戸塚第三小学校で地域安全マップ作り
危険を読み解く力を身に付けよう

最終更新日:2011年12月5日

写真:公園で危険な場所を観察
写真:坂道で危険な場所を観察
写真:マップ作り
写真:マップ作り
児童の安全教育の充実を図るため、新宿区教育委員会では、地域安全マップの作成を推進している。
取り組みの一環として、今日5日、東京都青少年・治安対策本部との共催で、「地域安全マップ作り公開モデル授業」を戸塚第三小学校(高田馬場3-18-21、校長:水野久美惠)で実施した。講師は、地域安全マップの発案者で、全国の小学校や地域でマップ作りを指導している、東京都「地域安全マップ専科」総合アドバイザーの小宮信夫・立正大学教授。

地域安全マップは、子どもたちが通学路を歩きながら、犯罪が起こりやすい危険な場所を見つけ、地図を作成するもの。
今日実施したのは、フィールドワークも含めて4時間でマップを完成させる短縮版のプログラムで、公開モデル授業としては初めての試み。学区域をすべて歩いて地図を作ると一日がかりの作業になるが、子どもの判断力を養うことを目的に、地域を絞りフィールドワークにかける時間を短縮して実施した。
小宮教授は、「子どもが毎日見ている景色から、犯罪者が好む場所(景色)を判断できるようになることが大切」と話し、今日は6年生28名が挑戦した。

まず、危険な場所の判断基準「誰もが入りやすく、誰からも見えにくい場所」を学習。小宮教授が身近な住宅地や公園を題材に、クイズ形式で分かりやすく説明した。
続いて、5~6名の班に分かれてフィールドワークを実施。小宮教授からアドバイスを受けながらまちの景色を観察し、「犯罪者が入りやすそうか。自分たちの姿が誰かに見てもらえそうか」と考えながら歩いた。子どもたちは辺りを見回しながら「ここは塀が高いね」「窓があるけど小さくて誰も見てくれそうにないね」などと活発に意見を交わしていた。
教室に戻った子どもたちは、歩いた景色を思い出しながら、地図に写真やコメントを貼り付けていった。「この公園はごみがたくさん落ちていて周りの関心が少ないから危険」などと、危険と判断した理由も記載していた。

今日の授業は、教員の指導力向上にもつながるよう、区立小学校生活指導主任等を対象に公開で実施。小宮教授による地域安全マップ作りと犯罪機会論についての講義も行われ、約40名の教員らが熱心に耳を傾けていた。

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