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来年は「新たな日常」を見据えた事業のチャレンジを

最終更新日:2020年12月15日


皆さんおはようございます。区長の吉住健一です。

職員の皆さんには、この一年、非常事態とも言える状況の中、緊張感を持ち続けながらそれぞれの職務に従事していただきました。心からの敬意と感謝を申し上げます。

今年を振り返ると、2月に、「新宿区新型コロナウイルス対策本部」を立ち上げて以降、相談体制・検査体制の確保や、生活を支える事業の実施など、様々な緊急対応を行ってきました。保健所を中心に、他部から多数の応援体制を取り、職員の皆さんの協力のおかげでここまで来ることができたと思っています。
また、四谷スポーツスクエアや、新宿中央公園のシュクノバのオープン、新宿駅東西自由通路の開通、補助72号線の完成など、長い期間をかけて、地域や関係機関と取り組んできたものが、形として現れた年でもありました。

8月に区の感染症対策アドバイザーに就任していただいた、国立感染症研究所の砂川先生は、全国各地でコロナ対応に活躍されていますが、区と事業者が一体となって取り組んできた繁華街対策を全国に広めたいと仰っています。様々な区民の方や事業者の皆さんが、まちへの誇りや愛着を持って、力を結集し、課題解決に取り組めたことこそが、新宿の底力なのだと、この一年を通して改めて感じました。
今後も、人やまちの力を最大限活かせるような区政運営を、職員の皆さんと一緒に進めていきたいと思います。

さて、来年は、第二次実行計画が始まる年です。
それぞれの施策においては、事業手法の改善などとあわせて、「ニューノーマル」、すなわち「新たな日常」を見据えた事業の展開を検討していただいています。
 「ニューノーマル」とは、大きな社会的変化が起こった後の、社会の常態を指します。新型コロナのパンデミックによる大きな変化が生じ、コロナ前と同じやり方では、私たちの社会活動、経済活動の維持は困難となりました。

いまは、感染症対策を最優先にせざるを得ない状況ですが、「新しい形の日常」を早く取り戻せるよう、少しずつでも、歩を前に進めていくことが重要だと考えています。そこで、年明けに区がチャレンジする、3つの事業について説明します。
毎年1月に、地域団体や関係団体の皆様 約900人をお招きする「新年賀詞交歓会」と、新成人の方 約1,200人が参加する「はたちのつどい」を開催しています。
新型コロナが収束しない中で、イベントや集会などの社会活動を、いかに安全に実施していくかということは大きな課題です。このため、区は、新しい形の日常に向けてのチャレンジとして、感染症対策を講じた上で、両式典を開催することといたしました。
運営方法の対策として、「賀詞交歓会」、「はたちのつどい」、いずれも午前・午後の2部制にして参加者を分散させるほか、祝宴をとりやめ、時間を短縮して実施します。また、入場時のアルコールによる手指消毒、サーマルカメラでの検温の実施、マスク着用の周知徹底、ディスタンスの確保など、会場における対策もしっかり講じます。「はたちのつどい」は、7月にオープンした「新宿住友ビル三角広場」で開催します。

そして、もうひとつのチャレンジが、1月24日に国立競技場で開催する「みんなで走ろう!in 国立競技場」です。
今回の新宿シティハーフマラソン・区民健康マラソンは、大勢のボランティアを必要とする道路をコースとした競技を中止し、新しく建設された国立競技場を会場に、トラック競技やリレーなどに参加いただけるランニングイベントとしました。
競技のほかに、新型コロナに立ち向かっている方々への応援や、世の中が元気になるメッセージ動画を広く募集し、その動画を国立競技場内にある大型ビジョンで発信する取り組みも予定しています。
このイベントの運営では、東京陸上競技協会の感染拡大防止対策のノウハウを活かし、各種目の定員の制限や、対象者の限定、大会前からの健康チェック、会場における検温や消毒、誘導など、徹底した感染防止対策を講じます。

今回の3つのチャレンジは、今後、大規模イベントや集会を開催する場合のモデルケースにしていきたいと考えています。

職員の皆さんも、ぜひそれぞれの立場で、日常を取り戻すための新しいやり方について考えてみてください。皆で力をあわせて、一歩一歩、前進させていきましょう。

最後に、年末年始の積極的な休暇取得について、お話します。

年末年始の感染拡大防止対策として、国は、年末年始における帰省や旅行、初詣などの日程を分散し、人出の集中を防ぐため、休暇の分散、延長を、企業や自治体に促しています。
区においても、有給休暇の積極的な取得や、休暇の分散化、スライドワークなどの制度活用は、働き方改革の点から、取り組むべき課題です。
今回の機会をとらえ、「感染拡大防止」と、「職員の働き方改革」、両方の視点から、区の職員の皆さんには、年末年始の12月29日から来年1月3日までの「休日」に加え、その前後で、可能な限り有給休暇の取得をお願いしたいと思います。
特に、年始については、1月4日から全員体制をとるのではなく、必要最小限の体制でスタートしても良いと思っています。
もちろん、業務内容など、職場ごとに実情も異なり、年末年始の行事の見直しや、チームローテーションの工夫など各職場での検討が必要になってくるかもしれません。
私からも、年明けの部課所長会や、私が各課を回って挨拶を行う「年始の挨拶まわり」について、中止を指示いたしました。
各職場でも、年末年始の仕事の見直しや工夫をした上で、例えば、職員のグループ分けを行い、当該期間の中で、それぞれのグループが休暇を取る日程を決めるなど、休暇が取得しやすいよう取り組んでください。

今年も残り二週間となりました。
職員の皆さんの、この一年のご努力に心から感謝いたします。
多忙な時期ですが、体調管理に気をつけて、身体を労わってください。そして、年末年始の期間にしっかりと休養をとって英気を養ってください。

本日の放送はこれで終わります。

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