地域の歴史や文化を未来につなぐ 地域文化財に3件を認定

最終更新日:2015年1月8日

写真:花園アパート跡花園アパート跡
写真:水準点2)号水準点2)号
写真:美濃国高須藩主 松平家 上屋敷跡美濃国高須藩主 松平家 上屋敷跡
新宿区(区長:吉住健一)は、新たに3件を地域文化財に認定した。

区では、平成23年4月に23区で初めて「地域文化財」制度を設け、地域で継承されている身近な「もの」や「場所」を次の世代に伝えていく取組みを進めている。
指定文化財、登録文化財は、主に江戸時代~戦前を対象にしているが、地域文化財は対象を戦後や高度経済成長期など近現代にまで拡大している。地域からも広く情報を寄せていただき、「都市・産業」「文化・芸術」「歴史」「平和」「生活」「自然」の6つの分野で、まちの歴史や文化を物語る「もの」や「場所」を認定している。
今回の認定で、区の地域文化財は32件となった。

新たに認定した地域文化財
■花園アパート跡 【都市・産業、文化・芸術、歴史分野】
(新宿1-27-7、東京トヨペット新宿店)
装丁家・美術評論家の青山二郎(1901~1979年)が、昭和8年(1933年)~17年(1942年)ころまでの約8年間を過ごしたアパート跡。このアパートには同時期に、評論家の小林秀雄、詩人の中原中也も住んでいた。青山の部屋には小林、中原のほか、三好達治・大岡昇平・河上徹太郎・永井龍男らも集い、「青山学院」と呼ばれる文芸サロンだった。

■水準点2)号 【都市・産業、歴史分野】 (西新宿8-14-10、成子天神社)
明治24年(1891年)に現在の千代田区永田町1丁目に「日本水準原点」が設置された際、水準原点の変動監視のため5か所に設置された一等水準点の1つ。当時の標高は36.2248mだった(明治25年測量)。この水準点は既に廃点となっているが、現在も毎年、東京都が測量を続けている。

■美濃国 高須藩主 松平家 上屋敷跡 【都市・産業、歴史分野】
(荒木町10、策の池) <むちのいけ>
江戸時代、現在の荒木町一帯にあった美濃国高須藩主・松平家(現在の岐阜県海津市)の上屋敷跡。屋敷内の回遊式庭園には大池や滝があり、徳川家康が鷹狩りの帰途、策(むち)を洗ったという伝承から池は「策の池」と呼ばれ、現在も一部が残っている。明治時代には池の周囲は景勝地として開放され、花街として発展した。今日の荒木町の成り立ちや変遷を物語る史跡である。

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新宿区 文化観光産業部-文化観光課
文化資源係 電話03-5273-3563

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