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定例記者会見(平成27年第3回区議会定例会)区長説明要旨

最終更新日:2015年9月7日

この発言要旨は、平成27年9月7日(月曜)13時30分から行われた、地方紙記者との記者会見における区長説明の要旨を掲載しているものです。当日配布資料もダウンロードできます。
【注】本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。
皆さまにはお忙しい中ご出席いただき、ありがとうございます。
本日は、最近の区政の動きについてご説明するとともに、今月15日から10月14日までの30日間の日程により開かれます、「平成27年第3回区議会定例会」の議案等についてご説明申し上げ、区政への一層のご理解を賜りたく、お集まりいただきました。

はじめに、最近の区政の話題について、ご説明します。
お手元に資料を用意しましたので、併せてご覧ください。

1 新宿通りモール化に向けた検証について
一点目は、「新宿通りモール化に向けた検証」についてです。お手元の『参考資料1』をご覧ください。

新宿通りは、日本を代表する商業集積地である新宿駅東口地区のメインストリートです。駅とまちを繋ぐ新宿通りを、より歩きやすく魅力的な歩行者空間とする、いわゆる『モール化』することで、まち全体の歩行者環境やブランド価値を高め、国内外からの観光客の誘致を目指していきます。
モール化の実現に向けては、周辺道路の交通や地区内の荷さばき車の処理などの課題もあります。こうした課題を1つ1つ検証し、解決していく必要があることから、10月23日(金曜日)・24日(土曜日)に開催される新宿通りの道路空間を活用した地域イベント『新宿芸術天国2015』に合わせて、歩行者空間の創出に向けた周辺道路等への影響の検証や、歩行者環境の改善のための荷さばき集約化の検討を行います。

こうした取組みを実施するにあたり、関係者が連携して課題に取り組み、検証等を効果的なものにするため、この8月に有識者、地元組織、事業者及び関係行政機関等で構成する『新宿駅東口地区歩行者環境改善協議会』を設置しました。

この協議会では、道路空間の活用、歩行者空間の創出及び歩行者環境の改善について、継続的かつ段階的に課題等の検証を行い、歩いて楽しい回遊性のあるまちづくりに取り組んでまいります。

また、東西連携による魅力創出の取組みとして、西口では、一般社団法人新宿副都心エリア環境改善委員会が新宿駅から新宿中央公園を結ぶ4号街路及び、それに隣接する公開空地や新宿中央公園を一体的に活用したイベント等を実施します。

このように新宿駅東西地域が同時に連携して、新たな賑わい創出に向けた取り組みを行うことで、相乗・波及効果を生み、新宿駅周辺全体の更なる賑わいと魅力の向上を目指します。

2 (仮称)漱石山房記念館開館に向けて
次に、「(仮称)漱石山房記念館開館に向けて」についてです。お手元の『参考資料2』をご覧ください。

今年の4月に(仮称)「漱石山房」記念館の整備予定地から発見された建物基礎遺構については、既に遺構発見と記念館開館時期の延伸についてお知らせいたしました。
その後、文献調査や確認調査等を行い、新宿区文化財保護審議会で、3回にわたり遺構の学術的判断及び取り扱い等について審議していただきました。

まず、遺構の学術的判断についてです。
記念館予定地から発見された遺構は、漱石没後の大正9年に鏡子夫人が建て直した家の、水廻り部分に該当するとの判断となりました。

その理由は、[1]水廻りと考えられる遺構の規模が漱石山房のものとしては広過ぎること、[2]遺構が焼損し、すぐ上に戦災時の焼土層が堆積していたことから、この遺構が戦災で焼失した大正期の夏目邸のものであると考えられること、[3]切石(きりいし)に塗られているモルタルは明治末(まつ)以降の施工を示す特徴であること等があげられています。
次に、遺構の評価及び保存についてです。
新宿区文化財保護審議会では、今回発掘された遺構については、記念館で公開・活用すべきとされました。
区では、この評価を踏まえ、(仮称)漱石山房記念館整備基本計画検討会の委員や地域住民への説明などを行い、様々な意見を十分検討しました。
そして、「土地の記憶」を記録し顕在化することは大切であることから、遺構は記録保存するとともに、取上げが可能な建物基礎(石材)については、記念館運営等で活用を図ることとしました。

次に、記念館の開館時期等についてです。
新宿区文化財保護審議会においては、造成等による当該地の形状の変遷についても確認すべきとされました。そこで、今後、追加調査として、地層の確認を行った上で、漱石生誕150周年の記念の年である平成29年9月を目指し、整備を進めてまいります。

皆様には、引き続き、ご支援ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

3 大新宿区まつりと新宿フィールドミュージアムの開催について
次に、秋の大きなイベントである「大新宿区まつりと新宿フィールドミュージアムの開催」についてです。
お手元の『参考資料3』をご覧ください。
はじめに、「大新宿区まつり」についてです。
「第36回大新宿区まつり」は、「新宿芸術天国2015」と「ふれあいフェスタ2015」の二つのメインイベントと、31の協賛イベントを合わせて、10月1日から31日まで1か月に渡って開催されます。

一つ目のメインイベントは、「新宿芸術天国2015」です。
昨年までは1日限定の開催でしたが、今年は10月23日の金曜日と24日の土曜日の二日間に渡って開催します。
23日には、東京都公認のヘブンアーティストたちが、新宿通り上で、バラエティー豊かな大道芸等を披露する「新宿ヘブンアーティストフェスタ」を開催します。
翌24日は、新宿に想いを持つ人々が、その想いを込めて様々なスタイル・パフォーマンスで新宿通りをパレードする「Shinjuku GALA Parade(新宿ガーラパレード)」、新宿駅周辺の商業施設が、新宿ならではの新しいファッションスタイルを提案する「新宿スタイルコレクション」、多彩なステージイベントを駅の東西に設けたステージで披露する「エンタメステージ」に加え、今年は新たに東京国際映画祭のサブ会場として「東京国際映画祭サテライトイベント」を開催します。

もう一つのメインイベントである、区民まつり「ふれあいフェスタ2015」は、10月18日の日曜日に、都立戸山公園大久保地区で開催します。
区内の様々な団体によるブース出展やステージでのパフォーマンスとともに、友好都市・伊那市をはじめとした地方の特産品や、東日本大震災被災地の名産品などの物販が楽しめます。

そのほか、協賛イベントとして、区内各地の31の楽しいおまつり・イベントなどが区内各地で繰り広げられて、秋の新宿をお祭り一色にします。

次に、「新宿フィールドミュージアム2015」です。

新宿のまちで繰り広げられる、演劇、音楽、舞踊、伝統芸能など様々な文化芸術活動とその魅力を集中的・連続的に発信するため、毎年10月と11月の2か月間を新宿のまちを舞台に見立てて、「来て・見て・楽しい 新宿フィールドミュージアム 文化月間」と定め、区内全域で様々なイベントを実施していきます。

まず、協議会が主催するイベントとして、10月9日の金曜日のオープニングイベントでは、シンセサイザーの演奏に合わせてライブペインティングを行います。
11月15日の日曜日の「ビジュアルアート・トークイベント」では、「2020年に向けての新宿からアートの発信」をテーマに、俳優で水彩画家の榎木(えのき)孝(たか)明(あき)さんほか2氏によるトークを披露します。
11月26日の木曜日には、クロージングイベントとして、「フルート四重奏」をクリスマスツリーをバックに、美しいメロディをお楽しみいただけます。

また、10月1日から11月末までの2か月間は、フィールドミュージアムイベントに参加してスタンプを集める「スタンプラリー」も行います。スタンプを集めた方には、抽選で区内の名店のグッズをプレゼントします。

区内全域で開催されるイベントでは、神楽坂通りそのものがキャンパスになる「坂にお絵かき」など、バラエティーに富んだイベントがいっぱいの「神楽坂まち飛びフェスタ」、国内最大級のおもちゃの祭典「東京おもちゃまつり」、100以上のジャズバンドが、まちのあちこちでセッションを繰り広げる「新宿トラッド・ジャズ・フェスティバル」など、区内の全域で、音楽、美術、伝統芸能、演劇、ダンス、映画など、多彩なジャンルのイベントを、色々な場所で楽しめます。

9月中旬には、ポスター、チラシのほか、読むだけでも楽しい、公式ハンディガイドブックもでき上がります。

この秋は、「大新宿区まつり2015」と「来て・見て・楽しい 新宿フィールドミュージアム2015」で、新宿のまちを、ぜひお楽しみください。

4 携帯情報端末を活用したサービスの提供について
次に、「携帯情報端末を活用したサービスの提供」についてです。
お手元の『参考資料4』をご覧ください。

はじめに、「戸籍住民課の窓口発券システムの更新」についてです。

好感度一番の区役所を実現するため、平成27年9月末に「戸籍住民課窓口発券システムの更新」を実施します。

実施後は、新宿区のホームページに戸籍住民課窓口の受付状況を表示することで、お出かけ前にお客様のご自宅でも窓口の状況が確認できるようになります。

また、来庁された際には、戸籍住民課受付番号発券機で発券する番号札のQRコードをスマートフォン等で読み込むことにより、現在の窓口の受付状況や各窓口の待ち人数をリアルタイムに確認できるようになり、待ち時間にほかの用事を済ませるなど、お客様の利便性を向上し、窓口環境の改善を図るものです。

次に、子育て情報発信アプリ『しんじゅく子育て応援ナビ』についてです。

新宿区では、従来の「子育てバリアフリーマップ」に加え、新たに、スマートフォンで使えるプッシュ通知の機能を追加した『しんじゅく子育て応援ナビ』の提供を行うこととしました。

プッシュ通知の対象となる方は、妊娠期から就学前のお子さんを持つ方です。専用のアプリケーションをダウンロードしていただき妊娠中あるいは子育て中の保護者の方が、出産予定日またはお子さんの生年月日、お住いの地域の郵便番号を登録していただくことでお子さんの月齢に合ったサービスや、お近くの保健センターなどで実施されるサービスを知ることができます。住所や氏名など、ご本人を特定するような情報の登録は必要ございません。

お知らせする主なサービスは、区の窓口や施設で行っている様々な子育て支援サービスのご案内のほか、妊産婦やお子さんの健康診査の日程や、予防接種のお知らせ、保育園の入所や各種手当の申請手続きなど、それぞれの家庭の状況に応じた情報です。

新宿区では、これまでも「子育てガイドブック」の発行や、「子育て応援ショップ&バリアフリーマップ」のアプリの公開、子育てに関する情報をひとつにまとめた「子育て応援サイト“はっぴー子育て”」を開設するなど子育て家庭に役立つ情報の提供に努めてまいりました。
今後は、さらにこのプッシュ通知を有効に活用していただき、子育て支援情報が必要な人のもとに確実に届くようにしてまいります。
 
5 木造住宅密集地域の解消への取組みについて
次に「木造住宅密集地域の解消への取組み」についてです。
お手元の『参考資料5』をご覧ください。

新宿の高度防災都市化に向け、西新宿五丁目地区における不燃化特区や、若葉地区における共同建替え等の推進とともに、新防火地域及び地区計画等の導入により、建物の不燃化や道路状空間の確保などを図ることで、木造住宅密集地域の解消に取り組んでいます。

西新宿五丁目地区では、不燃化特区として、北側エリアで市街地再開発事業や防災街区整備事業による面的整備を推進するとともに、南側エリアでは新防火地域や地区計画等の導入を推進しています。

この度、北側エリアの一部である「西新宿五丁目北地区」において、防災街区整備事業を8月に都市計画決定いたしました。この事業では、市街地再開発事業の一類型である防災街区整備事業により、木造住宅密集地域の解消や防災性の向上とともに水とふれ合う賑わいのある街の実現を目指します。
既に事業中の西新宿五丁目中央北地区に引続き、面的整備を進めていきます。

次に、若葉地区では、地区計画を活用し、共同建替えを促進するとともに、地区内主要道路である若葉通り等の拡幅整備を推進することで、建物の不燃化や住環境の改善を進めながら、災害に強く快適で魅力的な住宅地を整備しています。
現在工事中の若葉鉄砲坂西地区については、設計費や共同施設整備費等への補助などの支援をし、本年12月の工事完了を予定しています。同じく、共同建替えに取り組んでいる若葉2-11地区についても、本年度は設計費等への補助などの支援をしていきます。

また、新防火地域及び地区計画等の導入による建物の不燃化や道路状空間の確保などを進めている赤城周辺地区では、9月5日に地域住民の皆さまを対象に説明会を開催し、地区計画の都市計画決定に向けた手続きに着手したところです。

今後も、引き続き木造住宅密集地域の解消に取り組んでまいります。

6 歴博所蔵資料展「番付の楽しさ」の開催について
次に「歴博所蔵資料展「番付の楽しさ」の開催」についてです。
お手元の『参考資料6』をご覧ください。

新宿歴史博物館は、番付や双六、錦絵や古地図などのコレクションを所蔵しており、毎年3回ほど所蔵資料展を開催して、皆様にご覧いただいております。

今回の展示会は、博物館が所蔵する江戸時代の番付を中心に関連資料など約100点を展示公開するもので、番付をとおして江戸庶民の感性や嗜好などについてご紹介していきます。会期は9月19日から11月23日までとなっています。

番付というと、相撲の番付をイメージされる方が多いと思いますが、もともと相撲や歌舞伎の世界で、力士や役者の実力、格式などを序列化し、一枚の紙に刷って広く配布したものです。

展示会では、江戸庶民の暮らしや仕事、文化や娯楽、常識や人情などのコーナーを設け、さまざまな「見立(みたて)番付」により当時の世相や文化を考えていきます。また、「お江戸なんでもランキング」「お江戸 新宿あれこれ」など、当時の江戸や新宿のまちに関わる番付のほか、錦絵や古地図なども展示します。

会期中、「歌舞伎と番付」「名所と番付」をテーマとした二回の講演会も開催します。
今日でも、ランキングは常に人々の注目を集めています。江戸庶民によるさまざまなランキングをとおして、当時の人々の人情や豊かな感性などを知っていただき、粋で洒脱(しゃだつ)な番付の世界を、お楽しみいただきたいと思います。

7 秋の新宿応援セールについて
次に、「秋の新宿応援セール」についてです。
お手元の『参考資料7』をご覧ください。

新宿区と新宿区商店会連合会では、商店街の消費拡大の推進と活性化を図るため、区内全域の商店街で一斉に、各参加店において買物客に抽選券(スクラッチくじ)を配布する「新宿応援セール」を実施します。添付のポスターが貼ってある店舗(約3,500店)で、商品の購入やサービスの利用500円ごとに抽選券を1枚配布します。

配布期間は、10月1日(木曜日)から10月20日(火曜日)までとなっています。景品総額は、3,000万円で、300円券2万本、100円券24万本が当たります。300円、100円の当たりが出たら、同額の金券としてキャンペーン参加店で10月31日(土曜日)まで利用できます。

8 平成26年度決算概要について
それでは、続いて今議会に提案する議案等の主なものについてご説明します。
まず、はじめに認定第1号から第4号までの、平成26年度決算の概要についてご説明します。
お手元の『定例記者会見資料』をご覧ください。
1ページに認定第1号から第4号までの各会計決算状況を、また2ページから6ページまでに主要施策の成果の概要を記載していますが、ここでは平成26年度決算の総括的なことをご説明いたします。

一般会計の決算規模は、前年度と比べて、歳入総額が
4.2%増の1,391億585万3千円、歳出総額が、
3.9%増の1,350億8,866万円となり、実質収支は、38億4,530万5千円の黒字、また、財政調整基金の取崩額等を控除した実質単年度収支は、
15億6,840万4千円となり、2年連続して黒字となりました。

生活保護費などの扶助費の増嵩や、法人住民税の一部国税化など、区財政を取り巻く環境が、依然として厳しい中、引き続き、健全な区財政の確保に向けた取組みを進めるとともに、実行計画事業の着実な推進、併せて、待機児童解消対策、防災対策の充実強化など、緊急性が高く重要な課題に、迅速かつ的確に取り組みました。

なお、「新宿区財政の健全化判断比率」につきましては、7ページに記載のとおり、国が定めるすべての基準を下回っており、区財政が健全であることを示しています。

9 補正予算概要について
最後に、平成27年度9月補正予算の概要について説明いたします。
定例記者会見資料の8ページから15ページまでに、各会計の補正予算の概要を記載していますのでご覧ください。

補正予算の総額は、30億9,081万1千円です。
主な経費としては、待機児童解消対策として、賃貸物件を活用し大久保三丁目西開発地区への私立認可保育所の整備に要するもののほか、学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善を目的に区独自の学力調査を実施するための経費を計上しています。

今定例会では、これらを含めた、補正予算案4件、決算認定関係4件、条例案等4件の議案を提出しています。

以上で、私からの説明を終わります
今後とも、区政へのご理解、ご支援をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

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  • 記者発表内容について:区政情報課 電話:03-5273-4064
  • 予算案について:財政課 電話:03-5273-4049

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