区内における化学物質の環境への排出量等
最終更新日:2024年9月6日
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新宿区では、平成13年10月から、環境確保条例により事業者に対して化学物質の適正な管理と使用量等の報告を求めています。令和6年度報告分(令和5年度の使用量等報告)の概要をお知らせします。
令和5年度の特徴
- 報告制度開始以降、使用量は令和2年度を除き(新型コロナウイルス感染症の影響により大幅に減少したと考えられます)、概ね減少傾向にあります。環境への排出量は前年度から増加しましたが、令和元年度以降では減少傾向にあります。
- 物質によって使用量に対する排出量の割合が異なるため、使用量と排出量の上位物質には大きな違いがみられます。
適正管理化学物質使用量・排出量
(1)使用量
- 上位4物質であるトルエン、キシレン、ヘキサン、ベンゼンはガソリン中などに含まれている揮発性有機化合物です。この4物質は全使用量の95%以上を占めています。主な使用施設は燃料小売施設(ガソリン等)の販売量が大きいです。
適正管理化学物質使用量 (単位:t)
年度 化学物質名 |
R元 | R2 | R3 | R4 | R5 |
トルエン | 2,920 | 2,471 | 2,705 | 2,598 | 2,439 |
キシレン | 1,130 | 931 | 1,043 | 1,019 | 984 |
ヘキサン | 707 | 546 | 656 | 649 | 636 |
ベンゼン | 143 | 116 | 134 | 131 | 124 |
塩酸 | 54 | 98 | 87 | 54 | 55 |
その他 | 89 | 72 | 86 | 76 | 76 |
計 | 5,043 | 4,234 | 4,711 | 4,527 | 4,314 |
(2)排出量
- ヘキサンは、主にガソリンの成分として使用されています。また、クロロホルムやアセトンは、主に教育・研究機関において試薬として使用されています。
適正管理化学物質排出量 (単位:t)
年度 化学物質名 |
R元 | R2 | R3 | R4 | R5 |
クロロホルム | 1.0 | 1.0 | 1.7 | 1.8 | 2.0 |
アセトン | 1.9 | 1.5 | 2.4 | 2.0 | 3.3 |
ヘキサン | 3.9 | 2.4 | 3.9 | 3.3 | 4.5 |
その他 | 11.0 | 7.0 | 8.4 | 5.2 | 6.1 |
計 | 17.8 | 11.9 | 16.4 | 12.3 | 15.9 |
近年の状況概要
近年、新宿区の適正管理化学物質の排出量は、減少傾向にあります。特にVOC(揮発性有機化合物)であるトルエンの排出量は、区内大規模工場がトルエンを使用する製造の一部を地方工場へ移したため、大幅に減少しました。
VOCは、光化学オキシダントやSPM(浮遊粒子状物質)の原因となり、平成16年5月には大気汚染防止法が改正され、大規模施設を対象とする排出規制と事業者の自主的取組による排出抑制の組合せによる制度が始まりました。東京都においても事業者の自主的取組によるVOC対策の技術支援を行っています。
VOCは、光化学オキシダントやSPM(浮遊粒子状物質)の原因となり、平成16年5月には大気汚染防止法が改正され、大規模施設を対象とする排出規制と事業者の自主的取組による排出抑制の組合せによる制度が始まりました。東京都においても事業者の自主的取組によるVOC対策の技術支援を行っています。
リスクコミュニケーション
化学物質のリスクコミュニケーションは、化学物質による環境リスクに関する正確な情報を事業者、市民、行政等が共有しつつ、相互に意思疎通を図るものであり、化学物質によるリスクの低減を図っていくためには、リスクコミュニケーションを進めていくことがきわめて重要です。 化学物質に関する情報を、事業者自らが積極的に発信することで社会的意義があり、企業の環境対策に対する姿勢が高く評価されます。事業者の皆様は、自社の環境に対する取り組みを外部に発信する手段として、積極的に利用していただきたいと思います。
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