新たな地球温暖化対策に向けて伊那市と協定を締結

最終更新日:2008年2月5日

 2月10日(日)、新宿区(区長:中山弘子)は、伊那市(市長:小坂樫男)と環境保全の連携に関する協定を締結する。
この協定は、友好提携を結んでいる新宿区と伊那市が連携して伊那市の豊かな森林を保全することにより、二酸化炭素(CO2)の吸収量を増加させるとともに、住民相互の自然体験学習や地域交流の機会をつくることを目的に締結するもので、新たな地球温暖化対策の一つに位置付けている。

 この協定の主な内容は次のとおり。
(1) 伊那市の間伐が必要な市有林において、新宿区が間伐・下草刈り等の整備事業を支援し、健全な森林の育成を促進する。
(2) 伊那市内の森林から出された間伐材を、新宿区内の事業等に有効活用できる環境を整備する。
(3) 新宿区立環境学習情報センターの地球温暖化対策事業の一環として、伊那市の平地林を活用した下草刈り・枝打ち(ヒノキ、アカマツ等)・植林(広葉樹)など、区民・事業者を対象とした体験学習事業を実施する。
(4) 森林保全事業により増加したCO2吸収量を、新宿区内の二酸化炭素排出量から相殺する。

 40年生のカラマツ林で間伐を行うと、5年後にはCO2吸収量が約3倍に増加するとされる。両区市では、伊那市高遠地区・長谷地区の市有林を年30~50ヘクタールずつ整備すると、平成22年度には4~6キロトンのCO2を森林の吸収量増加により削減できると試算している(※)。

 新宿区は、17年度に新宿区省エネルギー環境指針を策定し、区内のCO2排出量を22年度に平成2年度比125キロトン増に抑え、32年度に同124キロトン削減するという目標を掲げている。しかし、15年度時点では同692キロトン増となっており、CO2排出量の削減が課題となっている。
 区環境保全課は「この協定により、新宿区独自の実効性の高い対策が期待できる。区の様々な地球温暖化対策と関連させながら、区民・事業者の皆さんとともに地球温暖化防止に寄与していきたい」と話している。

 協定の調印式は、2月10日(日)午前11時から伊那市役所(長野県伊那市伊那部3050)で。新宿区長、伊那市長による調印の後、両区市によるプレゼンテーションおよび記者会見を行う予定。

※独立行政法人森林総合研究所の算定方法に基づいて試算。

本ページに関するお問い合わせ

新宿区 環境清掃部-環境対策課
環境推進係 03-5273-3763