秋の文化財イベント・重要文化財「早稲田大学大隈記念講堂」の特別公開を開催

最終更新日:2008年11月16日

写真:ロマネスク様式の回廊を歩く
写真:大隈記念講堂外観
写真:大講堂内部をステージから見る
写真:小講堂を見学
 新宿区(区長:中山弘子)は、地域に残る史跡等に触れ、郷土をより身近に感じてもらおうと「秋の文化財イベント」を企画。11月の初めから「国史跡・林氏墓地の公開」と「ウォークラリー・史跡江戸城外堀跡再発見ウォーク」を実施してきたが、今日は国の重要文化財に19年12月に指定された「早稲田大学大隈記念講堂」の特別公開を、同大学と共催で行った。

 大隈講堂は、早稲田大学の創立45周年記念事業として昭和2年(1927年)に竣工された建物で、建物全体のロマネスク様式を基調としてゴシック様式を加味した優れた近代建築として評価されている。創立125周年記念事業として、昨年全面的に改修が行われたが、改修に当たり外観は変えず、大講堂は現状維持を基本に、小講堂は多機能型の文化ホールにと造られた。

 今日はまず、かつての大隈講堂のできるまでを記録したビデオを大講堂で鑑賞。解説は、早稲田大学文化推進部調査役の尾崎健夫氏が務められ、この講堂が早稲田大学創立者の大隈重信氏が逝去し記念講堂として造られたことや、大隈邸の敷地の寄贈により、かつての大隈邸の中に建っていること、工事は寄付によってまかなわれたことなどを話された。

 その後、講堂の側面にあるロマネスク様式の回廊を見学。回廊中央の壁面側には、大隈重信の銅像が大隈庭園を眺めるように立っていた。そして、回廊奥にある貴賓室、大講堂、地下にある小講堂、時計塔へと移動。時計塔は地上7階にあり、塔に取り付けられた4つの時計は直径約2メートルを超す大きなもの。1日6回、大小4つの鐘でハーモニーを奏でるとのことだった。

 「昔は講堂は暗くて寒かったんだよ」と、昔を懐かしみながら見学をしている方や、「近所に住んでいるけど、いつも通るだけで中に入ったことがなかった。今日は中をみんな見ることができてうれしかった」と話す方など、参加者それぞれの思いを胸に見学したひとときだった。

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