新宿区公益保護のための通報に係る是正等の措置の勧告について
最終更新日:2026年9月10日
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新宿区公益保護委員から新宿区長に対し、新宿区公益保護のための通報に関する条例に基づく是正等の措置の勧告を受けたため公表する。
1 勧告日 令和8年9月10日
2 勧告内容
特定の保護者に係る平成30年4月分から令和元年8月分までの保育料(同期間は3つの保育料期間に区分される。以下「当該各期間」という。)について、区が正当な理由なく5年以上にわたり再賦課決定及び徴収を行っていない現在の状態は、後記4のとおり、少なくとも不当に公金の賦課を怠る事実に該当すると認められることから、区において次の措置を講ずるよう勧告する。
第1 当該各期間の処理に関する措置
1 当該各期間の保育料について、現時点で再賦課決定が法的に可能かを速やかに確定すること。
2 再賦課決定が可能である場合には、算定根拠、階層区分、保育必要量、軽減要件、理由提示事項を整理した上で、相当期間内に、再賦課決定及び納入通知を行うこと。
3 再賦課決定が時効又は行政処分の時的限界により全部又は一部不能であると判断する場合には、その法的根拠、不能となった時期、不能部分の金額及び原因を明らかにし、組織上の課題を検証した上で、必要な対応の要否を検討すること。
第2 同種事案の再発防止に関する措置
1 保育料の賦課又は徴収に関し、支払義務者の理解又は協力が直ちに得られない事案について、理由提示・聴取・説明の実施と、行政処分としての決定時期とを区別して処理し、本件のように、決定の時期が相手方の理解又は納得の有無に事実上左右されることのないようにすること。なお、この措置は、事案に応じて必要となる説明及び聴取を行うことを妨げるものではない。
2 取消後再決定、最高階層認定、資料未提出時対応、時効・期間制限管理に関する決裁ルール及び期限管理ルール(期限管理表の作成、一定期間ごとに課長・部長級の決裁を経て方針の当否を検証することを含む。)を整備し、同種事案で処理方針が課長交代により漫然と引き継がれないよう、記録化・上位者報告の手順を定めること。
3 外部専門家の見解を処理方針の前提として採用する場合には、その根拠及び採否の理由が事後に確認できる記録を残すこと。当該見解と異なる見解の存在を認識した場合には、その内容及び採否の理由を記録すること。当該見解が法令の明文又は所管庁の通知等により裏付けられていない場合には、所管庁その他への追加確認を要するかを検討し、その結果を記録すること。また、一定の重要性を有する案件では、上位者が確認することとし、その際、必要に応じて庁内の法務担当部署の助言を求め、又は外部の専門家に照会する運用とすること。
4 対応方針の判断プロセスに、期限管理・時効管理の観点からのチェック機能を組み込むこと。なお、この措置は、事案に応じて必要となる相手方への配慮を妨げるものではない。
3 通報対象の事実
新宿区が、特定の保護者に係る平成30年4月から令和元年8月分までの保育料(公金)について、賦課決定及び徴収を怠っている事実
4 通報対象の事実に係る公益保護委員の調査結果
(1)当該各期間の保育料の決定は、いずれも審査請求に対する裁決による取消し又は区の職権による取消しにより効力を失い、区は、令和2年11月、既納付額を当該保護者に還付した。その後、本勧告の時点まで5年以上にわたり未決定の状態が継続している。
(2)保育料の賦課決定は、新宿区保育所保育料徴収条例上、区長の裁量に委ねられた行為ではなく、法定の要件事実が充足された場合に区長が行うべき法律上の義務(覊束行為)であり、これを行わないことは、正当化事由がない限り、原則としてそれ自体が公金の賦課を怠る事実を構成する。
(3)当該各期間の決定の取消理由は、理由提示義務違反を中心とする処分形式上の瑕疵であって、賦課額の算定根拠自体を否定するものではない(もっとも、各裁決は賦課額の実体適法性を判断したものでもない。)。区は、当該各期間の直後の期間について、同一の保護者に対する保育料の決定を現に行っている。算定の前提を異にする点はあるものの、処理が不能であったとはいえない。また、必要な書類が提出されない場合に最高階層で認定する制度についても、取消後の再決定の場面における適用の可否はなお検討を要するとはいえ、その検討自体がされていない。そうすると、必要な書類が提出されなかったことをもって賦課決定をすることができなかったとはいえず、この点は、賦課決定を行わなかったことを正当化する事由とはならない。
(4)区は、還付後の再賦課決定の留保に係る意思決定をしておらず、これに関する決裁文書等も存在しないことを自認している。再賦課の期限を定めた記録も確認されず、対応方針は複数年度にわたり、課長の交代をまたいで継続し、その当否を組織的に検証する機会は十分に設けられなかった。区が依拠した外部専門家の見解についても、異なる見解の存在を認識しつつも、その根拠の当否を組織として検証した記録は確認できない。
(5)区が丁寧な説明と理解の形成を重視して当該保護者に対する個別対応を継続したこと等の事情を考慮しても、当該各期間について5年以上にわたり再賦課決定を行わなかったことを正当化する事情は認められない。したがって、現在の状態は、地方自治法第242条第1項にいう「違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実」のうち、少なくとも不当に公金の賦課を怠る事実に該当すると認められる。
1 勧告日 令和8年9月10日
2 勧告内容
特定の保護者に係る平成30年4月分から令和元年8月分までの保育料(同期間は3つの保育料期間に区分される。以下「当該各期間」という。)について、区が正当な理由なく5年以上にわたり再賦課決定及び徴収を行っていない現在の状態は、後記4のとおり、少なくとも不当に公金の賦課を怠る事実に該当すると認められることから、区において次の措置を講ずるよう勧告する。
第1 当該各期間の処理に関する措置
1 当該各期間の保育料について、現時点で再賦課決定が法的に可能かを速やかに確定すること。
2 再賦課決定が可能である場合には、算定根拠、階層区分、保育必要量、軽減要件、理由提示事項を整理した上で、相当期間内に、再賦課決定及び納入通知を行うこと。
3 再賦課決定が時効又は行政処分の時的限界により全部又は一部不能であると判断する場合には、その法的根拠、不能となった時期、不能部分の金額及び原因を明らかにし、組織上の課題を検証した上で、必要な対応の要否を検討すること。
第2 同種事案の再発防止に関する措置
1 保育料の賦課又は徴収に関し、支払義務者の理解又は協力が直ちに得られない事案について、理由提示・聴取・説明の実施と、行政処分としての決定時期とを区別して処理し、本件のように、決定の時期が相手方の理解又は納得の有無に事実上左右されることのないようにすること。なお、この措置は、事案に応じて必要となる説明及び聴取を行うことを妨げるものではない。
2 取消後再決定、最高階層認定、資料未提出時対応、時効・期間制限管理に関する決裁ルール及び期限管理ルール(期限管理表の作成、一定期間ごとに課長・部長級の決裁を経て方針の当否を検証することを含む。)を整備し、同種事案で処理方針が課長交代により漫然と引き継がれないよう、記録化・上位者報告の手順を定めること。
3 外部専門家の見解を処理方針の前提として採用する場合には、その根拠及び採否の理由が事後に確認できる記録を残すこと。当該見解と異なる見解の存在を認識した場合には、その内容及び採否の理由を記録すること。当該見解が法令の明文又は所管庁の通知等により裏付けられていない場合には、所管庁その他への追加確認を要するかを検討し、その結果を記録すること。また、一定の重要性を有する案件では、上位者が確認することとし、その際、必要に応じて庁内の法務担当部署の助言を求め、又は外部の専門家に照会する運用とすること。
4 対応方針の判断プロセスに、期限管理・時効管理の観点からのチェック機能を組み込むこと。なお、この措置は、事案に応じて必要となる相手方への配慮を妨げるものではない。
3 通報対象の事実
新宿区が、特定の保護者に係る平成30年4月から令和元年8月分までの保育料(公金)について、賦課決定及び徴収を怠っている事実
4 通報対象の事実に係る公益保護委員の調査結果
(1)当該各期間の保育料の決定は、いずれも審査請求に対する裁決による取消し又は区の職権による取消しにより効力を失い、区は、令和2年11月、既納付額を当該保護者に還付した。その後、本勧告の時点まで5年以上にわたり未決定の状態が継続している。
(2)保育料の賦課決定は、新宿区保育所保育料徴収条例上、区長の裁量に委ねられた行為ではなく、法定の要件事実が充足された場合に区長が行うべき法律上の義務(覊束行為)であり、これを行わないことは、正当化事由がない限り、原則としてそれ自体が公金の賦課を怠る事実を構成する。
(3)当該各期間の決定の取消理由は、理由提示義務違反を中心とする処分形式上の瑕疵であって、賦課額の算定根拠自体を否定するものではない(もっとも、各裁決は賦課額の実体適法性を判断したものでもない。)。区は、当該各期間の直後の期間について、同一の保護者に対する保育料の決定を現に行っている。算定の前提を異にする点はあるものの、処理が不能であったとはいえない。また、必要な書類が提出されない場合に最高階層で認定する制度についても、取消後の再決定の場面における適用の可否はなお検討を要するとはいえ、その検討自体がされていない。そうすると、必要な書類が提出されなかったことをもって賦課決定をすることができなかったとはいえず、この点は、賦課決定を行わなかったことを正当化する事由とはならない。
(4)区は、還付後の再賦課決定の留保に係る意思決定をしておらず、これに関する決裁文書等も存在しないことを自認している。再賦課の期限を定めた記録も確認されず、対応方針は複数年度にわたり、課長の交代をまたいで継続し、その当否を組織的に検証する機会は十分に設けられなかった。区が依拠した外部専門家の見解についても、異なる見解の存在を認識しつつも、その根拠の当否を組織として検証した記録は確認できない。
(5)区が丁寧な説明と理解の形成を重視して当該保護者に対する個別対応を継続したこと等の事情を考慮しても、当該各期間について5年以上にわたり再賦課決定を行わなかったことを正当化する事情は認められない。したがって、現在の状態は、地方自治法第242条第1項にいう「違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実」のうち、少なくとも不当に公金の賦課を怠る事実に該当すると認められる。
本ページに関するお問い合わせ
・通報対象事実について…保育課入園・認定係 電話:03-5273-4527
・公益通報について…総務課総務係 電話:03-5273-3505
・公益通報について…総務課総務係 電話:03-5273-3505
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