遮熱透水性舗装測定要領

最終更新日:2009年1月1日

【資料 】性能要件の判定に関する測定要領 (遮熱透水性舗装)

平成 18 年 3 月 策定

第1章 総則

1 目的

遮熱透水性舗装の路面低減温度及び路面性状を測定する。

2 適用範囲

本舗装施工箇所において、次のとおり実施する。
[1]路面温度低減効果を推測するため現場切り取り供試体を用いて実施する。なお、実施場所は、新宿区が指定する場所とし原則として室内において行うものとする。
[2]雨水の舗装への透水能力を判定するため、本舗装施工現場において実施する。
[3]その他、必要に応じて本舗装施工箇所において路面性状の測定を行うことができる。この場合、本区監督員の指示に従い実施するものとする。

第2章 路面温度低減効果の測定

1 試験器具

図1 ランプの固定例
(1)適用供試体
直径×厚さ=φ10×5㎝またはφ10×10㎝
 
(2)照射ランプ
散光型のビームランプを使用する。
ビームランプの型式:BRF110V150W、東芝ライテック(株)製とする。
 
(3)ランプ固定装置(図1)
供試体中央直上にランプを固定でき、ランプの照射高さや向きが調節可能なものとする。
(使用例:カメラ用の三脚)

(4)断熱材
供試体からの放熱を防ぐことを目的に供試体の底側面に厚さ5㎝の断熱材を設置する。
(使用例:発泡スチロール)
 
(5)丸型水準器
供試体中心にランプ光を垂直に照射するため, ランプ照射面の向きを調整する際に小型の丸形水準器を使用する。
 
(6)さげ振り
ランプ中心直下に供試体中心を合わせるためにさげ振りを使用する。

2 試験方法

(1)供試体の採取
供試体は、現道から切り出したコア供試体(φ10×5㎝またはφ10×10㎝)とする。
供試体は、遮熱材塗布前及び塗布後をそれぞれ1組(2個以上/1組)以上とする。
 
(2)断熱材の設置
断熱材は、供試体の底側面に設置する。断熱材は底面が5㎝、側面が5㎝以上の厚さになるようにする。(図2)
図2 断熱材
写真1 測定状況
(3)ランプの照射
室内照射試験におけるランプ照射量は、比較用供試体(遮熱材塗布前)の表面温度が3時間で60℃になる照射量とする。
 
(4)供試体の設置
供試体は、ランプ中心直下が供試体中心となるよう設置する。(写真1)
[1]ビームランプを三脚等に取付ける。
[2]丸型水準器をランプ照射面に貼付、ランプ照射面が水平となるようランプの傾きを調整する。調整後は丸型水準器を外す。
[3]供試体を底面及び側面を断熱材で覆い、ゴムバンド等で固定する。
[4]さげ振り等を使用して、ランプ中心と供試体の中心を合わせる。
[5]自在スタッフ等を用いて、照射高さを確認する。
[6]再度、ランプの水平とランプ中心と供試体の中心を確認して必要な調整を行う。
[7]試験開始前に室内の温度、供試体表面温度(接触型表面温度計)を測定する。

(5)試験の開始
ランプを点灯させ、照射試験を開始する。なお、室内温度及び供試体温度は、10分毎に測定し、所定の照射時間後、試験を終了する。

3 結果の整理

(1)結果の算出
遮熱透水性舗装の路面低減温度は、式(1)により算出する。なお、遮熱透水性舗装の温度は、比較舗装の表面温度が60℃に達した同一時刻に測定された温度を用いる。
 
路面低減量(x℃)=
比較供試体の表面温度(60℃) - 遮熱透水性舗装の表面温度(y℃)
 
(2)報告事項
[1]舗装の種類
[2]試験条件(試験温度、使用ランプの種類)
[3]測定結果(供試体表面温度、室内温度)
[4]路面低減量(2つ以上採取した供試体の平均値)

4 性能要件に対する判定

2個の平均値で性能要件を満足しない場合は、さらに2個のデータを加えて4個の平均値により判定する。なお、それでも満足しない場合は、性能要件を満足できなかったと判定する。
 
※ 注意事項
(1)試験中、室内温度は試験結果に影響を与えるので、照射試験中の室内温度を確認する。
(2)電源電圧は、建物内の電気の使用状況によって変動し、これにともなってランプの照射量も変動する。本試験においては、ランプに供給される電圧変動を最小限にするため低電圧電源装置を使用することが望ましい。

第3章 透水量の測定

1 試験器具

現場透水試験器を用いる。

2 試験方法

(1)試験器の設置
現場透水試験器の受水モールドを舗装表面に設置する。このとき下面の0リング外周にあらかじめ油粘土を付着させ、路面との接触面からの漏水を防止させる。
受水モールドを分銅で固定する。

(2)水の注入
給水円筒本体を所定の位置に水平になるように設置し、流量調整バルブを閉じたまま円筒上端まで水を入れる。

(3)測定
流量調整バルブを開いて、舗装への透水時間を測定する。
施工箇所2箇所において、1箇所につき3回測定を行う。

3 結果の整理

(1)結果の算出
現場透水試験器で 400㏄の水が舗装へ浸透する時間を測定値とする。

(2)報告事項
現場透水量・・・1箇所3回測定を2箇所実施し、測定値6個の平均値とする。

4 性能要件に対する判定

測定した平均値で性能要件を満足しない場合、さらに6個のデータを加えた平均値で判定する。その上で平均値が満足しない場合は、性能要件を満足しなかったと判定する。

本ページに関するお問い合わせ

新宿区 みどり土木部-道路課
TEL 5273-3889
FAX 3209-5595

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