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【10月配信】マンションにおける災害時のトイレ問題

最終更新日:2026年10月1日

ページID:000084106

在宅避難で見落としがちなトイレの確保

 大規模な地震が発生したときの備えとして、多くの方がまず思い浮かべるのは、飲料水や食料の備えではないでしょうか。
 しかし、自宅での避難生活(在宅避難)を続けるうえで、同じくらい重要なのがトイレの確保です。建物自体に大きな被害がなくても、断水や下水道の損傷によりトイレを使用できない可能性があります。特に中高層マンションでは、給排水設備に被害が発生すると、マンション内のすべての住戸に影響するおそれがあります。
 災害時のトイレ問題は、被災後すぐに直面する課題のひとつです
 

なぜトイレが重要なのでしょうか

 一般的に、人は1日に5~7回程度トイレを利用するといわれています。例えば、4人家族の場合、1日で20回以上、3日間では60回以上トイレを利用する計算です。
 「トイレの回数を減らそう」と考えて水分補給を控えてしまうと、脱水症状や体調不良を引き起こすおそれがあります。特に長時間同じ姿勢で過ごすことや水分不足などが原因となり、エコノミークラス症候群(静脈血栓塞栓症)のリスクが高まるとされています。このように、トイレの問題は避難生活の質や健康維持に関わる重要な課題です。
 

断水していなくてもトイレを流せない場合があります

 大きな地震の後は、水が出ていてもトイレを流してよいとは限りません。建物の排水設備や下水道に被害が発生している場合、排水が滞留したり、下の階へ漏水したりする可能性があります。
 そのため、災害発生後は、管理組合や管理会社、行政からの情報を確認し、マンションの排水設備や下水道に異常がないことが確認されるまでは、トイレの水を流さないようにしてください。
 それまでの間は、携帯トイレ等を使用する必要があります。「水が出るから大丈夫」と自己判断せず、マンション等の被害状況を確認することが大切です。
 また、発災した場合、誰が、どのようにマンション排水設備等に被害がないことを確認し、どうやって全居住者に状況を共有するのか、その方法についても事前に検討し、マンションで定めておく必要があります。

今すぐ確認したい3つのポイント

[1]必要な数を備蓄しているか
 家族の人数や在宅避難の日数を考えて、携帯トイレや簡易トイレなど、災害時に直ちに利用できるトイレ用品を準備することが大切です。「1人1日あたりのトイレ回数(平均5~7回)×家族の人数×日数(最低3日分、できれば1週間分)」という考え方で、ご家庭で必要となる数量を計算し、備えておきましょう。
 
[2]マンション全体ではどう備えるか
 災害時のトイレ対策は、各家庭だけで完結するとは限りません。各家庭での備蓄に加え、マンションとして簡易トイレや組立式トイレなどを備えることも大切です。その場合は、保管場所や利用方法について確認しておくと安心です。
 
[3]実際に使える状態になっているか
 災害用のトイレ用品は平時には利用することがないため、「買ったまま」になりやすい備蓄品です。使用期限や保管場所を確認しておきましょう。

災害時のトイレ対策は「各家庭」と「マンション全体」の両方で

 携帯トイレの備蓄は各家庭で進めることができますが、災害時の生活を支えるためにはマンション全体での備えも重要です。例えば、断水が長期化した場合や、多くの世帯が同時に支援を必要とする場合には、共用の備蓄や資機材が役立ちます。
 
各家庭で備えるものの例
・携帯トイレ
・トイレットペーパー
・ウェットティッシュ
・ゴミ袋
・手指消毒用品
 
マンション全体で備える(整備する)ものの例
・組立式トイレ
・簡易トイレ
・テント等トイレ関連資機材
・資機材の保管場所
・使用済みの携帯トイレ等の集積場所
 
 特に使用後の携帯トイレや簡易トイレのごみについては、においや衛生面に注意が必要である一方、通常の可燃ごみとして廃棄ができません(後日区が回収を行います)。そうした各家庭では解決が難しい課題を中心に、マンション全体で備えを考えておくことで、在宅避難中の生活をより安定して続けやすくなります。

防災訓練で確認してみましょう

 トイレ対策も、防災訓練の機会を活用して確認できます。例えば、
 
 ・携帯トイレを実際に開封してみる※
 ・保管場所を確認する
 ・具体的な配布方法を考える
 
などの取組を行うことで、災害時の対応を具体的にイメージしやすくなります。また「備えているつもり」だった課題が見つかることもあります。
 
※平時に携帯トイレを使用した場合、区ではごみとして収集できません。また、下水やトイレに流すと配管のつまりの原因となりますので、携帯トイレの使用は控えてください。

トイレ対策について相談してみませんか

 トイレ対策は、戸数や建物の規模などの違いから、各マンションで必要な準備にも違いがあることが考えられます。また、
 
・どの程度の備蓄すべきか
・共用備蓄は必要か
・防災計画にどう位置付けるか
 
といった点に悩むマンションも少なくありません。
 新宿区では、マンション防災アドバイザー派遣(無料)を実施しています。アドバイザー(区職員)から、マンションの実情に応じたトイレ対策や防災計画について、アドバイスを受けることができます。
 
▶ 新宿区 マンション防災アドバイザー派遣
  https://www.city.shinjuku.lg.jp/anzen/kikikanri01_000001_00138.html

防災資機材支給制度も活用できます

 新宿区では、自主防災組織を結成するマンションを対象に、防災資機材の支給を行っています。支給対象には、組立式トイレなどのトイレ関連資機材も含まれています。こうした制度を活用することで、各家庭だけでは準備が難しい資機材をマンション共用の備蓄として整備することができます。

▶ 新宿区 マンション自主防災組織防災資機材支給事業
  https://www.city.shinjuku.lg.jp/anzen/kikikanri01_002214.html

東京都の支援制度も活用できます

 東京都では、「東京とどまるマンション」普及促進事業などを通じて、在宅避難を支える防災備蓄資器材の整備を支援しています。マンションにおける防災対策を検討する際には、こうした支援制度も参考になります。
 
▶ 東京都マンションポータルサイト(マンション防災)
  https://www.mansion-tokyo.metro.tokyo.lg.jp/
 

トイレ対策は重要な災害への備えのひとつです

・災害時はトイレの確保が大きな課題になる
・水が出ても流してはいけない場合がある
・各家庭とマンション全体の両方で備えることが重要
・備蓄品は使い方まで確認しておく
・区や都の支援制度も活用できる
 
 マンションで在宅避難を続けるためには、食料や飲料水だけでなく、トイレ対策も欠かせません。この機会に、お住いのマンションで災害時のトイレ対策を考えてみませんか。
 

本ページに関するお問い合わせ

新宿区 総務部-危機管理課
地域防災係
電話:03-5273-3874
FAX:03-3209-4069

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