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定例記者会見(令和2年第3回区議会定例会)区長説明要旨

最終更新日:2020年9月7日

この発言要旨は、令和2年9月7日(月曜)14時から行われた記者会見における区長説明の要旨を掲載しているものです。当日配布資料もダウンロードできます。
【注】本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。
皆さまにはお忙しい中をご出席いただき、ありがとうございます。
本日は、新型コロナウイルス感染症対策をはじめ、最近の区政の動きについてご説明するとともに、今月15日から10月12日までの日程により開かれます、「令和2年第3回区議会定例会」の議案等についてご説明申し上げ、区政への一層のご理解を賜りたく、お集まりいただきました。

それでは、資料に沿ってご説明いたします。
お手元の『参考資料1』をご覧ください。

『新宿区の新型コロナウイルス感染症対策』についてです。

1 新宿区の新型コロナウイルス感染症対策について
新型コロナウイルスに感染された皆様とご家族の皆様には、心からお見舞いを申し上げます。また、感染拡大防止にご協力いただいている区民の皆様や関係機関の皆様には心からの感謝を申し上げます。

それでは2ページをお開きください。
区内感染者数の推移とPCR検査実績についてです。

区内の新規感染者数は、3月末までの22人に対し、4月は282人と急増しましたが、その後5月は117人と半分以下に減少しました。
6月は再び感染者が増加し281人、7月はひと月で1,188人に上りました。8月は647人と、減少傾向となっているものの、新規感染者の発生は続いています。

区のPCR検査については、感染拡大第1波における区内感染者の増加を受け、国立国際医療研究センター・新宿区医師会と協定を結び、 4月27日から「新宿区新型コロナウイルス検査スポット」を設置し、区民が迅速にPCR検査を受けられる体制を取ってきました。8月からは、熱中症対策及び台風時期に備え、区施設での「新宿区PCR検査センター」へ移行し検査を実施しています。
検査スポットの陽性者を職種別でみると、6月には割合が高かった飲食業が減少傾向となる一方、会社員等や学生の割合は増加しています。


3ページをご覧ください。

区のこれまでの取り組みと、今後の取り組みについて概要を記載させていただいております。

ここで、現在、新型コロナウイルスにかかる繁華街対策について研究いただいている、国立感染症研究所、感染症疫学センター第二室長の砂川先生から、研究の現状についてご説明いただきます。砂川先生は、2003年のSARS流行の際、最前線の香港で、WHO調査団に加わるなど、感染症の集団発生事例調査に実績をお持ちです。砂川先生には区の新型コロナウイルス感染症対策に対し、医学的、疫学的見地から専門的な助言・指導をいただくため、8月21日付で、新宿区新型コロナウイルス感染症対策アドバイザーに就任いただきました。
砂川先生、よろしくお願いします。

(砂川先生の説明)

(吉住区長)
ありがとうございました。
それでは、引き続き、区の具体的な対応について説明します。

お手元の『参考資料1』の4ページをご覧ください。

2 保健所機能・検査体制強化
「保健所機能・検査体制強化」についてです。
新型コロナウイルス感染症の発生が続く中、国及び都による保健所支援が開始されました。
他自治体からの依頼による調査や繁華街対策等を国や都が役割分担するとともに、区施設での「新宿区PCR検査センター」に加えて都による第二検査センターの開設など、保健所機能や検査体制の強化を図っています。
また、区内の検査体制の強化に向けて、医師会と連携し唾液によるPCR検査等を推進していきます。具体的には、唾液検査推進事業として医師会への委託により、協力金を医療機関に交付し、「唾液検査」の普及を図っていきます。

次に、5ページをご覧ください。

3 繁華街における感染拡大防止対策
『繁華街における感染拡大防止対策』についてです。
区では、繁華街の事業者とともに官民一体となって、感染拡大防止に取り組んでいます。
1点目は、「感染者が発生した店舗への積極的なPCR検査の実施」です。感染拡大防止のため、店舗にご協力をいただき、積極的なPCR検査を実施しています。
2点目は、「新宿区繁華街新型コロナ対策連絡会の開催」です。区と事業者で情報共有を行うとともに、感染予防チェックリスト、感染者発生時の対応フローの作成など、具体的な対策に取り組んでいます。
また、区と多様な店舗経営者等による新型コロナウイルスに関する勉強会も継続的に開催しています。
3点目は、「戸別訪問による感染拡大防止キャンペーンの実施」です。夏休み前、特に7月後半の4連休前の7月20日、21日に、区と繁華街の事業者、国、東京都が連携し、警察の協力を得て、歌舞伎町地区の接待を伴う店舗、約300店舗を戸別訪問し、感染拡大防止の徹底について協力を依頼しました。
4点目は、「普及啓発」です。
チェックリストや啓発チラシを各店舗に配布し、区ホームページ等で周知することで、感染拡大防止の意識の向上を図っています。また、連絡会の情報提供アドレスに登録いただいた方に対して、国、都、区の取組についてメールで随時、情報提供しています。

次に、6ページをご覧ください。

4 インフルエンザ予防接種の自己負担額の無料化
『インフルエンザ予防接種の自己負担額の無料化』についてです。

区では、65歳以上の方、60歳から64歳で、心臓・腎臓・呼吸器・免疫機能に重度の障害があり、予防接種を希望する方を対象に、定期接種として高齢者インフルエンザ予防接種を実施しています。また、13歳未満の方、13歳以上65歳未満の生活保護受給世帯等を対象に、任意接種としてインフルエンザ予防接種を実施しています。
今回、新型コロナウイルス感染症対策の一環として、令和2年度に限り、高齢者及び子どもインフルエンザ予防接種の自己負担額を免除し、接種費用を無料とします。無料化によって、インフルエンザワクチンの接種を促し、冬季に流行するインフルエンザウイルスによる感染症予防と重症化を防ぐことで、医療体制が逼迫することを回避します。

次に、7ページをご覧ください。

5 子育て世帯への支援
子育て世帯への支援についてです。

支援の1つ目は、「新生児子育て応援臨時給付金給付事業」です。
新型コロナウイルス感染予防のため発生した家庭の経済的な負担を軽減し、子どもの健やかな成長を支援するため、区独自の子育て支援として、「新生児子育て応援臨時給付金」を支給します。
国の特別定額給付金の対象とならない、令和2年4月28日から令和3年3月31日までに生まれた新生児を対象として、その保護者の方に新生児1人あたり10万円を支給するものです。
先に開催された8月28日の臨時議会において、当事業の補正予算が成立しており、現在、10月の支給開始に向けて準備を進めているところです。

支援の2つ目が、「ひとり親世帯等応援臨時給付金給付事業」です。
新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、低所得のひとり親世帯や障害のある子どもを養育する世帯を対象に、学校休業による食費等の出費の増加や就労日数が減ることによる収入の減少など、家計にかかる負担を緩和し、子育て世帯を支援するため、「ひとり親世帯等応援臨時給付金」を支給します。
特に低所得のひとり親世帯には、これまで児童扶養手当の受給水準の収入にある方に対して、国の給付事業や都の食料品等の提供による支援が行われてきたところです。
このたび区では、経済的に困窮するひとり親世帯や障害のある子どもを養育する世帯を支援するため、児童扶養手当よりも所得制限が緩和されている児童育成手当の支給を受けている方、または新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変し、直近の収入が、児童育成手当の水準に下がった方まで対象を拡大して、対象児童1人あたり5万円を支給する事業を本定例会において提案してまいります。


次に、8ページをご覧ください。

6 ICT教育の推進及び学習機会の保障
『ICT教育の推進及び学習機会の保障』についてです。

第一次実行計画事業「ICTを活用した教育の充実」において、平成29年度に導入したタブレットパソコン等を活用し、児童・生徒にとってより分かりやすく効果的な授業となるよう、プログラミング教育やデジタル教材を活用した教育活動を展開してきました。
令和元年12月に示された文部科学省の「GIGAスクール構想」に基づき、令和5年度までにタブレット端末の1人1台環境を実現する予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大への対応を目的に、GIGAスクール構想の工程を前倒しして、区立学校における児童・生徒のICT教育の推進と合わせ、臨時休校等における学習機会の保障を図るため、令和2年度内に児童・生徒1人1台のタブレット端末の整備を行います。
端末1人1台化のICT環境を早急に整備することにより、一人ひとりの習熟度に合わせた個別最適化された学びや協働学習による深い学びを実現させるとともに、今後、感染症等による臨時休業が生じた際は、双方向の遠隔授業を実施することで、学習機会の保障を図ってまいります。今後も、ICTを最大限有効に活用しながら、子ども一人ひとりの「生きる力」をはぐくむ、質の高い教育の推進に取り組んでまいります。

次に、9ページをご覧ください。

7 災害時の感染症対策
『災害時の感染症対策』についてです。

新型コロナウイルス感染症が収束しない中、切迫する首都直下地震や台風シーズンに備え、区では避難所内での三密による感染拡大を予防するための取組みを行っています。

最初に、避難所内の感染症対策についてです。災害発生時、多くの被災者が避難し、避難所内が三密状態となることを抑制するため、避難所における感染症対策のあり方について取りまとめました。今後、各避難所の実情に応じて、既存の各避難所運営管理マニュアルに反映していきます。
また、マスク、手指消毒液、フェイスシールド、非接触型温度計など、感染症予防対策用品を全ての避難所に配備しました。

次に、民間宿泊施設との連携による避難先の確保についてです。
避難所内の三密を抑制するとともに、感染による重症化するリスクが高い高齢者や障害者の方、妊産婦、乳幼児等の受入れ先の確保を目的として、現在、ホテル等民間宿泊施設と、避難者の受入れに関する協定締結に向けた協議を進めています。

次に、在宅避難等による避難の分散化の推進についてで
す。
区ではこれまでも、発災後、自宅が無事であれば、自宅に留まる「在宅避難」の考え方について啓発してきました。今後、親戚や知人宅に避難する「縁故避難」についても周知し、民間宿泊施設の確保とあわせた避難の分散化に取り組み、災害時における感染症拡大防止に努めてまいります。

次に、10ページをご覧ください。

8 飲食店のコロナ対策安心情報の発信
「飲食店のコロナ対策安心情報の発信」についてです。

繁華街エリアの飲食店では、新型コロナウイルス感染症についてそれぞれの店舗状況に応じた感染症防止対策を行っていただいています。
各飲食店では感染防止対策に関する情報発信を行っていますが、個別の情報発信だけでは限界があり、来街者が事前に情報収集を行うことができず、来店につながっていない傾向が見られます。
そのため、飲食店の感染症対策の取り組みを、新宿を訪れる方々の安心につながる情報として周知・発信していくため、店舗の対策内容を紹介するエリアマップを作成します。
作成にあたっては、繁華街エリアの飲食店と新宿観光振興協会並びに区が連携し、専門家のご指導等もいただきながら、新宿の観光資源である繁華街エリアの「新たな日常」を模索していきたいと考えています。第1弾は「思い出横丁」で取り組んでいく予定です。他のエリアにおいても、取り組みへの合意をいただきながら、順次進めていきたいと考えております。

次に、11ページをご覧ください。

9 がんばろう新宿商店会!
「がんばろう新宿商店会!」についてです。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた商店会に対する活性化支援として、「がんばろう!新宿応援キャンペーン」を実施します。
まず、左側をご覧ください。新宿応援セールについてです。
これは、区内の商店街で一斉に抽選券を配布し、金券があたるキャンペーンで、毎年6月頃に実施していましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を鑑み、今年は11月に実施します。また、景品総額を従来までの3,000万円から6,000万円に倍増します。景品については、従来の500円券、100円券のほかに、「1,000円券」を追加します。また、応募期限までにはずれ券5枚を集め、応募するとエコバックを受け取れます。
今回、区の地場産業である「染色」と「印刷・製本」の両団体による街の活性化プロジェクトである「Azalée(アザリー)プロジェクト」がデザインし製作したエコバックが景品となっています。なお、「Azalée(アザリー)」はフランス語で区の花であるつつじを意味します。
次に、右側をご覧ください。区は新宿区商店会連合会が新たに実施する「食べて当てようキャンペーン」に対する、助成を行います。
「食べて当てようキャンペーン」の概要については、まず商店会ごとにシールを作成し、加盟飲食店で1,000円以上の飲食をした方へシール1枚を配布します。異なる商店会のシールを2枚集め応募すると、1万円相当の食品の詰合せが抽選で当たります。キャンペーンの実施時期については、令和3年1月中旬から2月末を予定しています。

以上が、区の新型コロナウイルス感染症対策です。
区では、今後も区内の感染動向を踏まえながら、区民の命と暮らしを守る対応を行ってまいります。

次に、『参考資料2』をご覧ください。

10 ユニバーサルデザインまちづくりの推進
『ユニバーサルデザインまちづくりの推進』についてです。

区は、年齢、性別、国籍、個人の能力等によって、分け隔てられることなく共生する社会の実現に資することを目的に、「新宿区ユニバーサルデザインまちづくり条例」を制定し、本年10月1日より条例を全面施行します。今回施行する事前協議や、届出、工事の完了報告により、ユニバーサルデザインまちづくりの視点を取り入れた施設整備に一層取り組んでいきます。
また、区民や施設所有者等の意識啓発に取り組むため、ユニバーサルデザインに関する10のテーマをまとめたガイドブックや、条例の概要を示したパンフレットを作成しました。併せて、施設所有者や設計者等の自主的・自発的な取組を促すため、整備基準をわかりやすく示した施設整備マニュアルを頒布しています。
これらにより、全ての人が安全に、安心して、快適に暮らすことができるまちの実現を目指してまいります。


次に、『参考資料3』をご覧ください。

11 新宿区移動等円滑化促進方針の策定
『新宿区移動等円滑化促進方針の策定』についてです。

新宿区では平成17年度に「新宿区交通バリアフリー基本構想」を策定し、まちのバリアフリー化を着実に進めてきました。今後も区内全体においてまちの変化とともに一層のバリアフリー化を図るため、「新宿区移動等円滑化促進方針」の策定に取り組んでいます。この方針の中で、バリアフリー化すべき経路やその経路の整備方針等を示し、バリアフリーのまちづくりを推進します。
令和2年度は、令和元年度に行った実態調査の結果を基に、高齢者・障害者等が日常生活において多く利用する経路をバリアフリー化すべき経路として選定します。選定した経路のバリアフリー化の方針を検討し、促進方針(素案)を取りまとめます。
促進方針(素案)の取りまとめにあたっては、高齢者や障害者、子育て世代の当事者や各施設管理者にご参加いただき、移動等円滑化促進方針策定協議会やまちあるきワークショップ等で検討を進めます。

令和元年度決算概要について
それでは、続いて今議会に提案する議案等の主なものについてご説明します。

まず、はじめに認定第1号から第4号までの、令和元年度決算の概要についてご説明します。
お手元の『定例記者会見資料』をご覧ください。

1ページに認定第1号から第4号までの各会計決算状況を、また2ページから6ページまでに主要施策の成果の概要を記載していますが、ここでは令和元年度決算の総括的なことをご説明いたします。

まず、1ページをご覧ください。

一般会計の決算規模は、前年度と比べて、歳入総額が2.2%増の1,498億972万1千円、歳出総額が3.0%増の1,462億3,500万6千円、となり、実質単年度収支は、7年連続で黒字となりました。しかし、財政の弾力性を示す経常収支比率は81.5%と悪化し、区の財政構造はさらに硬直化の度合いを高めています。

区財政を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にあり、引き続き、感染症が内外経済に与える影響に十分注意する必要があります。
また、歳入面においては、ふるさと納税に加え、感染拡大の影響を受け特別区民税や特別区交付金などの大幅な減収が危惧され、厳しい財政運営が想定されます。

こうした中にあっても、「新たな日常」の構築への取り組みとして感染症拡大防止対策を最優先事項とするとともに、高齢者や子育て世代への支援など、誰もが安心して住み続けられる環境の整備、災害に強い安全で安心なまちの実現、魅力あふれる賑わい都市の創造と地域の特性を生かしたまちづくりなど、多方面に渡る財政需要に対応していかなければなりません。
区は、現状を正確に認識し、持続可能な財政運営を担保するために、簡素で効率的な執行体制への見直しも含めた不断の行財政改革を継続し、財政対応力の更なる強化に取り組んでまいります。

補正予算概要について
次に、令和2年度9月補正予算の概要について説明いたします。

定例記者会見資料の8ページから15ページに、補正予算の概要を記載していますのでご覧ください。

この度の補正予算は、一般会計と特別会計の総額で32億621万6千円です。
主な経費としては、先ほどご説明しました「商店街消費拡大推進事業」や「ひとり親世帯等応援臨時給付金」等に要する経費を計上しています。
今定例会では、これらを含めた、補正予算案4件、決算認定関係4件、条例案等7件の議案を提出しています。

さいごに
最後に、少し区内の状況について感じていることを述べさせてください。
新型コロナの感染者数は、7月と8月を比較するとほぼ半減となりましたが、新宿は、いま、“感染のまち”というイメージが定着し、特に、飲食業・宿泊業では、深刻な影響を受けています。
5月末に、保健所の担当者から繁華街の関係者らしき人の疫学調査が十分に出来ていないということを相談され、地元事業者と連絡を取り、繁華街の多様な業種の皆さんと情報共有や意識啓発の運動を進めてまいりました。

従来は、殆どと言っていいほど、把握できていなかった繁華街の実態を知り、疫学調査をすることが出来るようになりました。多くの店舗においては、感染防止対策も進んで、最近の感染者数は劇的に減少しました。しかし、感染拡大している段階の6月から7月にクラスター対策のために集中的な検査を行ったことを受けて、非常に大きな数字が出て、強烈なインパクトが残ってしまいました。

場合によっては、感染拡大防止のために、名乗り出て、協力してくれた事業者が感染拡大の原因とされ、槍玉に挙げる動きも出てしまいました。改めて、考えていただきたいことは、知らないうちに感染してしまったことが悪いのか?感染しているかもしれないと感じながら、黙って営業を続けて感染を拡大させてしまうことが悪いのか?その点を区別してもらえるよう、報道によって投げかけていただければ幸いです。ウイルスは新宿で自然発生したものではなく、感染していることに気がつかなかった誰かによって、持ち込まれたと考えています。私共としましては、早急に検査を行い、陽性が確認された場合は早急に対応をしながら、他者へ広げないよう努力を続けてまいります。
 
歌舞伎町という街は、地方から上京してきて行く宛の無い人や、挫折した人、訳あって素性を明らかにしたくない人など、多様な人の過去の詮索や差別をせずに受け入れる土壌を持ってきた街です。そうした習慣が、新たな感染症に対しては脆弱であったのは事実だと思います。今回は、歌舞伎町の事業者と行政が感染拡大を止めるという共通の目標を持って、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止活動を実施し、衛生管理を徹底させ、新規陽性者数を減らしてまいりたいと思います。

しかし、無症状者も含めて陽性者を探しだす過程で見えた数字が原因で、歌舞伎町、ひいては新宿全体に対する恐怖心や差別感情が生じてしまったと感じています。新宿区としては、この度、感染症対策アドバイザーにご就任いただいた砂川先生のご協力もいただきながら、効果的な感染予防対策に取り組んでまいります。「日本一安心な繁華街」を持つまちとして、再スタートをしてまいりますので、引き続き今後の取り組みを取材していただき、この街が再生していく姿を報道によって応援していただけるようお願い申し上げます。

以上で、私からの発言を終わります。
今後とも、区政へのご理解、ご支援をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

本ページ掲載詳細情報に関するお問い合わせ先
  • 記者発表内容について:区政情報課 電話:03-5273-4064
  • 予算案について:財政課 電話:03-5273-4049

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