「生きられた新宿」展の開催

最終更新日:2025年9月29日

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「生きられた新宿」展は、1975年にニューヨークのMoMA(Museum of Modern Art)で開かれた“Shinjuku:The Phenomenal City”からちょうど半世紀を経ての「帰国」展です。1975年の新宿展が描いた「現象都市・新宿」のダイナミクスを、現在の新宿と重ねて再び光を当てます。
新宿は20世紀を通じ、商業・文化の先進性と政治的・社会的なうねりが交錯する場、計画された秩序と自然発生的な混沌が共存する特異な場として発展してきました。
“Shinjuku:The Phenomenal City”は、建築家ピーター・グラック、歴史家ヘンリー・スミスらによって企画され、評論家の多木浩二が参画し、入江経一、鈴木明、真壁智治ら若手建築家や中川道夫をはじめとする写真家により、都市としての新宿の特異性を図面、写真、物体などの展示によって描くものでした。
そこでは、西洋と日本の建築的、都市的ギャップをアイロニカルに表現し、折り重なるイメージを通じて「TOKYO」を表現していたのです。
展覧会をリードした多木浩二は、ここに「経験図」という都市認識のための独創的な方法を持ち込みました。「経験図」とは、都市を通過する人々の行動や感覚や欲望を、大型の図面や写真、モンタージュなどで可視化する手法です。
どんなに平凡なグリッド状の都市でも、そこで経験される空間は、物理的な都市から滲みだしています。新宿には、通常の地図や設計図、写真に示される空間に折り重なって、生きられたもうひとつの「新宿」が存在したのです。
今回の展覧会がまず試みるのは、この半世紀前の「生きられた新宿」を、現代の情報技術を用いて復元し、現代の視点から更新することです。
多木は、新宿を「物理的に曖昧で、記号の分布が目立ち、人間の活動が生起しながら全体を構造づけている」都市だと表現しました。そのような「生きられた新宿」の特性は、今日でも変わりがないのでしょうか。
本展では、多義的で複層する現代の新宿を反映し、性格の異なる3つの展示を計画します。WHITEHOUSE(百人町)での“Parallax City”、王城ビル(歌舞伎町)での“「状況」劇場”、工学院大学(西新宿)での“都市の経験 1975-2025”が連動し、それぞれ独自の都市コンテクストの読解と表現手法を用いながら、全体として「生きられた新宿」を描き出していきます。

概要
Parallax City WHITEHOUSE 
[日程]11月1日(土)-16日(日)  (休館日:会期中無休)
[時間]13:00-19:00 ※11月1日~11月3日は13:00-22:00
[場所]WHITEHOUSE(東京都新宿区百人町1-1-8)
[入場料]500円
[連携]BENTEN 2
[キュレーション]涌井智仁
[アーティスト]GROUP
[リサーチ協力]吉見俊哉、中川道夫、多木陽介、早稲田大学空間映像研究室

「状況」劇場 王城ビル
[日程]11月1日(土)/2日(日)/3(日)
[時間]15:00-5:00(最終入場22:00まで) ※11月3日は15:00-23:00 
[場所]王城ビル (東京都新宿区歌舞伎町1-13-2)
[入場料]
※WHITEHOUSE・王城ビルの展示は、「BENTEN 2025」の一環として開催されます。
※王城ビル展の入場には、「BENTEN 2025」のチケットのご購入が必要です。
 BENTEN 2025公式サイトよりお買い求めください。

[連携]BENTEN 2
[キュレーション]BENTEN 2 キュレーションチーム
[協力]唐組

■都市の経験 1975-2025
 +MoMA原資料公開(早稲田大学 早稲田キャンパス14号館1階)
[日程]10月25日(土)-11月16日(日)  (休館日:11月9日)
[時間]10:00-21:00
[場所]都市の経験 1975-2025:工学院大学新宿キャンパス  地下1階B-ICHI展示スペ-ス(東京都新宿区西新宿1-24-2)
    MoMA原資料公開:早稲田大学 早稲田キャンパス14号館1階(東京都新宿区西早稲田1-6-1)
[入場料]無料
[連携]BENTEN 2
[キュレーション]宮園侑門
[参加]工学院大学樫原徹研究室、工学院大学初田香成研究室、慶應義塾大学ホルヘ・アルマザン研究室、東京大学都市デザイン研究室+早稲田大学有志、東京理科大学伊藤香織研究室
[協力]鈴木明、Henry Smith、Peter Gluck(GLUCK+)、真壁智治、早稲田大学空間映像研究室、Don O’Keefe 会場
[構成協力]園部莉菜子
[アートディレクション]おおつきしゅうと、川島大地
[助成]公益財団法人 窓研究所 23年度研究助成

■マップ

○WHITEHOUSE 東京都新宿区百人町1-1-8 JR新大久保駅西側出口より徒歩6分
○王城ビル 東京都新宿区歌舞伎町1-13-2 JR新宿駅B12bより徒歩8分
※王城ビル←→WHITEHOUSE 徒歩10分
○工学院大学新宿キャンパス地下1階 B-ICHI展示スペース 東京都新宿区西新宿1-24-2 JR新宿駅西口徒歩5分
○早稲田大学 早稲田キャンパス14号館1階 東京都新宿区西早稲田1-6-1

■生きられた新宿展:公式HP
■生きられた新宿 :公式Instagram

■主催:「生きられた新宿」実行委員会
■連携:BENTEN 2 Art Night Kabukicho
■後援:新宿区、アメリカ大使館
■助成:公益財団法人 窓研究所23年度研究助成
■協賛 : 東邦レオ株式会社、株式会社ヒノキ工芸、Tetsuya Ishida Estate、エコロシティ、pax
■キュレーション:齋藤直紀
■コ・キュレーション:宮園侑門、涌井智仁、BENTEN 2 キュレーションチーム
■グラフィック:おおつきしゅうと
■ウェブディレクション:川島大地
■エンジニアリング:角田創
■問い合わせ:ikiraretashinjuku@gmail.com

本ページに関するお問い合わせ

新宿区 文化観光産業部-文化観光課
Tel:03-5273-4069 Fax:03-3209-1500

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