区指定無形民俗文化財「高田馬場流鏑馬」
古式ゆかしい伝統行事

最終更新日:2010年10月11日

写真:古式豊かな行列の様子
写真:矢を的に向かって構える様子
写真:矢が的を射抜いた様子
今日11日、「高田馬場流鏑馬」が、都立戸山公園(戸山3-1)で行われた。主催は「高田馬場流鏑馬保存会」。この行事は、近くにある穴八幡宮(西早稲田2-1-11)の神事の一つとして、毎年体育の日に行われているもので、新宿区指定無形民俗文化財にもなっている。
 
流鏑馬は、騎射の一種。矢継ぎ早に射る練習として、走る馬の上から矢で的を射るもので、平安末から鎌倉時代に武士の間で盛んに行われたといわれている。
高田馬場の流鏑馬は、江戸時代、八代将軍吉宗が久しく途絶えていた流鏑馬の儀式を制定し、享保13年(1728年)に世継ぎの病気の治癒を祈願して行ったことが始まりとされる。
明治以降、流鏑馬は一時途絶えたが、昭和9年に穴八幡宮境内で再興され、戦前は数回行われた。戦後は昭和39年に水稲荷神社(西早稲田三丁目)境内で復活し、昭和54年からは戸山公園を会場として実施されている。

午後1時、穴八幡宮で祭典が執り行われ、射手・諸役らがおはらいを受けた。その後、馬とともに戸山公園までの道を練り歩くと、突然現れた古式豊かな行列に、通りがかった人も足を止めて見入っていた。
会場に到着すると、江戸時代を思わせる装束を身に着けた射手5名が順番に馬場に登場。大勢の見物客が見守る中、約200mの馬場を走りぬけながら、その間にある三つの的にめがけて矢を放った。矢が的に当たると、観客からは、射手をたたえる大きな歓声と拍手が沸き起こっていた。

見学していた区内在住の男性は「今年は天候に恵まれ、会場は観客も多く盛り上がっていますね。実際に矢が的を射抜く姿は迫力がありました」と話してくれた。

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