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定例記者会見(令和元年第2回区議会定例会)区長説明要旨

最終更新日:2019年6月5日

この発言要旨は、令和元年6月5日(水曜)13時30分から行われた、地方紙記者との記者会見における区長説明の要旨を掲載しているものです。当日配布資料もダウンロードできます。
【注】本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。
皆さまにはお忙しい中をご出席いただき、ありがとうございます。
本日は、最近の区政の動きについてご説明するとともに、今月12日から21日までの日程により開かれます、「令和元年第2回区議会定例会」の議案等についてご説明申し上げ、区政への一層のご理解を賜りたく、お集まりいただきました。

はじめに、最近の区政の話題について、ご説明します。
お手元の資料を、ご覧ください。


1 新宿区公契約条例の制定
一点目は、『新宿区公契約条例の制定』についてです。
お手元の『参考資料1』をご覧ください。

区は、本年10月に予定されている消費税率の引上げや東京2020大会終了後の景気動向等に適切に対応するため、昨年11月に「新宿区公契約における新たなルールづくり検討委員会」を設置し、公契約条例の制定に向け検討してきました。

区内事業者及び関係団体からの意見聴取や、パブリック・コメントにおいていただいたご意見を踏まえ、労働者等の適正な労働条件を確保するとともに、公共サービス調達の品質確保を持続可能なものとするため、新宿区公契約条例を制定します。

対象となる公契約は、2000万円以上の工事請負契約、1000万円以上の業務委託契約、指定管理者と締結する公の施設の管理に関する協定です。

条例に基づく取り組みについて説明します。
まず、「労働報酬下限額の設定」です。
区は、公契約における報酬の下限額を設定します。この下限額の設定については、学識経験者、事業者、労働者を構成員とした新宿区労働報酬等審議会の意見を聴いた上で定め、告示することとなっています。

次に、「区及び受注者等の責務」についてです。
受注者は労働環境確認のための書面を区に提出します。また、労働報酬下限額等に係る事項を、労働者に周知しなければなりません。
一方、労働者は、労働報酬下限額以上の報酬が支払われていない場合などに、区や受注者等に対して申出ることができます。
区は、労働者から申出があった場合、受注者に対して、報告の要求、立入調査、是正措置の要求をすることができます。

本条例により、区と受注者が対等な立場と信頼関係のもとに労働者等の適正な労働条件を確保することで、公契約の適正な履行及び良好な品質の確保並びに地域経済の活性化に寄与することができると考えています。



2 児童虐待の未然防止と早期発見に向けた情報共有に関する協定の締結
次に、お手元の『参考資料2』をご覧ください。
『児童虐待の未然防止と早期発見に向けた情報共有に関する協定の締結』についてです。

このたび区内4署の警察署と「児童虐待の未然防止と早期発見に向けた情報共有に関する協定」を締結することにいたしました。

昨今の、児童虐待による痛ましい死亡事件を受けて、児童福祉法の改正や、都の「子供への虐待の防止等に関する条例」の制定等、児童虐待防止に向けた動きが加速しています。

児童虐待防止に関する区と警察との連携については、これまでも、児童福祉法に基づく要保護児童対策地域協議会として位置付けている、「新宿区子ども家庭・若者サポートネットワーク」の枠組みの中で、必要に応じて情報共有を行い、連携して対応を行っています。

今回の協定締結により、区と警察との協力関係をより明確化することで、これまで以上に強固な連携関係を築き、児童の安全確保を最優先に、緊急性や必要性に応じた迅速な情報共有と対応を進めていきます。

協定締結式は、6月18日(火)を予定しており、報道機関の皆様には、別途ご案内いたします。



3 自殺総合対策の推進(相談窓口自動案内とハイリスク者へのインターネットゲートキーパー事業)
次に、お手元の『参考資料3』をご覧ください。
『自殺総合対策の推進(相談窓口自動案内とハイリスク者へのインターネットゲートキーパー事業)』についてです。

平成31年3月に策定した新宿区自殺対策計画の重点施策である「若年層への支援の強化」を図るため、7月1日から新規事業として開始します。運営については、主にインターネットを活用した自殺対策事業で実績のあるNPO法人に委託します。

事業の流れをご覧ください。新宿区内で、自殺や悩みごとに関するキーワードをスマートフォンなどで検索した場合に、キーワードに応じて表示される連動広告から相談窓口の案内や、メール相談を実施するものです。
例えば、1の流れのように、「生活が苦しい」や「健康が不安」など、生活の問題や体の問題に関するキーワードで検索した場合は「相談窓口自動案内サイト(仮称)新宿ソウダンナビ」を表示し、悩みごとや困りごとに応じた相談窓口を案内します。
2の流れのように、「死にたい」や「自殺の方法」など自殺リスクが高いキーワードの場合は、相談サイトを表示し、メールでの相談が開始できる仕組みとなっています。
メール相談では、自殺ハイリスク者への対応のノウハウを持つ相談員が丁寧に状況をお尋ねするとともに、気持ちを受け止め、温かく寄り添いながら、適切なアドバイスを行います。また、相談内容に応じて、適切な関係機関につなぎます。

日ごろネットやメールで情報交換や意思疎通することが多い若年層が、悩みを抱え一人で苦しんでいる時に、迅速に、「適切な相談窓口につなげること」、「温かく寄り添った支援を行うこと」で、ひとりでも多くの生命を救い、「誰も自殺に追い込まれることのない社会」の実現に向けて、自殺対策に全力で取り組んでまいります。



4 新宿駅東口地区における先駆的なまちづくりの取り組み
次に、お手元の『参考資料4』をご覧ください。
『新宿駅東口地区における先駆的なまちづくりの取り組み』についてです。

新宿駅東口地区は日本を代表する商業集積地であり、百貨店、専門店等多様な店舗が集積しています。国内外から様々な来街者が増える中、さらなる賑わいの創出や歩行者の回遊性の向上が求められています。一方で、地区内の建物の多くが更新期を迎える等、建物の安全・安心の強化も課題となっています。
そこで当地区の特性に合わせ、従来からの取組である「街並み誘導型地区計画」に加え、街区再編まちづくり制度を活用した先駆的なまちづくりを進めていきます。

「街区再編まちづくり制度」は、まちづくりの様々な課題を抱える地域において、都市計画に基づく規制緩和を活用して、個性豊かで魅力的な街並み形成を目的とする東京都の制度です。
本年5月に新たな指定基準である「駅周辺機能更新型」として初めて新宿駅東口地区が指定され、「新宿駅東口地区街並み再生方針」が示されました。
新宿駅東口地区街並み再生方針では、本地区のまちづくりに必要となる、歩行者空間や賑わい用途施設、宿泊施設、防災施設など様々な公共的施設を具体的な整備項目として示しており、その整備項目の実施により容積率が割増しされます。

この整備項目や都市機能等を、通りや街区の合意形成に合わせ、「高度利用型地区計画」として位置付けることで、指定容積率を最大200%緩和することが可能となります。

こうした地区計画の手法を活用することで、建物の建替え促進、歩行者空間の創出、景観へ配慮した街並みの形成等を一体的に進め、地区の魅力向上と建物の安全・安心の強化に取り組みます。



5 西新宿三丁目西地区における市街地再開発事業によるまちづくり
次に、お手元の『参考資料5』をご覧ください。
『西新宿三丁目西地区における市街地再開発事業によるまちづくり』についてです。

本地区は、更新時期を迎えた建物が多く、また、道路の大半が幅員4m未満の細街路であることなどから、防災上の課題を抱えています。
地区内の北側にある水道道路は、歩行者、自転車、自動車の交通が交錯し、交通の安全性が懸念されています。
また、良好な住環境に必要なオープンスペースやみどり、生活支援施設などが不足しています。

本事業により土地の高度利用を行い、水道道路の拡幅や、広場及び歩行者デッキなどを整備することで、災害に強いまちづくり、安全で快適な歩行者ネットワークの形成、質の高い住環境の形成を目指します。

このため、平成31年3月に「西新宿三丁目西地区第一種市街地再開発事業」の都市計画を決定しました。
今後は、地元主体の組合施行による市街地再開発事業により、まちづくりを進めます。
建築工事完了は、令和11年度を予定しています。



6 新宿区独自ボランティア登録制度「新宿2020サポーター」
次に、お手元の『参考資料6』をご覧ください。
『新宿区独自ボランティア登録制度「新宿2020サポーター」』についてです。
大会開催まで約1年となり、東京都が運営する都市ボランティアや組織委員会が運営する大会ボランティアなど、各団体で東京2020大会に向けたボランティアの取り組みが進んでいます。これらの活動条件として、例えば、都市ボランティアについては年齢が18歳以上で活動日数が5日以上、大会ボランティアについては年齢が18歳以上で活動日数が10日以上を基本の条件としています。
こうした制約により公式ボランティアに参加できない人でも気軽にボランティア活動に参加できるよう、区では、独自ボランティア登録制度「新宿2020サポーター」を創設し、5月に募集を開始いたしました。「新宿2020サポーター」は中学生以上を対象として、1日からボランティア活動に参加していただくことが可能です。東京五輪音頭講習会や250日前記念イベントなど東京2020大会の気運を高めるために開催するイベントの運営をサポートしていただきます。ボランティア参加の機会を広く創出することにより、大会を契機としたボランティア活動の活性化や様々な地域活動を担う人材育成など、東京2020大会後のレガシーとしての継承・発展につなげてまいります。



7 しんじゅく若者会議
次に、お手元の『参考資料7』をご覧ください。
『しんじゅく若者会議』についてです。
「しんじゅく若者会議」は、未来を担う若者が区政や地域社会に関心を持ち、若者が持つ柔軟な発想力や行動力を区のまちづくりに活かさせていただけるよう、区内在住の18歳から39歳までの方を対象に開催します。

今年度は、「新宿の魅力~新宿の魅力を若者のつどいでPRしよう~」をテーマに、新宿の魅力として発信したいもの・こと・場所や発信方法について検討し、提案・発表していただきます。

まず、第1回目の検討会議を7月27日に開催し、グループごとの討議と発表を行っていただきます。その後、第2回目の会議として11月16日に開催予定の「若者のつどい」イベントで、ブース等において若者自らがプレゼンテーションし、来場者にどのグループの提案内容が一番よかったかを投票をしていただきます。
この投票結果等につきましては、若者の視点からの新宿区の魅力の再発見・発信につなげていきます。



8 新宿クリエイターズ・フェスタ2019
次に、お手元の『参考資料8』をご覧ください。
『新宿クリエイターズ・フェスタ2019』についてです。

9回目の開催となる「新宿クリエイターズ・フェスタ」は、多様な文化・芸術を発信し続けてきた新宿の遺伝子を活かし、このまちに新たな賑わいと活力を創出する夏の一大アートイベントです。
今年は、8月1日から10月14日まで約2か月半に渡って開催します。

「アーティスト展」では、世界的CGアーティストの河口洋一郎(かわぐち よういちろう)さん、彫刻家の三沢厚彦(みさわ あつひこ)さん、版画家の蟹江杏(かにえ あんず)さんなどの作品展示や、ストリートアーティストのMOT8(モトエイト)さんによる職安通りのJR中央線ガード下での「ライブペイント」を実施するなど、国内外で活躍する著名なアーティストをはじめ、新進気鋭のアーティストによる創造力豊かな作品展示やイベントを開催することで、新宿のまちを訪れる来街者の方々が、気軽に芸術に触れる機会を創出します。

こどもアートの部門では、「旅」をテーマに、子どもたちみんなで大きな壁画を描くライブペインティングや、アーティストと一緒に工作をするなど、夏休みの思い出づくりにぴったりな、子ども参加型アートイベント「こどもアートデー!」を、8月6日に「こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ」で開催します。
「学生アート」の部門では、区内の様々な大学・専門学校の学生による作品の展示や体験型イベントを開催し、次世代を担う学生たちに発表・発信の場を提供します。

「まち中(なか)アート」では、歌舞伎町シネシティ広場において、昨年に引き続き、森や花畑が出現する「歌舞伎町Flower & Art 2019」を開催します。
また、本フェスタの取組みとして、新宿センタービルの公開空地内に設置したパブリックアート「Hand of Peace」に続き、2020年の新たなパブリックアートの設置に向けて取り組んでまいります。

そのほか、多彩なジャンルの作品展示やイベントを開催することで、新宿のまちを訪れる来街者の方々が、気軽に芸術に触れる機会を創出します。



9 新宿フィールドミュージアム2019
次に、お手元の『参考資料9』をご覧ください。
『新宿フィールドミュージアム2019』についてです。

新宿のまちでは、音楽、美術、演劇、映画、伝統芸能等様々な分野で、魅力的なイベントが活発に開催されています。
新宿フィールドミュージアムは、区内全域で繰り広げられる幅広いイベントを「文化月間」として集約して発信するもので、昨年度は、9月から11月の3か月間だった開催期間を、今年は、7月から11月の5か月間に拡大します。

注目の若手アーティストなどが競演し昨年も好評いただいた都市型音楽フェス「-shin-音祭」(しんおんさい)を、10月5日(土)に新宿文化センター全館を使って開催します。

また、今年はナイトタイムエコノミーを意識した新たな取り組み「-SHIN-夜祭」(しんやさい)を「-shin-音祭」(しんおんさい)の前夜祭として、10月4日(金)「新宿LOFT」(しんじゅくロフト)、「新宿MARZ」(しんじゅくマーズ)などの歌舞伎町エリアのライブハウスでオールナイトで開催します。

その他、知る人ぞ知る、新宿ならではの魅力的な空間や風景などを広く公募し発信する「新宿サンクチュアリ」や、スタンプラリー、参加団体による多彩なイベントが、区内の全域で開催されます。
「新宿フィールドミュージアム2019」で、新宿の文化的な魅力を存分に楽しんでいただきたいと思っています。

なお、6月下旬から配布予定の公式ガイドブックの表紙には、ジャズ・トランペッターの日野皓正(ひの てるまさ)さんのデザインによるものを予定しています。ガイドブックは前期(7月から9月まで)と後期(10月から11月まで)の2回に分けて発行予定です。



10 新宿子育てメッセ
次に、お手元の『参考資料10』をご覧ください。
『新宿子育てメッセ』についてです。

6月9日(日)に「第10回新宿子育てメッセ」を新宿コズミックセンターで開催します。「新宿子育てメッセ」は、新宿区内にどのような子育て関係団体・子育て支援事業があるかを知ってもらうとともに、子育て関係団体同士のつながりの輪を広げていくことを目的として平成22年度から毎年開催しています。企画及び運営は、区内で活動する子育て関係団体による「新宿子育てメッセ実行委員会」と新宿区が行っています。

10回目を迎えた今回は、ゲストを含めて43団体が出展し、「知る・作る・体験する」をテーマに、親子で楽しめる様々な参加型ブースや講座、ステージプログラムをご用意しています。
また、前回に引き続き、好評であったカフェスペース、パンなどの出張販売、友好提携都市である長野県伊那市の物産品の展示販売などもあります。
会場には、授乳室やベビールーム、男性も使用できるおむつ替えコーナーも設けていますので、安心してお越しください。

子育て中の方はもちろん、幅広い年代の方が楽しめる内容となっています。ぜひ、多くの皆さんにご参加いただければと思います。



最後に、令和元年度6月補正予算の概要について説明いたします。
定例記者会見資料の1ページをお開きください。
この度の補正予算の総額は、2億3,306万6千円です。

主な経費としては、先ほどご説明しました「労働者等への新宿区公契約条例の周知」のほか、「地域の防犯力向上に取り組む地域団体への支援」に要する経費などを計上しています。

また、今定例会に提出した議案は、補正予算案1件、条例案等10件です。
以上で、私からの説明を終わります。
今後とも、区政へのご理解、ご支援をいただきますよう、よろしくお願いいたします。
 

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  • 記者発表内容について:区政情報課 電話:03-5273-4064
  • 予算案について:財政課 電話:03-5273-4049

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