下痢原性大腸菌

大腸菌
大腸菌は、動物や健康な人の腸管・土壌・下水など自然界に広く存在し、通常病原性はありません。しかし、いくつかの大腸菌は人に対して下痢を引き起こすものがあり、これらを総称して下痢原性大腸菌と呼んでいます(病原大腸菌と言うこともあります)。

現在、この菌は次の5つのタイプに分類されています。

下痢原性大腸菌の種類と症状

1.腸管病原性大腸菌(EPEC)
潜伏時間は12~72時間で、下痢、腹痛を主症状とし、サルモネラ食中毒とよく似た急性胃腸炎を起こします。

2.腸管侵入性大腸菌(EIEC)
潜伏期間は1~5日(3日以内がほとんど)で、腸の細胞に侵入・増殖し、赤痢様症状(血便、腹痛、発熱)を起こします。

3.毒素原性大腸菌(ETEC)
潜伏時間は12~72時間で、毒素(エンテロトキシン)によりコレラのような激しい水様性の下痢が主症状で発熱はありません。発展途上国への旅行者の下痢の主要原因菌で、水系感染が多く発生しています。

4.腸管出血性大腸菌(EHEC)
潜伏時間は3~5日でベロ毒素により、腹痛や血便などの出血性大腸炎を起こします。ベロ毒素産生大腸菌(VTEC)とも呼ばれています。

5.腸管集合性大腸菌(EAggEC)
潜伏期間は1~5日(3日以内がほとんど)で、腸の細胞に付着し、エンテロトキシンを産生することにより、散発的に下痢症を起こします。発展途上国での持続的下痢の原因となっています

主な原因食品

腸管出血性大腸菌O157による食中毒以外は、原因食品が明らかにされた例は少ないのが現状です。

しかし、これまで発生した事例から、人の糞便で汚染された飲料水や食品が原因と推定されています。

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