大久保のつつじが里帰り 大久保つつじ祭りで植樹祭を実施

最終更新日:2008年4月27日

写真:植樹する中山区長と安楽岡(やすらおか)館林市長
写真:つつじ祭りで植樹する子どもたち
写真:色とりどりのつつじが並ぶ展示即売会
 本日27日、皆中稲荷神社(百人町1-11-16)で「大久保つつじ祭り」が盛大に開催された。61回目を迎えた今年のつつじ祭りでは、かつて人々の目を楽しませていた大久保のつつじの植樹祭も行われた。

 大久保は江戸時代、幕府の警護にあたっていた鉄砲組百人隊が住んでいた地。鉄砲の練習に励むかたわら栽培していたつつじが有名になり、駒込の染井と並ぶつつじの二大名所だった。明治時代にはつつじ園がつくられ、つつじ見物用の臨時電車が運転されるほどだったが、その後宅地開発等の影響で衰退し、大正8年(1919年)には閉園された。

 ここ数年、大久保のつつじの復活を望む声が増えたことを受けて区が調査したところ、大正4年(1915年)に大久保のつつじが群馬県館林市のつつじが岡公園に移植されていたことが分かり、平成17年6月に館林市から挿し芽500本の寄贈を受けて育成していた。この挿し芽の一部が移植できるまでに成長したため、今年のつつじ祭りにあわせて、皆中稲荷神社と区立つつじの里児童遊園(百人町2-17)に植樹することとなった。

 つつじ祭りに先立って、区立つつじの里児童遊園で行われた植樹祭で、中山弘子新宿区長は「大久保のつつじが90年以上の年月を経て里帰りすることを大変うれしく思います。つつじの挿し芽を快く譲っていただいた館林市の皆さんにとても感謝しています」と挨拶した。

 正午から始まったつつじ祭りの会場では、子どもたちによるつつじの植樹のほか、つつじの苗木の展示即売会や協賛する百人町中央町会婦人部によるバザー、クイズ大会などイベントが盛りだくさん。地域に定着した行事とあって、会場は親子連れなど多くの来場者でにぎわっていた。

 この祭りの企画運営を担っているのは、地元の若い商店主らで組織する「新宿百人町・明るい会二世会」。同会会長の大浦庄英さんは「植樹したつつじと一緒に子どもたちが大きく健やかに育つよう、地域ぐるみで見守っていきたいと思います。今後も、大久保の地域の方々や企業のふれあいの場として、つつじ祭りを盛り上げていきます」と話してくれた。

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