まちを染め物で埋め尽くす「染の小道」開催
染のまち 落合・中井をアピール

最終更新日:2015年2月27日

写真:川のギャラリー遠景
写真:川のギャラリー
写真:道のギャラリー(洋食店店頭のれん)
神田川・妙正寺川の流域で地場産業として受け継がれてきた新宿の染色業。地元の染色業をPRしようと、妙正寺川や中井駅周辺の商店街を色鮮やかな反物やのれんで飾るイベント「染の小道」が、今日27日から始まった。

江戸時代、神田や浅草で発展した染色業は、都市開発が進んだ大正以降、清流を求めた染色業者が神田川上流へと集まり、早稲田・戸塚・高田馬場・落合周辺に工房を設立。現在の西武新宿線が開通し、工房の数が増加した昭和初期には、川のあちこちで染めた反物を洗う光景が見られたという。
区内には、現在でも約90軒の染色に関わる工房があり、江戸の伝統を受け継いだ技術や文化が息づいている。

今年で7回目となる「染の小道」は、まち全体をギャラリーに見立て、落合・中井地域を「染のまち」として広く発信しようと、毎年2月に開催しているイベント。染色業者のほか、商店街や子どもたち、大学生など、地域の皆さんが主体となってイベントを盛り上げ、地域の活性化にもつながっている。

妙正寺川には、約200mにわたって120本を超える反物を架け渡す「川のギャラリー」が登場。色とりどりの反物が川面を舞い、中には地域の保育園、学校の子どもたちやお祭りなどのイベントに訪れた方などが染めた「百人染め」の反物も架けられている。
訪れた多くの人は、色鮮やかな反物が川面に揺れる様子を熱心に写真に収め、川で染め物の水洗いをしていたかつての様子を彷彿とさせる風景を楽しんでいた。

商店街が舞台の「道のギャラリー」では、中井駅周辺97店舗の店先に染色作家や学生が制作した「のれん」が飾られた。のれんは、東京都認定の伝統工芸士や区の「技の名匠」が熟練の技量を発揮したものから、洋食店のエビフライ柄、うなぎ蒲焼店のうなぎ柄などの個性あふれるものまで多くの作品が商店街を彩り、訪れた人の目を楽しませていた。

イベントは3月1日(日)まで。「川のギャラリー」は各日午前10時~午後5時(雨天中止)、「道のギャラリー」は各店舗の営業時間中にご覧いただけます。
明日28日(土)、3月1日(日)には、落合第二小学校(落二ルーム・玄関他、上落合2-10-23)で「染の王国 新宿」展を開催(各日午前10時30分~午後4時30分)。伝統工芸士による染の実演、着物の展示、染色体験などのコーナーもあります。

本ページに関するお問い合わせ

「染の小道」実行委員会 電話090-6545-2013

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