高階秀爾さんを新宿区名誉区民として顕彰

最終更新日:2013年3月23日

写真:あいさつする中山区長
写真:称号記を授与
写真:講演する高階さん
今日23日、新宿区(区長:中山弘子)は、「新宿区名誉区民顕彰式」を新宿歴史博物館(三栄町22)で開催し、中落合在住で美術評論家の高階秀爾さんを新宿区名誉区民として顕彰した。

区では、平成8年12月、区成立50周年事業の一環として、区民が郷土の誇りとして尊敬する方を敬愛し顕彰する「新宿区名誉区民条例」を制定。昨年3月に顕彰した草間彌生さん(前衛芸術家・小説家)、室瀬和美さん(漆芸家)など、これまでに17名の方を名誉区民として顕彰している。
今回、新たに高階秀爾さんを名誉区民に選定し、平成24年第4回区議会定例会で同意された。

昭和7年(1932年)東京生まれの高階さんは、長年にわたり美術評論家として優れた評論活動を展開。国立西洋美術館長などを歴任し、現在は大原美術館の館長を務めるなど、豊かな知識と経験で美術館運営でも大きな実績を挙げている。また、東京大学で教べんを執り、優れた後進の育成にも尽力した。平成17年に文化功労者に顕彰、平成24年には美術評論家として初めて文化勲章を受章した。
新宿区でも、平成20年11月に「新宿区文化芸術の振興に関する懇談会」会長に就任し、新宿区文化芸術振興基本条例の制定に尽力したほか、現在は「新宿区文化芸術振興会議」の会長を務め、区内の文化芸術の振興に力を注いでいる。

式典で中山区長は「高階さんの優れた功績は郷土の誇り。名誉区民として顕彰することは、区民にとって大変喜ばしいこと」と話し、高階さんに称号記と名誉区民章を贈呈した。
表彰を受けてあいさつした高階さんは、新宿のまちが持つ文化芸術の魅力について触れ、「文化は生活を豊かにしてくれるもの。行政やまちの皆さんとともに、新宿が持つ文化の力をこれからも発展させていきたい」と話した。

式典後には、高階さんを講師に迎え、「中村彝~愛の夢と希望の挫折~」と題した講演会を実施。高階さんは、大正期の洋画家・中村彝(つね)を「豊かな感覚を備え、研究熱心で知的な画家」と紹介し、彝の生涯や人物像、作品の特徴などについて講演した。
区では、下落合に残る中村彝のアトリエ兼住居を復元した「中村彝アトリエ記念館」を3月17日にオープン。また、記念館の開館に合わせ、新宿歴史博物館では特別展「中村彝展~下落合の画室(アトリエ)」を5月12日(日)まで開催している。

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