新宿駅周辺防災対策協議会訓練を実施
エリアワンセグなど多様な情報ツールで避難誘導訓練も

最終更新日:2012年2月3日

写真:新宿駅の駅前滞留者
写真:大型ビジョンを活用した情報発信
写真:「エリアワンセグ」の情報を頼りに都庁へ移動
写真:医療救護訓練

今日3日、新宿区(区長:中山弘子)は、新宿駅周辺での防災対策訓練を東京都と合同で実施した。

区では災害時の新宿駅周辺の混乱防止のため、事業者・商店街振興組合・鉄道・ライフライン関係・防災関係機関で構成する「新宿駅周辺防災対策協議会」が中心となり、平成19年度から駅前滞留者対策訓練を実施。自助・共助・公助の役割分担による「新宿ルール」を策定するなど、対策を進めてきた。

しかし、昨年3月11日の東日本大震災では新宿駅周辺で多くの帰宅困難者が発生。一斉帰宅の抑制や一時滞在施設の確保、情報収集伝達などの課題が明らかになった。超高層ビル群や大規模繁華街を抱える新宿区では、帰宅困難者対策は喫緊の課題と考えられている。

午前に実施した帰宅困難者訓練では、午前10時に東京湾北部を震源とするM7.3(震度6弱以上)の地震が発生したと想定。駅前滞留者を混乱することなく、一時滞在施設に避難誘導するために、特定の地域で独自の映像や情報を配信する「エリアワンセグ」の実証実験を実施したほか、大型ビジョン、ツイッター、エリアメールなど多様な情報ツールを使って誘導した。

西口ロータリーに集まった訓練参加者は、「エリアワンセグ」に表示される情報を頼りに、30分で一時滞在施設の東京都庁(西新宿2-8-1)へ移動。

この避難誘導に中山区長は、「東日本大震災では、固定電話や携帯電話が使用できなかったため、円滑に駅前滞留者を誘導できなかった。今回の訓練では、電話回線に頼らない方法で誘導し、概ねよい成果が出たのではないかと思う。訓練の検証結果を踏まえて、さらに新宿区の防災まちづくりに取り組んでいきたい」と振り返った。

午後からは、東西2か所で医療救護訓練を実施。東京都健康プラザハイジア(歌舞伎町2-44-1)では、地域の事業者による救出・救護・搬送と、大久保病院医師団によるトリアージを行った。新宿ファーストウエスト(西新宿1-23-7)では、地域の事業者・医師会が連携し、東京医科大学病院と東京女子医科大学病院の協力で、医師・看護師・応急救護ボランティアが連携して訓練を行った。震災時さながらの緊迫した訓練を、100名を超える見学者が見守った。

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