篝火に浮かぶ幽玄の世界 「新宿御苑・森の薪能」

最終更新日:2009年10月11日

写真:能の舞台と高層ビル
写真:狂言の舞台
写真:ワークショップ
新宿の秋を彩るイベント「新宿御苑・森の薪能」が、10月11日(日)午後6時15分から新宿御苑・イギリス風景式庭園(内藤町11)で行われた。今年で25回目を数える薪能は天候にも恵まれ、約3,500人が篝火の中に浮かび上がる幽玄の世界を堪能した。

今年は、観世流観世銕之丞師をはじめ、狂言和泉流の野村萬斎師による当代最高峰の演者、演目を用意。
夜間の新宿御苑で行う薪能は、日没とともに冷え込んでいく中での鑑賞となる。それでも観客は会場を取り囲むような虫の音を楽しみながら、最後まで熱心に古典芸能の世界を鑑賞していた。

演目・演者は以下のとおり。
■狂言:「業平餅(なりひらもち)」…野村萬斎(のむらまんさい)、野村万作(のむらまんさく)(和泉流)
■能:「葵上(あおいのうえ)」…観世銕之丞(かんぜてつのじょう)、森常好(もりつねよし)(観世流)

10月2日(金)には、四谷区民ホール(内藤町87)で子ども向けのワークショップが開催され、区内の小学生約60人が参加した。
子どもたちは普段目にすることが少ない古典芸能の世界に、目を輝かせながら、能の型の基本である摺り足などを体験した。滑稽な物真似劇である狂言では、時折笑顔も見られ、有意義な鑑賞となった。

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