稲荷鬼王神社で歌舞伎町ゆかりの文学作品を展示
土地の歴史を伝える

最終更新日:2013年9月11日

写真:児童雑誌「赤い鳥」のカラフルな表紙絵
写真:「ごんぎつね」はじめ、新美南吉の作品展示
写真:小泉八雲の怪談本の美しい挿絵
新宿区役所近くの稲荷鬼王神社(歌舞伎町2-17-5)に、歌舞伎町にゆかりの文豪の作品や児童文学作品が展示されている。

稲荷鬼王神社では、地域の方と協力し、土地の歴史を伝える展示や催しを開催している。
今回は、神社の近くに小泉八雲、島崎藤村の二人が一時住んでいたことにちなみ、神社が所蔵している明治時代に刊行された八雲の怪談本、昭和初期に刊行された藤村の童話本の表紙や挿絵を展示。また、大正以降の児童文学の発展に貢献した「赤い鳥社」が歌舞伎町二丁目(当時の西大久保)にあったことから、先代の宮司が創刊号から保管していた児童雑誌「赤い鳥」の表紙絵や、「赤い鳥」に「ごんぎつね」を掲載し、今年で生誕100年を迎えた新美南吉の作品や挿絵を展示・紹介している。

境内では、神社を訪れた方が、怪談本の恐ろしくも美しい挿絵や、「赤い鳥」の色彩豊かな表紙絵に見入っていた。

宮司の大久保直倫(なおとも)さんは、「当時の本から、時代の空気や平和への思いを感じるとともに、歌舞伎町にゆかりの文学に触れて、新宿をより好きになってもらえれば」と話している。

このほか、戦前、神社に隣接して映画館があったことから、昭和期の映画のポスターやプログラムも展示している。展示は9月18日(水)まで。見学自由。15日(日)・16日(祝)は、神事等がない時間に限り、当時の本を手にとることができる。

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稲荷鬼王神社 電話03-3200-2904