薬王院のケヤキを景観重要樹木・特別保護樹木に指定
地域のシンボルをいかした景観まちづくり

最終更新日:2012年4月24日

薬王院山門前のケヤキ薬王院山門前のケヤキ
平成20年7月に都心区初の景観行政団体となった新宿区(区長:中山弘子)。「変化に富んだ地形をいかす」「まちの記憶をいかす」「水とみどりをいかす」を基本方針とした区の景観まちづくり計画では、歴史性・文化性等を備える地域のシンボル的存在で景観上の特徴があり、良好な景観形成に重要な役割を果たしていると認められる樹木を、景観法に基づく「景観重要樹木」に指定すると定めている。

今回、景観まちづくり審議会の審議を経て、薬王院(下落合4-8-2)のケヤキを景観重要樹木に指定した。今回の指定は、平成23年2月に都内で初めての景観重要樹木に指定した幸國寺(原町2-20)の2本のイチョウに続くもの。

ボタンやシダレザクラで知られる薬王院の庭園は、落合の丘陵を利用して立体的に構成され、山門前のケヤキは幹回り3.3m、推定樹齢は200年で、落合の豊かなみどりを象徴する文化的価値の高い樹木。鎌倉時代に建てられた薬王院は、1878年(明治11年)に現在地に移転してきたが、このケヤキは、薬王院の移転前からこの地にあったと伝わる。

ケヤキは学術・歴史上の価値や希少性が高いとして、昨年9月に区の「特別保護樹木」にすでに指定し、区が管理維持方針の策定、定期的なせん定、樹木診断の実施を支援するなどしている。

区では、こうした貴重な景観資源を先人から受け継いだ区民共通の資産として、今後も地域の魅力向上に活かすとともに、貴重なみどりとして未来へ残していく。

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