「江戸幕府 鉄炮組百人隊」出陣
がんばろう東北

最終更新日:2011年9月25日

写真:西戸山公園野球場で一斉発射
写真:火花飛び散る一斉発射
写真:相馬中村藩古式砲術の大筒
写真:勝どきをあげる一行
今日25日、新宿区の皆中稲荷神社(百人町1-11-6)で、「鉄砲組百人隊行列」の出陣式が行われた。

江戸時代に皆中稲荷神社に奉納されていた「鉄砲組百人隊出陣の儀」を再興したものと伝えられる鉄砲組百人隊行列は、江戸幕府鉄炮組百人隊保存会の手で皆中稲荷神社の秋季例大祭の時期に2年に1度行われている。明治維新後、この儀式は廃止されていたが、昭和36年から復活し、今年で創立50周年、26回目の開催となる。

鎧兜に身を固め、火縄銃を担った行列が百人町のまちを練り歩き、実戦さながらに火薬を用いた火縄銃の試射を行う勇壮な儀式として知られる「鉄砲組百人隊行列」は、平成14年2月に新宿区の無形民俗文化財に登録されている。

また、百人町の地名は、徳川幕府が江戸の警護を固めるために、百人隊を現在の百人町1丁目~4丁目の周辺に住まわせていたことに由来する。

今回の出陣編成は、鉄砲同心と呼ばれる一番隊・二番隊・三番隊合計33名に、福島県相馬市から友情出陣の相馬中村藩古式炮術8名を加えた総勢41名。一行は皆中稲荷神社で出陣式を終えた後、東日本大震災被災地の1日でも早い復興を願い出陣。法螺貝の音とともに百人町のまちを巡り、長光寺境内・戸山小学校などで火縄銃の試射を行った。

午後には、西戸山公園野球場(百人町4-1-1)に区内外から多くの見物客が訪れ、合戦演武と火縄銃の試射が行われた。江戸幕府鉄炮組百人隊保存会の名誉会長である中山弘子・新宿区長は、「古き良きものを知ることは大切なこと。皆さん、楽しんでいってください」とあいさつした。

一行は横一列に並び、「立ち放ち」「腰放ち」「膝台放ち」などの撃ち方を、一斉発射、連続発射と次々に披露。鉄砲同心が勇ましい掛け声とともに火縄銃を発射すると轟音が響き、周囲には煙と火薬のにおいが立ち込めた。試射の迫力を体感した大勢の見物客からは、たくさんの拍手と歓声が沸き起こっていた。

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