「漱石プロジェクト」講演会とシンポジウムを開催
2017年 夏目漱石生誕150周年に向けて ともに創ろう、(仮称)「漱石山房」記念館

最終更新日:2013年7月14日

写真:シンポジウム
写真:半藤末利子さん、半藤一利さん
写真:姜尚中さん、中山区長
写真:東京フィルハーモニー交響楽団の演奏
新宿区(区長:中山弘子)は、国民的文豪・夏目漱石(1867年~1916年)が生まれ育ち、その生涯を閉じたまち。
区では、「漱石山房」の土地の記憶を未来に継承していこうと、漱石生誕150周年にあたる平成29年(2017年)2月の開館を目指し、(仮称)「漱石山房」記念館の整備を進めている。
また、「夏目漱石記念施設整備プロジェクト」と題したイベントを展開。その第1弾として、今日14日、姜尚中さんの講演会と、記念館の整備をテーマとしたシンポジウムを、早稲田大学大隈記念講堂(西早稲田1-6-1)で開催した。満席となった会場には、1,000名を超える漱石ファンが集結した。

まず、政治学者の姜尚中さんが「漱石と現代」と題して講演。文明開化の時代を生きた漱石は、近代文明の行く先を見抜いていた人物だったと紹介し、「今の時代にも通じる漱石文学を再評価し、急速な経済発展を遂げるアジアの国々の共有財産にしたい。そして、世界中に漱石を発信していけたら」と漱石への想いを語った。

続いては、作家の半藤一利さん、漱石の孫でエッセイストの半藤末利子さんをお迎えしたシンポジウム「ともに創ろう、(仮称)「漱石山房」記念館」。姜尚中さん、早稲田大学教授の中島国彦さん、朝日新聞社記者の牧村健一郎さん、中山区長も加わり、漱石の人物像や作品の魅力とともに、初の本格的な漱石記念館に期待することを話した。
半藤末利子さんは「一度訪れた方が繰り返し何度も行きたくなる、長く愛される文学館であってほしい」、半藤一利さんは「ごろりと横になったり、誰もが気楽に話ができる心温まる場所にしてほしい」と記念館への期待を述べた。また、中山区長は「漱石の持つ多様な魅力を発信するとともに、常に人々が行き交う活気と賑わいのある記念館にしていきたい」と話した。

区では「夏目漱石記念施設整備基金」を設置し、7月1日から寄付の募集を開始。国民的な作家であり、近代日本を代表する知識人である漱石を愛する全国の皆さんのお力添えをいただきながら、漱石を発信する活気と賑わいのある記念館を目指して、整備を進めていく。

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