(音声読み上げ用)UDまちづくりニュースレター第4号

最終更新日:2022年3月31日

このページは、「音声読み上げ用」に作成しています。そのため、PDF版のニュースレターとは、文章の表示や表現などが異なっている部分があります。

新宿区UDまちづくりニュースレター

1ページ目

新宿区
ユニバーサルデザイン
まちづくり
ニュースレター

第4号。
2022年3月。

ユニバーサルデザイン。
UD。とは?

年齢・性別・国籍・コジン、の能力等にかかわらず、できるだけ多くの人が利用できるよう、生活環境その他の環境をつくり上げていく考え方です。
新宿区には、多くの外国人をはじめ、様々な人々が生活しています。区では、移動しやすく、利用しやすく、わかりやすいまちを目指して、令和2年3月に新宿区ユニバーサルデザインまちづくり条例を制定しました。

このニュースレターでは、新宿区の取組や、UDスポットの紹介、利用者の声などをお伝えしていきます。

UDスポット。
コモレビの広場。
コモレ四谷。

2年前にオープンしたばかりの、四谷の新たなランドマーク「コモレ四谷」。賑やかな通りから一歩入った場所に、たくさんの緑に囲まれてゆったり過ごせる「コモレビの広場」が整備されました。
ご近所にお住いの方、学生さん、子どもたち、お買い物客、オフィスワーカー、ライガイシャなど、実に多様な方々に使われ始めています。
まちなかに新しく生まれた、ユニバーサルな開放スペースへ、ほっと一息をつきに是非お立ち寄りください。
 
 

2ページ目。

UD探検隊が行く!。
新宿UDまちづくりスポット。

コモレビの広場。
コモレ四谷。

写真1枚目。コモレビの広場を見下ろす写真。
たくさんの樹木、草花。
観客席のようなベンチ。
芝生の丘。

グッドなUDポイント。
のんびりできる芝生と広場。
四季を感じられる、たくさんの樹木や草花に囲まれて、都会のど真ん中にありながら静かにゆっくり過ごせる場所となっています。

利用者コメント。
30代、女性、親子ふたりぐみ。
近所に住んでいて、この場所は知っていましたが、買い物のあとに子どもと遊ぼうと思って初めて来ました。広くてベビーカーでも来やすいですし、遊ぶのにいい場所ですね。

利用者コメント。
40代、男性。
週に、にさん回はここに来ています。散歩したりスーパーを利用したりしていますよ。立地がいいですし、緑が多いのが特徴的ですね。飼い犬といつも一緒なので、動物OKなのはありがたいです。きちんとマナーを守ろうと思ってます。

図面1枚目。
コモレ四谷の1階のプラン。コモレビの広場にアクセスする動線が多くあることを示した図面。

グッドなUDポイント。
まちと繋がるアクセスろ。
四ツ谷駅や大通り、奥の住宅街からも、広場にアクセスしやすいように、多くの通り道を設けたプランになっています。

グッドなUDポイント。
建物内のくつろぎプレース。
建物内部のあちこちにも休める場所、集まれる場所が、たくさん用意されています。

利用者コメント。
70代、男女、ふたりぐみ。
昔ここにあった四谷第三小学校のシュッシンです。駅へ行く時にこの道を通りますが、買い物、散歩、時々郵便局やスーパーなども利用しています。広場で座って休むこともありますよ。よく子どもが遊んでいるのがいいですね。植木や花があるのも嬉しいです。
 
 

3ページ目。

写真2枚目。建物外周のホコウロの写真。
樹木がたくさん。
水路。せせらぎ。
広い空間。
足休めのベンチ。

グッドなUDポイント。
広くて安全な歩行空間。
建物の周りは安全に歩けるように、幅の広い空間が確保されています。緑が豊富で、水路やベンチもあります。

利用者コメント。
20代、男性、ふたりぐみ。
この通り道を、大学への通学路としていつも使ってます。広場ではたまに少し休んだりしますね。オフィスだけでなく、公園やお店もあるのが良いですよね。完成前から見ていましたが、出来て良かったです。

利用者コメント。
70代、男性。
地元なので、開発段階から知っていました。散歩コースにしているので数え切れないほど来ています。近代的なビルができて驚きましたが、利用しやすく、不便さは特に感じません。

利用者コメント。
20代、女性。
初めて来ました。四谷で用事があって、時間があるので駅方面からふらっと来たら、しばらく過ごすのに良いスペースがありました。開放的ですし、過ごしやすそうです。天気が良いと気持ちいいでしょうね。また来たいです。

設計者インタビュー。
大成建設 株式会社、設計本部、ヨコテさん、アメミヤさん。
コモレ四谷の施設全体は、なるべく多くの公共スペースを作ろうという方針で、広場や通路を開放し、地域のための新たな空間になるように考えました。特に、四ツ谷駅に近い一方、住宅地にも接しているので、双方から利用しやすいように配慮をしています。また外濠の豊かな緑、環境と繋がるように、敷地内に多くの緑地や樹木を配置しています。
「コモレビの広場」は、住宅地に面していることもあり、周辺住民の日常的な利用を想定して設計しました。ゆるやかな丘を作り、四季を通じて楽しめるような様々な種類の木や花を植え、芝生の斜面に長いベンチを置き、住宅地側から景観と緑が連続して新・旧の空間が馴染んでいくことを目指しました。
オープンしてみると広場の利用者は近くの住民がメインで、子ども連れのお父さん・お母さんや、学生さん、それにオフィスの方々など、いろいろな方に利用いただいています。地域の方が生活に根ざした利用をしてくれている点がとても嬉しいです。子どもたちが遊んでいる様子は、見ていて微笑ましいですね。地元の小学校がジュシュ名の札をつけるイベントを実施してくれたり、通り沿いではマルシェも開催されていますが、これから色々な活動が展開されることを期待しています。
その他の公共スペースでも、多様な利用者を想定して設計面の工夫をしています。玉川上水を模した水路は、浅く水を流してせせらぎの音を感じてもらえるようにし、また美観を確保しつつ安全に水に近づけるデザインとしています。ビル内の通路は、視力の弱いカタやベビーカー利用者を想定して、勾配・スロープ、床の防滑性などに配慮しました。サインは何度も試作をして、現地で位置やサイズを確認し、利用者を想定しながら決定しました。点字ブロックの置き方については、近くに盲学校があるため、安全性や使い勝手に配慮して計画を行いました。
「サードプレース」と呼んでいますが、建物内には自由に使ったり座ったりできるところを多く設けています。商業エリアには集う場所、憩う場所として椅子やベンチを何ヶ所かに設置してあり、オフィス棟のエントランスにもくつろげるスペースを設けて、仕事のオンとオフの切り替えに使ってもらったり、地域住民がふらっと来て新聞を読むなど自由な利用がされています。
「バリアフリー」という考え方が、最近は「ユニバーサルデザイン」という概念に進み、「誰にとっても使いやすいように」と言われるようになりました。様々な使用者の能力に沿ったものを考える必要があるため、一歩引いて冷静に分析しながらデザインをする時代になったと認識しています。法律や条例は守るべき最低限の基準であり、そこから先は設計者に委ねられることになります。UDの観点を取り入れ、独りよがりにならないよう気をつけながら、社会に貢献する仕事を進めていきたいと思います。
 
 

4ページ目。

UDまちづくり、まめちしき。
今回のコラムは、UDに詳しい専門家の方からご寄稿いただきました。
コラムタイトル、ユニバーサルデザイン の「デザイン」と、UDまちづくり。
特定非営利活動法人、じつ利用者研究機構、岡村マサアキさん。
私は、世の中の「わかりにくい、使いにくい」を解消するために、調査、研究、教育を行なっている「じつ利用者研究機構」という団体に所属しています。「ショウガイは人にあるのではなく環境がつくりだす」というコンセプトを元に「提供者向けのユニバーサルデザイン資格、UDコーディネーター資格」も運営しています。
ユニバーサルデザインという言葉を聞いたことがある人は、10年前に比べて、圧倒的に増えてきました。今の小・中学生は義務教育でUDを学びます。企業によっては、ビジネスマナーと同じように社員教育の過程でUDを学ぶ企業も増えてきました。しかし、言葉の認知度はあがっても、言葉の意味を正しく理解できている人が少ないってご存知ですか?
実は、ユニバーサルデザイン の「デザイン」という言葉は、モノの形や色など物理的に目に見えるデザインのことだけではありません。このデザインという言葉の意味は、「考え方」という意味も含みます。「ユニバーサルなデザイン」と「ユニバーサル な考え方」を比べると、受け取る印象も違ってくると思います。
では、「ユニバーサル な考え方」とは、どういう考え方なのか。
例えば「点字」。みなさんは、実際のシカクショウガイの中で、点字が使えるカタがどれ位いるのか想像したことはありますか? 実は点字が使えるシカクショウガイシャは、シカクショウガイシャ全体の1割程度といわれています。シカクショウガイシャだったら誰でも点字が使えるわけではないのです。だからこそ、音声サポートなど点字以外の様々な情報提供も行うという考え方こそが「ユニバーサルな考え方」です。
そして、この「考え方」を新宿区のまちづくりに活用していこうというのが、「新宿区UDまちづくり条例」です。
これからも新宿区と一緒に、実際の利用者のことを理解して、より良い解決方法を実行していく「UDの考え方」をまちづくりに活用していきたいと思います。

写真1。講義中の様子。講演会やってます。
写真2。建物内の調査の様子。現地でのUD研修も!

新宿区からのお知らせ。

新宿区ユニバーサルデザインまちづくり条例、遵守基準テキゴウショウの交付を開始しました。

画像1。
遵守基準テキゴウショウのシンボルデザイン。

新宿区では、建築物や道路、公園等の特定都市施設に関し、全ての人が安全に安心して、かつ快適に暮らし、又は訪れることができるまちの実現を図るため、令和2年3月に新宿区ユニバーサルデザインまちづくり条例を制定しました。
また、だれもが移動しやすく、利用しやすく、分かりやすいまちを推進するため、ユニバーサルデザインまちづくり条例の遵守基準に適合している施設に対して、掲示するテキゴウショウのシンボルデザインを、令和2年度に募集しました。
令和2年度の募集で最優秀賞に選出された作品を遵守基準テキゴウショウとして交付しています。(令和3年6月22日交付開始)
任意の申請となりますが、掲示のご協力をお願いいたします。
また、掲示方法については問いませんが、出入口や受付等、外からでも見える場所への掲示にご協力ください。

詳しくは、2次元バーコードにより、新宿区ホームページをご確認ください。

新宿区ユニバーサルデザインまちづくりニュースレター、第4号、令和4年3月発行。
お問い合わせ先、新宿区景観・まちづくり課。
電話番号、03-5273-3843。

取材、編集は、株式会社、ぼんまちつくり研究所。
 
 
 

 
 
 
 

本ページに関するお問い合わせ

本ページに関するご意見をお聞かせください

本ページに関するアンケート
本ページの情報は役に立ちましたか?以下の選択肢であてはまるものにチェックを入れてください。
本ページは見つけやすかったですか?以下の選択肢であてはまるものにチェックを入れてください。

区政についてのご意見・ご質問は、ご意見フォームへ。