子どもたちの豊かな未来を考える 新宿区教育フォーラムを開催

最終更新日:2009年8月4日

写真:講演する平田オリザさん
写真:パネルディスカッションの様子
 今日4日、新宿区教育委員会は「新宿区教育フォーラム~子どもの学力を考える」を開催した。
 この催しは、新宿区の教育ビジョンに掲げた区が目指す教育を明らかにするとともに、学校・家庭・地域がそれぞれの立場で子どもの学びに必要なものは何かを考えようというもの。また、参加者と区教育委員が直接意見を交換する機会を設けることで、開かれた教育委員会の推進を図る。

 会場には保護者や教育関係者など約500名が参加した。開会にあたり中山弘子新宿区長は「子どもたちが豊かな未来を歩めるように、学校・家庭・地域がそれぞれの役割を認識し、実践していくことが必要です。そのためにも今回のフォーラムが有意義なものになれば」と期待を込めてあいさつ。石崎教育長が、子ども一人ひとりに応じたきめ細やかな指導に重点を置く「新宿区教育ビジョン」の内容を説明した。

 続いて、演劇をはじめ教育や言語学まで幅広い分野で注目を集める劇作家・演出家の平田オリザさん(大阪大学コミュニケーションデザインセンター教授)が「新時代の学力・新時代の表現力」をテーマに講演。多様性の乏しい日本の社会について触れた上で、「新しい基礎学力は、多様性に触れることで生まれるさまざまな意見をまとめる力」と語り、それを養うための表現教育の必要性を呼び掛けた。

  パネルディスカッションでは、飯田孝一四谷小学校長が教育者の立場で「学ぶ楽しみを感じられる教育が必要」と語り、菅野真也区立小学校PTA連合会会長は、家庭の立場から「教育は親の義務であり、家庭は当然教育に強い関心を持たなければならない」と意見を述べた。その後会場の参加者とも意見が交換された。
 参加した中学校教師は「平田さんの講演では、表現教育の大切さを感じた。実際の教育現場に照らし合わせて考えることができ、とても参考になった」と話してくれた。

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