伝統工芸士を先生に染色体験

最終更新日:2009年10月22日

写真:絵付け体験
写真:絵付け体験
写真:絵付け体験
今日22日(木)、新宿区に地場産業として根づく染色業をもっと身近に感じ知ってもらおうと、落合第一小学校(校長:内藤伸一)で4年生が東京手描友禅の絵付けを体験した。

今日の先生は、地域にお住まいの伝統工芸士の方5名。下絵が描かれた絹の染小裂(そめこぎれ)を前に、「腕がブルブル震えるよ」と緊張した様子の子どもたちは、真剣な表情で筆を持ちながら、慎重に、そして一つずつ丁寧に色を挿していった。
伝統工芸士の先生は、子どもたちの様子を見ながら「筆はたてるんだよ」「色が溜まったところはティッシュでとろうね」とアドバイス。ぼかしなどプロの高度な技も伝授し、間近で見た子どもからは驚きの声があがっていた。
色を挿し終えたらドライヤーで乾かし、今日の作業は終了。まぶしいほど鮮やかなモミジの葉やサクラの花、散りゆくはかなさを表現した花びらなど、子どもの豊かな感性に彩られ染め上がった小裂は、蒸し作業等を行った後、子どもたちの手に届く予定である。

終了後は質問タイム。「すべての作業をご自分でしているのですか」との質問に、伝統工芸士の先生は「構想図案から下絵、友禅挿し、仕上げまで一貫作業です。いろいろな友禅がありますが、一貫作業なのは東京手描友禅だけですよ」と答えていた。
今日の体験を振り返り、子どもからは「事前に手描友禅の様子をビデオで見て難しそうと思ったけれど、実際にやってみたらとても楽しかった」との感想が聞かれた。内藤校長は、「地域にお住まいの伝統工芸士の方に、ボランティアで直接、子どもに高い技術を指導していただけるのは大変有難い」と話していた。

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