期が見えない中での戦いが続いていますが、区役所内部だけでなく、国や東京都、様々な所属の方が応援に駆けつけてくださっています。この場をお借りして、感謝を申し上げます。今のこの努力が報われ、ウイルスを収束させた後に、あの時のメンバーは最高だったと思えるチームワークを発揮できるよう、コミュニケーションを図ってまいりたいと思います。どうかよろしくお願い申し上げます。

今年は、夏季休暇を6月から10月までの期間で取っていただくことになっています。慌ただしい中でも、心身の健康のために、夏季休暇や年次休暇を活用して、リフレッシュする機会をぜひ取ってください。

本日の放送はこれで終わります。

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