(音声読み上げ用)UDまちづくりニュースレター第8号

最終更新日:2023年3月17日

このページは、「音声読み上げ用」に作成しています。そのため、PDF版のニュースレターとは、文章の表示や表現などが異なっている部分があります。

新宿区UDまちづくりニュースレター

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新宿区
ユニバーサルデザイン
まちづくり
ニュースレター
 
第8号。
2023年3月。
 
ユニバーサルデザイン。
UDとは?
 年齢・性別・国籍・コジン、の能力等にかかわらず、できるだけ多くの人が利用できるよう、生活環境その他の環境をつくり上げていく考え方です。
 新宿区には、多くの外国人をはじめ、様々な人々が生活しています。区では、移動しやすく、利用しやすく、わかりやすいまちを目指して、令和2年3月に新宿区ユニバーサルデザインまちづくり条例を制定しました。 
 このニュースレターでは、新宿区の取組や、UDスポットの紹介、利用者の声などをお伝えしていきます。
UDスポット。
市ヶ谷の杜、本と活字館。
 市ヶ谷の杜、本と活字館は、DNP、大日本印刷株式会社による再開発に伴い、工場などで保管されていた活版印刷用の活字や機械を展示する史料館としてオープンしました。建物は大正時代に建てられて時代と共に増築された営業所を創建当時の姿に復元しています。ただ元の姿に戻すのではなく、エレベーターやスロープ、広くてフラットな通路を整備するなど、UDの視点を随所に取り入れて、誰もが利用しやすいように配慮された施設として、アップデートされています。
 ニュース第8号では、市ヶ谷の杜、本と活字館で発見した様々なUDポイントをご紹介します。

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UD探検隊が行く!。
新宿UDまちづくりスポット。
市ヶ谷の杜、本と活字館。
グッドなUDポイント。誰もが使いやすい設備や空間の整備。
 館内には、ベビーカーや車椅子でも移動しやすい、広い通路や空間が整備されています。建物を大正時代の姿に復元するさい、エレベーターやスロープが新設され、誰にとっても利用しやすい施設へと進化しました。
写真1枚目。1階展示エリア。ベビーカーや車椅子でも移動しやすい広くてフラットな通路。
写真2枚目。ワークショップや印刷体験が行われている広々とした2階。
写真3枚目。建物入口のスロープ。
写真4枚目。館内のエレベーター。移動のしやすさに配慮して、スロープやエレベーターを整備。
利用者コメント。
50代・女性。
 駅からは少し遠いですが、お散歩がてら、ここまで来ました。建物がレトロで雰囲気が良く、大量生産ではない、手作りのものを扱っているところが魅力的ですね。
利用者コメント。
40代・女性。
 建物が素敵ですし、展示の内容やワークショップもおもしろかったです。普段はできない内容の体験ができました。
グッドなUDポイント。様々な体験方法の開発。
 映像やタッチパネルなど、DNPが開発した展示手法による、様々な体験を通じて、印刷について知ることができます。また、現地に行きづらい人も展示を見られるように、ホームページ上で館内のVRツアーを公開しています。
写真5枚目。タッチパネルを用いて、活字を拾う作業が体験できる。
写真6枚目。印刷の道具を紹介する展示。キューブを置くと、説明がモニターに表示される。
写真7枚目。VRツアーのトップページ。
写真8枚目。VRで見る1階の展示。クリックすると、展示の説明が表示される。
利用者コメント。
10代・女性・三人組。
 授業の一環で、班のみんなと見学に来ました。機械や道具、仕組みなどを実際に見ることができて、おもしろかったです。 
 
運営者インタビュー。
DNP、大日本印刷株式会社、コーポレートアーカイブ室、さいださん、ちくまさん。
 市ヶ谷の杜、本と活字館は大正15年に建設され太平洋戦争の空襲を乗り越えた歴史を持つ建物です。増築・改築しながらDNPで2016年まで使用されてきましたが、再開発にともなって、企業史料館として生まれ変わりました。建物はひきや工法を用いて保存され、昔の写真や資料から創建時の姿が復元されました。内部は活版印刷時代の工場を再現しています。古い建物やその雰囲気を活かしながらも、エレベーター・スロープの設置や自社開発の展示システムの導入など、UDの視点を様々な箇所に取り入れています。
 本と活字館では、訪れたかたにいろいろな体験をしていただけるよう、展示の案内ツアーやしおりの活版印刷体験、ワークショップの開催などの様々な取組みを実施しています。スタッフが説明やサポートを行い、お子さんから高齢のかたまで、幅広く多くのかたに楽しんでいただいています。また、コロナ禍での対応として来館予約システムを導入したことをきっかけに、実際に来館できないかたや遠方のかたなどにも展示を見ていただけるように、アーカイブも兼ねてホームページ上で館内のVRツアーを公開しています。
 建物の周辺にはDNPが整備・管理を行っている市ヶ谷の杜が広がり、四季折々の美しい風景が訪れた人々の目を楽しませてくれます。在来種の植物が植えられた杜には、遊歩道も整備されており、近隣のかたなどが散歩を楽しむスポットとなっています。
 印刷の基本は、伝えたいことを伝えやすくすること。そのため、よりわかりやすく伝わりやすい情報の見せ方や、力が弱い人でも開けやすいパッケージの工夫など、DNPの全ての製品やサービスの根底にはUDの考え方があります。市ヶ谷の杜、本と活字館もこの考え方のもとで設計されています。

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グッドなUDポイント。まちなかの開かれた空間。市ヶ谷の杜。
 周辺に整備された市ヶ谷の杜は、まちに開かれた空間としてゆったりとした時間を生み出しています。
写真9枚目。のんびりと散歩できる落ち着いた市ヶ谷の杜の風景。
グッドなUDポイント。おもてなしと気遣いに溢れたスタッフの方々。
 スタッフは来館者を温かく迎え入れ、必要に応じて案内や手助けをしています。このおもてなしと気遣いの姿勢は、本と活字館の魅力の一つです。
写真10枚目。印刷体験のサポートをするスタッフ。
スタッフコメント。
 ベビーカー利用者や歩行に不安がある方など、サポートが必要なかたがいらっしゃった時は、スタッフ全員で情報を共有して対応しています。障害の有無等に関わらず、多くのかたに印刷体験をしていただきたいので、いらっしゃったかたには積極的にお声がけしています。
利用者コメント。
40代・女性。
 初めて来ましたが、もっといろんな人に知ってもらいたいと思える素敵なところでした。スタッフのかたも感じが良くて、歓迎の気持ちが伝わってきました。

運営者インタビュー。
DNP、大日本印刷株式会社、コーポレートアーカイブ室、さいださん、ちくまさん。
 市ヶ谷の杜、本と活字館は大正15年に建設され、太平洋戦争の空襲を乗り越えた歴史を持つ建物です。増築・改築しながらDNPで2016年まで使用されてきましたが、再開発にともなって、企業史料館として生まれ変わりました。建物はひきや工法を用いて保存され、昔の写真や資料から、創建時の姿が復元されました。内部は、活版印刷時代の工場を再現しています。古い建物やその雰囲気を活かしながらも、エレベーター・スロープの設置や、自社開発の展示システムの導入など、UDの視点を様々な箇所に取り入れています。
 本と活字館では、訪れたかたにいろいろな体験をしていただけるよう、展示の案内ツアーやしおりの活版印刷体験、ワークショップの開催などの、様々な取組みを実施しています。スタッフが説明やサポートを行い、お子さんから高齢のかたまで、幅広く多くのかたに楽しんでいただいています。また、コロナかでの対応として、来館予約システムを導入したことをきっかけに、実際に来館できないかたや、えんぽうのかたなどにも展示を見ていただけるように、アーカイブも兼ねて、ホームページ上で館内のVRツアーを公開しています。
 建物の周辺には、DNPが整備・管理をおこなっている市ヶ谷の杜が広がり、四季折々の美しい風景が、訪れた人々の目を楽しませてくれます。在来種の植物が植えられた杜には、遊歩道も整備されており、近隣のかたなどが散歩を楽しむスポットとなっています。
 印刷の基本は、伝えたいことを伝えやすくすること。そのため、よりわかりやすく伝わりやすい情報の見せかたや、力が弱い人でもあけやすいパッケージの工夫など、DNPの全ての製品やサービスの根底には、UDの考え方があります。市ヶ谷の杜、本と活字館もこの考え方のもとで設計されています。

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コラムタイトル。
「多様性とまちづくり」は自分ごと!?
特定非営利活動法人、実利用者研究機構、岡村正昭さん。
 私は、世の中の「わかりにくい、使いにくい」を解消するために、調査、研究、教育を行なっている「じつ利用者研究機構」という機関で、様々な企業や自治体向けに、ユニバーサルデザインの指導・研修・アドバイザリーをしています。
 みなさんは、「多様性とまちづくり」と聞いて何をイメージしますか?
 車いす利用者の段差解消のこと?視覚障がい者の点字ブロックのこと?高齢者への配慮?
 ちなみに、まだあるけるし、みえるから自分は関係ないと思っているかたは、いませんか?同じように、まだ多様性がマイノリティ(少数派)だと思っているかたは、いませんか?
 今や多様性は、マイノリティ(少数派)ではなく、マジョリティ(多数派)に変わりつつあります。例えば、メガネ、コンタクトレンズ、老眼、白内障、近視遠視乱視など、なにかしら「みえにくさ」を感じている人は、障害手帳の有無に関係なく、今は多数派です。同じように、腰痛も日本人の8割以上が、生涯において経験するとも言われていますし、膝の痛みを感じている人や、その予備軍の人も年々増加しています。「聞こえにくさ」についても、聴覚障がい者以外にも、かれいとともに耳が聞こえにくくなるかたも増加傾向にあることや、歩くときに常にイヤホンをつけている人も増えています。「多様性とまちづくり」が、実は身近な「自分ごと」ということを実感してきてきましたか?
 その上で、みなさんは、どんなまちに住みたいですか?どんなまちに遊びに行ったり、働いたり、通学したいですか?まちには自分以外の人もいるから、できれば、より多くのかたの便利が詰まっているまちの方がいいな!そんなまちづくりを目指すのが、「新宿区ユニバーサルデザインまちづくり」です。
 そのためには、みなさんもいろんな人の特性を、きちんと理解する必要があります。困っている人を助ける、という視点だけではなく、いろんな人が良いまちと思えるためには、現在、課題や問題になっている環境や建物を、実際の利用者に合わせて、最適化(アップデート)していく必要があります。多様性は、環境に応じて日々変化していきます。
 これからも、医療の発展、少し高齢化、デジタル化、コロナかの日常など様々な要因で、「使いやすさ」や「わかりやすさ」は変化していきます。
 特に建物は、実際の利用者を取り巻く環境の変化に合わせて、アップデートしていかないと、見た目や設備は新しくても、「実際の利用者に使いにくい建物」になってしまいます。どんな人でも、年齢を重ねていくことで、身体特性は変化していきます。だからこそ、他人事ではなく、「自分ごと」として、これから先の未来のまちや、建物のことを考えてみる機会をぜひ持ってみてください。

お問い合わせ先。新宿区、景観・まちづくり課。

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