小冊子「漱石山房の思い出」を発行
漱石山房の記憶が織り成す文豪の世界

最終更新日:2010年4月14日

小冊子「漱石山房の思い出」
新宿は、国民的文豪・夏目漱石が生まれ育ち、その生涯を閉じたまち。
新宿区(区長:中山弘子)は、漱石の晩年の住まい「漱石山房」と、そこに集った弟子たちとのエピソードを紹介する小冊子「漱石山房の思い出」(A5判・カラー36ページ)を発行した。1万部を無料配布する。

漱石が作家として本格的な執筆活動を開始し、晩年の9年間を過ごした早稲田南町の家は「漱石山房」と呼ばれ、大正5年(1916年)に永眠するまで「三四郎」「それから」「こヽろ」など代表作が執筆されたところ。毎週木曜日に漱石を慕って寺田寅彦、小宮豊隆、芥川龍之介らが集った山房の一部は、昭和51年に区立漱石公園となり親しまれている。漱石生誕140年記念事業を展開した平成19年度には、山房風に復元したベランダ回廊や、漱石関連資料を展示する情報発信・交流施設「道草庵」を公園内に設置したほか、小冊子発行やシンポジウム開催を通して、「漱石山房」の復元に向けた機運を醸成する取り組みを進めている。

冊子では、平成21年4月にNPO法人漱石山房と区が開催した、漱石の孫・松岡陽子マックレインさんの講演「漱石山房とその魅力」の中から、漱石の生涯や家族、山房での暮らし、木曜会に集った弟子たちとの印象的なエピソードを、写真を多数交えて紹介している。また、「ゆかりの史跡めぐり」のページでは、誕生の地・終焉の地・夏目坂など漱石ゆかりの場所のほか、作品に登場した区内の寺社や坂なども取り上げ、名作を手に「漱石まち歩き」を楽しめるようになっている。

■冊子配布場所
文化観光国際課・区政情報センター(いずれも区役所本庁舎1階)・特別出張所・区立図書館・新宿歴史博物館(三栄町22)・区立漱石公園内「道草庵」(早稲田南町7)

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新宿区 文化観光産業部-文化観光課
電話03-5273-4069