中村彝(つね)アトリエ記念館 オープン
大正時代の部材を再利用してアトリエを復元

最終更新日:2013年3月16日

写真:テープカットの様子
写真:記念館には大勢の方が来館
写真:作品を見学[1]
写真:アトリエ内部
新宿区(区長:中山弘子)は、下落合に残る洋画家・中村彝(つね、1887年~1924年)のアトリエを「土地の記憶」「まちの記憶」として保存・継承し、広く情報発信していくため、記念館として整備した。明日17日の開館に先立って、今日16日、新宿歴史博物館(三栄町22)で開館記念式典を開催し、130名を超える方が出席した。

式典の始めに中山区長は、「重要文化財『エロシェンコ氏の像』など優れた作品を残した彝の生涯に記念館で思いを馳せてほしい」とあいさつ。式典に続いて、出席者は下落合の記念館に移動。テープカットのセレモニー後、記念館を見学した。

記念館は、彝が大正5年(1916年)に建てたアトリエ兼住居を、当時の部材等も再利用して建築当初の姿に復元したもので、アトリエ自体が貴重な文化資源。彝が使用したイーゼルや家具のレプリカを展示しているほか、パネルや高解像度の写真・映像で、彝の生涯や画業、主な作品等を紹介している。作品を見学した方は、「写真パネルとは思えないくらい精度が高い。アトリエは、板張りの床や大きな北窓など雰囲気があって、当時の様子がうかがえる」と話してくれた。
また、記念館は庭も見どころの1つ。芝生の庭にはコブシ・ツバキ・ヒバなどが植えられ、彝が眺めた当時の風景を伝えられるようイメージして整備した。

新宿歴史博物館では、記念館の開館に合わせて、特別展「中村彝展~下落合の画室(アトリエ)~」を3月17日から5月12日まで開催。アトリエ周辺を描いた風景画7点のほか、約30点の作品を公開する。

■中村彝アトリエ記念館の概要
【所在地】新宿区下落合3-5-7(JR山手線目白駅徒歩10分)
【開館時間】午前10時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
【休館日】月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日が休館)、年末年始
【入場料】無料
【電話番号】03-5906-5671(3月17日から)

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