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令和2年 部課所長会・区長年頭の挨拶(要旨)

最終更新日:2020年1月7日

【注】本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。

皆さん、明けましておめでとうございます。
職員の皆さんには、気持ちも新たにすがすがしい新年を迎えられたことと思います。今年も、皆さんと一緒に新宿のまちの課題に果敢に挑戦し、区政の発展に全力を尽くしてまいりますので、よろしくお願いいたします。

今年7月、いよいよ「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」が開催されます。メイン会場となる国立競技場も、昨年11月末に無事完成し、開催に向けた準備が着々と進んでいます。
私は、56年ぶりに東京へやって来る世界最大のスポーツと平和の祭典に、地域の方々や子どもたちが何らかの形で大会に関われる機会を作りたいと考えています。3月29日には、新宿通りにおいて「新宿パレード2020」を開催します。パレードをはじめ、区立小中学校の児童・生徒による吹奏楽や、鉄砲組百人隊、阿波踊り、東京五輪音頭など、多くの区民の皆さまに参加いただき、日本の伝統文化と新宿の魅力を広く発信し、区民が一つになる機会をつくってまいります。また、聖火リレーはオリンピック競技大会では最終地点として、パラリンピック競技大会では都内の出発地点として、新宿区内を走ることが発表されました。多くの区民が参加し、思い出に残るイベントとして、聖火リレーにも協力していきたいと考えています。
また、東京2020大会のレガシー(遺産)として、「(仮称)新宿ユニバーサルデザインまちづくり条例」を制定し、誰もが移動しやすく、利用しやすく、わかりやすい、ユニバーサルデザインのまちづくりを一層進めるほか、「新宿2020サポーター」制度をキッカケに、区民が様々な社会貢献活動に関わり、自然な形で地域の担い手となっていただけるよう取り組んでまいります。

さて、昨年は、過去最大クラスの台風による記録的な豪雨と暴風が、全国各地域に甚大な被害をもたらすなど、多くの自然災害に見舞われた1年でした。
経験したことの無い、大規模な災害が多発する中、あらかじめ定められた応急活動だけでなく、想定できない事態に直面した場合でも、職員のみなさん一人ひとりが、何を優先事項と考え、何をすべきなのかを考えておく必要があります。
世界各国で大規模な自然災害をもたらしている異常気象は、地球温暖化によるものであると指摘されています。区としても、地球環境にやさしい取組として、食品ロスの削減やごみの減量に向けた意識啓発、リサイクル活動の推進に努めてまいります。
また、海洋プラスチックごみの環境への影響が世界的な課題となっています。このため、区主催の会議では、ペットボトルによる飲料提供を行わないなど、使い捨てプラスチック製品の使用量削減に努めています。私自身も、ペットボトルの飲料を極力飲まないように心がけていますが、皆さんも、無理のない範囲で、出来るところから取り組んでください。

さて、今年は、第一次実行計画が最終年度を迎えます。実行計画に掲げる基本政策、「暮らしやすさ1番の新宿」、「新宿の高度防災都市化と安全安心の強化」、「賑わい都市・新宿の創造」の各施策が、将来大きな成果をもたらすよう、また、次期計画の橋渡しとなるよう着実に取り組んでいきます。

現在、総務省の「自治体戦略2040構想研究会」では、高齢者人口がピークを迎える2040年を見据えた自治体行政の課題を解決するための議論がなされています。今後、労働力が不足することが想定されており、従来の半分の職員でも、自治体が担うべき機能を発揮できる仕組みづくりが必要となります。そのためには、既存の制度や業務を再構築するとともに、AIやRPAなどを活用した事務作業の自動処理化、各部署で共通する業務の一元化を行うなど「スマート自治体への転換」が求められます。
第二次実行計画では、こうした観点から、直面する課題を的確に捉え、将来にわたり持続可能な行財政運営を確保しなくてはなりません。
管理職の皆さんは、こうしたことを念頭に、各施策を推進するとともに、職員の指導に当たってください。

夏目漱石が明治時代に行った講演に『道楽と職業』というものがあり、その中でこのような言葉が残されています。「職業は開化が進むにつれて非常に多くなっていることが驚くばかり眼につく」、「人間の職業が専門的になって、また各々自分の専門に頭を突っ込んで少しでも外面を見渡す余裕がなくなると当面の事以外は何も分からなくなる」という言葉です。
対応する業務の領域が広がる一方で、所管課間の連携や住民や企業・団体との協働の場面も増えていきます。過労になると、周囲を見渡せる余裕がなくなり、事故の発生率も上がります。健康上も、仕事上も良い状態を維持できるように、自分自身と周囲の仲間に気を配ってください。
今年も、皆さんとともに、情報を共有しながら、区政課題に確実に対応していきたいと思います。力をあわせて新宿の発展に力をつくしていきましょう。
この一年が職員の皆さんにとって、幸多き年となりますことを願って、私のあいさつといたします。

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