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区民によりそい将来につながる取り組みを

最終更新日:2017年9月15日

 皆さんおはようございます。区長の吉住健一です。

 はじめに、今月、北朝鮮が実施した核実験について、申し上げます。
 新宿区は、昭和61年に「新宿区平和都市宣言」を行い、世界の恒久平和の実現を願って、区民に対する平和啓発事業を実施してまいりました。使用されれば、人類の生存に深刻な脅威をもたらす核兵器の実験を行った北朝鮮に対して、新宿区として強く抗議をいたしました。
 今朝ほども、北朝鮮より日本上空を飛翔するミサイルと思われる物体が発射されました。挑発や、脅迫によって得られるものはありません。国際的な批判に晒される自国民の為にも、これ以上、野蛮な行為を行うことは止めることを強く求めます。

 さて、9月は防災月間です。区内各地で防災訓練や防災イベントが行われています。
 今月3日に開催した「防災フェスタしんじゅく2017」には、親子連れを中心に3,200名以上の方に参加をしていただきました。参加者の皆様には、災害が発生した瞬間に身を守るのは自分自身がやることになる。家族の連絡方法や集合場所はあらかじめ、自分たち自身で決めておかなくてはならないことをお話しさせていただきました。
 首都直下地震や豪雨被害はいつ発生してもおかしくない災害です。私たち区役所の人間は、区民の安全や暮らしを守るため、一人ひとりが日頃から備えることが必要となります。各部の防災訓練や応急活動マニュアルを通して、災害時における自分自身の役割をしっかりと認識し、緊急時にも適切な初動対応が取れるよう備えてください。
 
 この4月に新宿区に入区した職員の皆さん、区の仕事や職場環境には慣れましたでしょうか。来月1日には、晴れて正式採用となります。
 この時期に、改めて、区が目指している将来のまちの姿や、それを実現するための5つの基本政策、その中での自分が担当している仕事の位置づけについて確認してみてください。また、職場や仕事の中で改善すべき点があれば、その見直しについて、先輩や上司と相談しながら職場内で積極的に取り組んでください。
 実務を遂行する為に、必要な知識の習得に努めるのはもちろん大切ですが、私は、皆さんに、区民に一番身近な基礎自治体の職員として「コミュニケーション能力」を高めてほしいと思っています。
 窓口にこられた住民の方が何を求めているのか、何を問題だと感じているのかを的確に聴き取り、丁寧に対応することが、住民との信頼関係を築く第一歩となります。
 これからも、自らの能力を高めながら、皆さんの若々しい感性と柔軟な思考力で、新しい時代の課題に果敢に挑戦してください。期待しています。


 さて、今月の20日から区議会の定例会が開催されます。
 この議会では、平成28年度決算の認定4件を上程しています。
 22日から実質9日間にわたる決算特別委員会において、職員の皆さんとともに区民や区議会に対する説明責任を果たしていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。昨日、監査報告書を受領いたしましたが、監査の指摘を読み取り、他の部署への指摘でも我が事として考え、自らの仕事の仕方を見つめなおしてください。類似した指摘を、繰り返さないことが大事であると考えています。
 
 内閣府が発表した、平成29年4月から6月期のGDP、2次速報値は、物価変動の影響を除いた実質成長率が前期比で0.6%の増、年率換算で2.5%の増となり、先月発表された速報値から大幅に下方修正されました。内閣府は、内需主導の成長は変わらず、緩やかな景気回復が続いているとしていますが、その動向については、十分留意する必要があります。
 また、海外経済や金融資本市場の不確実性、法人住民税の一部国税化やふるさと納税などの税源偏在是正措置が、地方財政に大きな影響を与えるなど、区財政を取り巻く環境は、依然として先行き不透明であり、予断を許しません。

 こうした中、職員の皆さんには、平成30年度予算の編成にあたっていただいています。限られた財源の中でも、良質な区民サービスを提供し続けるために、公共サービスのあり方についても考えていく必要があります。
 区は、これまでも、行政の効率化やサービスの質の向上の観点から、民間との連携による行政サービスの提供を推進してきました。本格的な人口減少・高齢化の時代を迎え、行政ニーズが多様化複雑化する中で、民間のノウハウや資金等を有効に活用することが求められています。
 時には、民間事業者からの新たな提案について耳を傾けることも大切です。他の自治体で取り組んでいる事例などについても情報収集することで、将来のヒントや自身の視野を広げることにつながります。
 社会情勢や行政ニーズの変化を踏まえ、効率的・効果的な事業の構築にぜひ取り組んでください。

 最後に、今月24日に、漱石山房記念館がオープンいたします。夏目漱石は、晩年を新宿区早稲田南町の「漱石山房」と呼ばれた家で過ごし、『三四郎』『それから』『こゝろ』など数々の作品を世に送り出しました。記念館内には、書斎・客間・ベランダ式回廊など「漱石山房」の一部を再現し、漱石が暮らし、執筆した空間が体感できるようになっています。全国で初の本格的な夏目漱石の記念館として内外に発信していきますので、職員の皆さんもぜひ足を運んでみてください。そして、より良い施設運営のアイデアがありましたら、提案してください。繰り返し訪れたくなる施設に、育てていきましょう。

 夏から秋へ、季節の変わり目です。体調管理にはくれぐれも気を付けてください。

 本日の放送はこれで終わります。

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