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誰もが活躍できる職場づくり

最終更新日:2016年3月15日

 皆さんおはようございます。
 区長の吉住健一です。


 いよいよ年度末を迎え、本年度事業の総仕上げと来年度の準備のために、職員の皆さんは多忙な時期であると思います。今年は、4月1日に組織改正を行って、現総合計画の最終期間となる第三次実行計画のスタートを切り、着実な推進を目指してまいりたいと思います。新宿区の将来を見据え、課題に的確に対応できる体制を整え、職員の皆さんとともに、さらなる区民サービスの向上に力を尽くしたいと思います。

 この3月31日をもって109名の職員が退職されます。退職される皆さまには、これまで情熱をもって仕事に取り組み、区民のために、また新宿区のために長年にわたり区政にご尽力くださいましたこと、心より感謝を申し上げます。今後は、それぞれの方が新たなステージに踏み出していくことになりますが、これからもお元気で、またそれぞれの舞台でご活躍なさることをお祈り申し上げます。

 今日は、職員の皆さんと思いを共有して、全庁を挙げて取り組んでいただきたい2つのことについて、お話ししたいと思います。

 まず、ひとつ目は「障害を理由とする差別の解消」についてです。
 職員の皆さんは「合理的配慮の提供」という言葉を耳にしたことがありますでしょうか。

 4月から「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」が施行されます。この法律の中で、障害のある方から、何らかの配慮を求められたとき、負担にならない範囲で対応しなければならないとされています。たとえば、車いすの方が段差を乗り越えるときに手助けをすることや、視覚や聴覚に障害のある方へのコミュニケーションの配慮として筆談、読み上げ、手話などで対応することがあげられます。

 既に、職員の皆さんは日常的な業務の中でこれらの配慮を実施されていることと思いますが、必要とされる配慮は、様々な障害の状況や場面によって変わってきます。こうした様々な状況に、職員の皆さんがこれまで以上に適切に対応できるよう、それぞれの具体例などを示した「新宿区における職員の対応要領」を策定しました。

 今後、障害を理由とする差別の解消を推進するためには、相手を知り、お互いが理解し合うことが最も大切なことだと思います。この要領をもとに、障害がある方の視点に立って必要とされる配慮に思いを至らせることで、相互理解を通じて柔軟な対応ができるよう取り組んでいただきたいと思います。


 2つ目は、女性職員の活躍についてです。
 昨年8月に、10年間の時限立法として、いわゆる女性活躍推進法が施行されました。この法律は、働くことを希望する女性が、その希望に応じた働き方を実現できるよう、民間事業者及び国・地方公共団体が果たすべき役割を明確にし、女性が活躍できる社会の実現に向けて社会全体で取り組んでいくことを新たな法的枠組みとして構築したものです。

 また、今後5年間の国としての施策推進の基盤となる、「第4次男女共同参画基本計画」も昨年12月に閣議決定され、女性活躍推進の取組を加速させる枠組みが整備されました。このような中、区では男女ともに職員が等しく活躍できるよう「特定事業主行動計画」の策定を進めるとともに、すべての職員がいきいきと活躍できるための実効ある取組を検討しています。

 区職員のうち女性職員の割合は半数以上を占めていますが、管理・監督職では27年度で約37%にとどまっています。こうした状況を見ると、管理・監督職として、もっと多くの女性職員が活躍できるよう、職場全体の働き方や職員一人ひとりの意識を改革することが大切だと感じています。

 介護や子育てなどの事情で昇任選考に消極的になってしまうことや、そのような事情がなくても管理職や係長は責任や仕事の負担も大きいので自分には難しい、といった思いから昇任選考に消極的になる女性職員もいらっしゃるのではないでしょうか。

 様々な事情を抱えていても、男女ともに誰もが受験しやすい昇任選考制度を検討することや、時間的な制約がある中でも、管理職や係長として活躍している女性職員の体験を伝える研修の実施など、女性職員のキャリアアップを支援する新たな取組を積極的に進めます。また、子どもをもつ家庭では、子育ての主体を女性職員が担っている現状から、男性職員も積極的に育児休業を取得して主体的に子育てにかかわるよう職員の意識づけや育児休業を取得しやすい環境づくりに努めてまいります。

 こうした取り組みを通して、誰もが意欲をもって仕事に取り組み、昇任選考にも積極的にチャレンジできる職場づくりを進めたいと思います。


 私は、職員の皆さんに、出産や育児、介護などにかかる、仕事と家庭を両立するための支援制度を上手に、また積極的に活用していただきたいと考えています。職場にそのような職員がいた場合は、ぜひ、それを支え、応援してください。

 また、ぜひとも、積極的に昇任選考にチャレンジしてください。男女がともに等しく活躍できる職場づくりを進める中で、指導的立場に立つ女性職員が今より一人でも増えていっていただきたいと願っています。

 各管理職の皆さんも、職員が持てる能力を最大限に発揮し、活力ある職場づくりを目指して、しっかりとサポートしていただくようお願いいたします。

 本日の放送はこれで終わります。

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