「江戸幕府 鉄砲組百人隊」いざ出陣!
百人町に響く火縄銃の轟音

最終更新日:2009年9月27日

写真:西戸山野球場での試射
写真:木村屋ビル前での試射
写真:木村屋ビル前での試射
写真:西戸山野球場に集合した百人隊
今日27日午前9時45分から、新宿区の皆中稲荷神社(百人町1-11-6)で、江戸幕府鉄炮組百人隊保存会による「鉄砲組百人隊行列」の出陣式が行われた。
鉄砲組百人隊行列は、江戸時代に皆中稲荷神社に奉納されていた「鉄砲組百人隊出陣の儀」を再興したものと伝えられ、皆中稲荷神社の秋季例大祭の時期に2年に1度行われている。明治維新後、この儀式は廃止されていたが、昭和36年から復活し、今年で25回目を迎える。

鎧兜に身を固め、火縄銃を担った行列が百人町のまちを練り歩き、実践さながらに火薬を用いた火縄銃の試射を行う勇壮な儀式として知られる「鉄砲組百人隊」は、平成14年2月に新宿区の無形民俗文化財に登録された。
また、百人町の地名は、徳川幕府が江戸の護りを固めるために、百人隊を現在の百人町1丁目から4丁目周辺に住まわせていたことに由来する。

皆中稲荷神社での出陣式を終えた鉄砲組の一行は、法螺貝の音とともに百人町のまちを巡り、長光寺境内・戸山小学校など合計6か所で火縄銃の試射を行った。

午後1時30分からは、西戸山公園野球場(百人町4-1-1)で合戦演武・火縄銃の試射が行われ、区内外から大勢の見物客が訪れた。
鉄砲同心と呼ばれる一番隊・二番隊・三番隊合計30名が一列に並び、「立ち放ち」「腰放ち」「膝台放ち」などの撃ち方を、一斉発射と連続発射により、次々と披露した。鉄砲同心が勇ましい掛け声とともに火縄銃を発射すると、周囲には轟音が響き、煙と火薬のにおいが立ち込めた。試射の迫力を実際に体感した大勢の見物客からは、たくさんの拍手と歓声が沸き起こっていた。
その後、皆中稲荷神社に帰着した一行は、勝ち名乗りの掛け声で力強く締めくくり、見物客から大きな拍手が送られた。