ノーベル物理学賞受賞者 小柴昌俊さんがゆかりある大久保小学校を訪問!

最終更新日:2009年6月8日

写真:6年生による小柴さんを囲む会
写真:講演する小柴さん
写真:子どもたちの質問に答える小柴さん
子どもたちと握手する小柴さん
 6月8日(月)、ノーベル物理学賞受賞者の小柴昌俊さんが区立大久保小学校(大久保1-1-21、校長:冨井正嗣)を訪れた。今年度開校130周年を迎える大久保小学校の記念行事の一環として、小柴さんの講演が実現した。

 小柴さんは、昭和8年に大久保小学校に入学し、それから4年生の1学期まで大久保小学校で学んだ子どもたちの大先輩。講演の始めのころは、大先輩でノーベル賞受賞を成し遂げた小柴さんを前に少し緊張気味の子どもたちだったが、小柴さんが当時のことを「その時のことはね、自慢できないんだ」と笑いながら、ときに友達とやんちゃなことをしたエピソードが語られると会場は和やかな雰囲気になり、子どもたちも親近感を感じたようだった。

 ノーベル物理学賞を受賞するきっかけとなったニュートリノの検出については、地下1000メートルに3000トンもの水を運び、光をつかまえる球を使いながら実験したことなどを分かりやすく説明。始めは難しい表情で聞いていた子どもたちも、ニュートリノの性質や宇宙のことへどんどん話が膨らんでいくと、真剣な眼差しで一生懸命に聞き入っていた。
 続いて小柴さんへの質問タイム。「給食では何が好きでしたか」の問いにしばらく間を置いて「昔、給食は無かったな」と答えると「えー?!」と会場から驚きの声が。また「わたしは1日の勉強時間は30分から1時間程度ですが、小柴さんはどれくらい勉強しましたか」の質問には、「長い時間勉強するのではなく、おもしろいと思ったことに夢中になった」と話し、「なんでもかんでもやるのではなく、『これならできる!』『これをやりたい!』と思えることを見つけることがとても大事。そうすれば困難にぶつかっても何度も考えて乗りこえられる。みなさんも早く夢中になれることを見つけてください」と子どもたちにアドバイスを送った。

 講演後、6年生と小柴さんを囲む会が開かれ、子どもたちからは「自分で夢を見つけることが大切だとわかりました」「やればできるという言葉を信じて苦手なことにも挑戦していきたいと思いました」という感想が聞かれた。
 大先輩の小柴さんからいろいろな刺激を受け、子どもたちにとって、とても貴重な経験になったようだった。

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