落合・中井で「染の小道」
色とりどりの反物が川面に踊る

最終更新日:2012年2月17日

写真:百人染めの反物
写真:川のギャラリーを見下ろす
写真:ユニークなのれん
写真:反物をデッサン
まち全体をギャラリーに見立て、中井駅前の商店街と妙正寺川の川面を、色とりどりの染め物で彩るイベント「染の小道」が、今日17日から始まった。主催は「染の小道」実行委員会。新宿区染色協議会と新宿区が共催している。

新宿の染色業は、新宿区を流れる神田川・妙正寺川の流域で地場産業として受け継がれてきた。昭和に入り、現在の西武新宿線が開通してからは工房の数も増え、川のあちこちで染めた反物を洗う光景が見られたという。
現在でも、約90軒の染色に関わる工房があり、着物が完成するまでのさまざまな工程の複雑で手の込んだ技術を継承している。

「染の小道」は、落合・中井を「染のまち」として広く発信することで、地域で大切に受け継がれてきた染色を多くの方に知っていただき、地域の活性化にもつながればと、地域の皆さんが主体となって企画。妙正寺川の流れに沿って、江戸更紗や小紋染めなどの反物を川の上に架け渡す「川のギャラリー」、中井駅周辺75店舗の店先を、染色作家や学生が制作した「のれん」で彩る「道のギャラリー」の2種類の展示が、まちを彩った。

4回目となる今回は、さらに多くの方に知っていただこうと「百人染め」を実施。区内のさまざまなイベントに参加した方が染めた10メートルの反物を、川の上に架け渡した。

店先に飾られたのれんは、花や蝶などの模様で店の風景に馴染んだものや、整骨院の入り口にかけられた「骨から元気に」をテーマに骸骨をデザインしたユニークなものまでさまざま。訪れた方は、のれんを楽しみながらまち歩きをしたり、川面になびく反物をデッサンするなど、思い思いに楽しんでいた。

「染の小道」は19日(日)まで開催。「川のギャラリー」(各日午前10時~午後5時)、「道のギャラリー」(各店舗の営業時間中)のほか、新宿区染色協議会のパネル展示や落合・中井地域の文化・歴史関連の展示、染色体験もある。

本ページに関するお問い合わせ

「染の小道」実行委員会事務局
電話080-4651-5311