「被爆者と語ろう~いのちの大切さ、平和の尊さ」

最終更新日:2007年3月3日

平和講演会の様子
 3月3日(土)午後1時30分から四谷地域センターで、新宿区は平和講演会を開催した。新宿区は昭和61年3月15日に平和都市宣言を行い、広く平和啓発に努めている。平和啓発事業のひとつとして、毎年、広島・長崎に区民の親子を派遣し、平和の尊さを学び、帰ってきてから地域に伝えてもらう「親と子の平和派遣事業」を行っている。今日の講演会はその参加者で構成する「新宿区平和派遣の会」と共催し、新宿区在住の方の被爆者の会である「新和会」の協力のもとで開催した。
 まず、新和会の加藤和己さんが被爆体験談を話した。避難した川原で朝、目覚めたとき、周りの人の顔がみな焼けただれ、皮膚がたれさがっている様子をみて、今でもそのときのショックは忘れられないと語った。当時兵役にとられていた同会の志村秀夫さんは、ほかの仲間と一緒に死体の山を火葬した記憶を紹介した。
 その後、「平和はほかの人に対する思いやりの心から」の気持ちを込めて、平和派遣の会のメンバーを中心に、「花」「うれしいひなまつり」を会場の皆さんと一緒に合唱した。
 グループ討議は被爆者の方を中心に会場が4つのグループに分かれ、もっと被爆者の方に聞きたいことや、被爆者の話を聞いた感想を話しあった。被爆者の一人は「被爆者のほとんどは、当時を思いだすからと、被爆したときの話をしたがらない。私もそうだったが、被爆者がみな高齢になり、被爆したときのことを伝える人がいなくなってしまうと思い、話をしようと思ったのです」と現在の気持ちを話した。
 参加者からは「実際に被爆した人の話を身近に聞いて、とても現実味が感じられた」「小学校の学習の中にも被爆者の話を聞くなどを取り入れてほしい」と、実際に被爆した方の話を目の前で聞いて、現実感をもったという人が多かった。

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