区内における化学物質の環境への排出量等

最終更新日:2023年9月8日

新宿区では、平成13年10月から、環境確保条例により事業者に対して化学物質の適正な管理と使用量等の報告を求めています。令和5年度報告分(令和4年度の使用量報告)の概要をお知らせします。

令和4年度の特徴

  • 報告制度開始以降、使用量は令和2年度を除き(新型コロナウイルス感染症の影響により大幅に減少したと考えられます)、概ね減少傾向にあります。環境への排出量も平成30年度と比較すると、概ね減少傾向です。
  • 物質によって使用量に対する排出量の割合が異なるため、使用量と排出量の上位物質には大きな違いがみられます。

適正管理化学物質使用量・排出量

(1)使用量報告

  • 上位4物質であるトルエン、キシレン、ヘキサン、ベンゼンはガソリン中などに含まれている揮発性有機化合物です。この4物質は全使用量の95%以上を占めています。主な使用施設は燃料小売施設(ガソリン等)の販売量が大きいです。

   適正管理化学物質使用量報告                      (単位:t)
年度
化学物質名
H30 R1 R2 R3 R4※
トルエン 3,015 2,920 2,471 2,705 2598
キシレン 1,161 1,130 931 1043 1019
ヘキサン 722 707 546 656 649
ベンゼン 147 143 116 134 131
塩酸 47 54 98 87 54
その他 96 89 72 86 76
5,509  5,043 4,234 4711 4527
                                    ※令和5年8月現在

(2)排出量報告

  • ヘキサンは、主にガソリンの成分として使用されています。また、クロロホルムやアセトンは、主に教育・研究機関において試薬として使用されています。

   適正管理化学物質排出量報告                       (単位:t)
年度
化学物質名
H30 R1 R2 R3 R4※
クロロホルム 1.3 1.0 1.0 1.7 1.8
アセトン 2.7 1.9 1.5 2.4 2.0
ヘキサン 3.7 3.9 2.4 3.9 3.3
その他 11 11 7 8.4 5.2
19 18 12 16 12
                                   ※令和5年8月現在 

近年の状況概要

新宿区の適正管理化学物質の排出量は、令和3年度は増加しましたが、近年は減少傾向にあります。特にVOC(揮発性有機化合物)であるトルエンの排出量は、区内大規模工場がトルエンを使用する製造の一部を地方工場へ移したため、大幅に減少しました。
VOCは、光化学オキシダントやSPM(浮遊粒子状物質)の原因となり、平成16年5月には大気汚染防止法が改正され、大規模施設を対象とする排出規制と事業者の自主的取組による排出抑制の組合せによる制度が始まりました。東京都においても事業者の自主的取組によるVOC対策の技術支援を行っています。

リスクコミュニケーション

化学物質のリスクコミュニケーションは、化学物質による環境リスクに関する正確な情報を事業者、市民、行政等が共有しつつ、相互に意思疎通を図るものであり、化学物質によるリスクの低減を図っていくためには、リスクコミュニケーションを進めていくことがきわめて重要です。 化学物質に関する情報を、事業者自らが積極的に発信することで社会的意義があり、企業の環境対策に対する姿勢が高く評価されます。事業者の皆様は、自社の環境に対する取り組みを外部に発信する手段として、積極的に利用していただきたいと思います。

本ページに関するお問い合わせ

新宿区 環境清掃部-環境対策課
公害対策係 (本庁舎7階)
電話:03-5273-3764
FAX:03-5273-4070

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