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11月15日 部長会あいさつ

最終更新日:2022年11月15日

皆さん、おはようございます。
私は、去る11月13日の区長選挙におきまして、区民の皆様の御支持をいただき、引き続き新宿区政を担うことになりました。
本日は、私の区政に対する姿勢や基本政策などについて、職員の皆さんにお話しします。

私は、この度の区長選挙において、『区民とともに新宿区の未来を創る』と訴え、「物価高騰対策による区民生活・事業者の支援」と「コロナ禍からの地域活動の再起動と経済の活性化」を区民の皆様にお示ししました。そして、新宿の将来を見据え、引き続き、「暮らしやすさ1番の新宿」、「新宿の高度防災都市化と安全安心の強化」、「賑わい都市・新宿の創造」を柱とし、これらを下支えする「健全な区財政の確立」と「好感度1番の区役所」を合わせた「5つの基本政策」を一層推進することをお約束させていただきました。
私は、常に区民の視点、生活者の視点から区政の課題を捉え、2つの基本姿勢である「現場・現実を重視した柔軟かつ総合性の高い区政」と「将来を見据えた政策の優先順位を明確にした区政」のもと、区政運営にあたってきました。これからも、区民に最も身近な基礎自治体として、地域の実情に即した施策を展開し、区民生活の現場で起きている現実を受け止め、地域課題に的確に対応することで、誰もが住みたい、住み続けたいと思える、持続的に発展する新宿のまちの創造に向けて、今後4年間、職員の皆さんとともに全力で取り組んでいきたいと思います。
ここで、まず「緊急に取り組むべき新宿区の課題」について、お話いたします。
はじめに、物価高騰対策については、これまでの取組に加え、新たに小学校1年生から中学校3年生までの児童・生徒を対象に学用品等の費用を支給し、家計への負担軽減を図ります。
次に、コロナ禍からの地域活動の再起動と経済の活性化の取組として、区内全中小企業を対象に総合的な支援を行う「中小企業経営力強化支援事業」を創設するとともに、プレミアム付き商品券事業を拡充し、商店街等の活性化を推進するなど、区内事業者や商店街の支援に取り組みます。
こうした取組により、区民生活や事業者の支援を、すみやかに実施していきます。

次に、私が掲げる「5つの基本政策」について申し上げます。
基本政策の第一「暮らしやすさ1番の新宿」では、誰もが気軽に健康づくりに取り組める施策を推進していきます。
コロナ禍において運動不足が課題となっている中、ウォーキングイベントの再開など、区民の皆様が気軽に健康づくりに参加するきっかけを提供します。
また、医療専門職チームを設置し、高齢者総合相談センターや医療機関など関係機関と連携しながら「高齢者の保健事業と介護予防の一体的な実施」に取り組みます。
地域包括ケアシステムの推進では、高齢者総合相談センターを中心とした地域ネットワークの推進、払方町国有地における認知症グループホーム等の整備に取り組むとともに、シニア活動館における地域支え合い活動を推進していきます。
さらに、ICTを活用した見守りサービスを新たに提供することで、単身高齢者や障害者の見守り体制の強化を図ります。

そのほか、帯状疱疹ワクチン接種費用の助成の開始に向けた準備に取り組みます。
障害者施策では、生活介護事業の定員拡充を図るほか、中落合一丁目区有地における障害者グループホームの整備を進めます。
子育て支援については、安心して妊娠・出産、子育てができる環境を整備するため、妊娠を望む夫婦が気軽に産婦人科医の相談を受けることができるよう支援を強化するとともに、産後ケア事業を拡充し、新たにデイサービス型とアウトリーチ型を導入します。
また、保育所待機児童数ゼロを維持するとともに、学童クラブ及び放課後子どもひろば事業のさらなる充実を図ります。
さらに、大規模建築物の建設の際には、学童クラブ等の子育て支援施設の設置が適切に誘導されるよう、条例の制定に向けた検討を進めます。
そのほか、令和6年4月以降の児童相談所の開設に向けて、専門性の高い人材の確保と育成、運営体制の整備に取り組みます。
高校生等医療費助成については、令和5年4月から完全無償化の実施に向けて取組を進めます。
 これらの施策に加え、小・中学校の入学時には、入学祝金を給付し、子どもの健やかな成長を支援します。
教育の充実については、民間提案制度の活用による、中学校の部活動指導の質の向上と、教員の勤務環境改善・働き方改革を推進します。
また、四谷小学校及び西新宿小学校については、適切な教育環境を確保するため、校舎の増築に向けた準備を進めます。
次に、コロナ禍において大きな影響を受けた地域コミュニティ活動の再起動に向けて、町会・自治会活動への参加促進や、デジタル化への対応などに取り組むとともに、タワーマンションと近隣の町会・自治会との、コミュニティづくりの支援などを強化します。
さらに、町会・自治会の取組をより一層促進していくための条例の制定に向けて検討を進めます。
性的少数者への対応については、11月1日に運用が開始された「東京都パートナーシップ宣誓制度」の趣旨を踏まえ、適切に進めます。

次に、基本政策の第二「新宿の高度防災都市化と安全安心の強化」では、災害に強いまちづくりと、安全安心な生活環境づくりを推進します。
本年5月に公表された「首都直下地震等による東京の被害想定」では、区内の被害想定の多くの項目で被害が減少する結果となり、この間の取組の成果が着実に表れているものと考えています。
一方で、首都直下地震や南海トラフ地震の切迫性が高まる中、気候変動に伴う大型台風や局地的集中豪雨の発生など、新たな課題も生じているため、特定緊急輸送道路沿道建築物等の耐震改修に、迅速に取り組んでいきます。
また、擁壁・がけの安全化対策では、新たに、土砂災害特別警戒区域における補強工事への助成を実施していきます。
さらに、市街地再開発事業、細街路の拡幅整備や、道路の無電柱化を着実に進めていきます。
災害に強い体制づくりに向けては、避難所運営において、女性や障害者など配慮を要する方の、安全・安心の確保の充実を図ります。
また、防災ラジオの無償貸与による、災害時要援護者等への、災害時の情報発信環境の整備を進めます。
暮らしやすい安全で安心なまちの実現では、繁華街の安全・安心パトロール強化や、歌舞伎町に集まる若者や女性の犯罪被害の防止に向けたNPO等の活動を支援していきます。
次に、良好な生活環境づくりとして、マンション管理適正化推進計画を策定し、管理が不適切なマンションに対する指導・助言等を通じて、良好な住環境の確保に取り組みます。
また、新大久保駅周辺地区の良好な生活環境づくりに向けて、混雑対策に取り組むとともに、不法投棄対策夜間パトロール等により、環境美化を推進します。

次に、基本政策の第三「賑わい都市・新宿の創造」についてです。
新宿駅周辺地域では、「新宿の拠点再整備方針」に基づき、新宿グランドターミナルとして再編を進めるとともに、その他の地域においても、区民や地元組織との協働により、まちづくりルールを定め、各地域の個性や魅力を活かしたまちづくりを一層推進していきます。
歌舞伎町では、令和5年4月開業予定の東急歌舞伎町タワーとシネシティ広場の一体的な活用による、にぎわいの創出に取り組みます。 
また、こうした大規模開発等による環境の変化に対応するため、今年度改定する景観まちづくり計画及び景観形成ガイドラインに基づき、新宿らしい個性的で多様な景観を適切に誘導していきます。
このほか、ユニバーサルデザインまちづくりを進めるとともに、
「新宿区移動等円滑化促進方針」に基づく区内のバリアフリー整備を一層促進していきます。
交通環境の整備では、地元の皆様とともに、西武新宿線の開かずの踏切解消に向けた検討を進めていきます。
また、「新宿中央公園魅力向上推進プラン」に基づき、花のもりの整備を進めるとともに、区民の皆様と協働で、魅力ある地域の公園づくりに取り組んでいきます。


次に、地球温暖化対策の着実な推進に向けて、今年度改定する第三次環境基本計画に基づき、2050年までに区のCO₂排出量実質ゼロを目指し、取組を一層推進していきます。
また、資源循環型社会の構築では、プラスチック使用製品の回収と再資源化に取り組むとともに、新たに策定する「新宿区食品ロス削減推進計画」に基づき、食品ロス削減協力店登録制度やフードドライブの実施など、区民、事業者、区が一体となって食品ロス削減を推進していきます。
活力ある産業が芽吹くまちの実現に向けては、しんじゅく逸品の普及に取り組むとともに、「Azal(アザリー)ée」プロジェクトの周知活動を支援していきます。
また、ふるさと納税については、新宿ならではの返礼品を設定し、地域経済の活性化に寄与していきます。
次に、まちの歴史や記憶、文化、芸術など多様な魅力による賑わいの創造として、「新宿フィールドミュージアム」により、新宿のまちの魅力を創造、発信するとともに、国際観光都市・新宿としての魅力を発信するため、インバウンドメディアを活用した情報発信を行っていきます。
そのほか、区内の様々なスポットにまつわるクイズを楽しみながら散策することができる機会を提供していきます。

次に、基本政策の第四「健全な区財政の確立」については、公民連携のさらなる推進を図るため、令和4年度から導入した新宿区民間提案制度を活用し、民間のノウハウやアイデアを区政運営に活かしていくため、民間事業者との連携を推進していきます。


また、効果的・効率的な業務の推進に向けて、業務手順や執行体制の見直し、RPA等のICTの利活用など、窓口サービス・業務の見直しを進めていくことが必要です。
これらの取組により、さらなる区民の利便性・サービスの向上や職員の働き方改革、経費の削減等につなげていきましょう。

次に、基本政策の第五「好感度1番の区役所」についてです。
新型コロナの流行で、行政サービスのデジタル化が進み、区においても電子マネー決済の導入や、行政手続きのオンライン化などに取り組んでいますが、こうした施策を一層推進していくには、地域の変化に柔軟に対応し、自ら政策を立案できる職員を育成することが重要です。
スマートワーキングや、ハラスメントのない職場づくりを継続して推進するとともに、自らの仕事が区民に喜ばれる、やり甲斐や達成感を感じ、気持ち良く仕事に取り組める職場づくりを進めていただきたいと思います。
私も、引き続き、皆さんとともに、現場・現実を重視し、情報を共有しながら、様々な区政課題に確実に対応していきたいと思います。 
一緒に力をあわせて、新宿の発展に力を尽くしていきましょう。

以上、私が向こう4年間、区長として区政を担うにあたり、職員の皆さんと共有したい基本姿勢並びに基本政策について申し上げました。


新宿区は、国内外の多様な人々が住み、働き、学び、集う、懐の深いまちです。こうした多様性に富んだ新宿区の強みを最大限に活かし、職員の皆さんとともに活力あるまちづくりに取り組み、基本構想に掲げる「『新宿力』で創造する、やすらぎとにぎわいのまち」を築いていきたいと思います。引き続き、よろしくお願いいたします。

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