区の指定無形民俗文化財「高田馬場流鏑馬」行われる

最終更新日:2008年10月13日

写真:的をめがけて矢を放つ射手
写真:穴八幡宮での祭典
写真:早稲田通りを馬に乗った射手が練り歩く
写真:2つ目の的を終え、次の準備にかかる射手
 今日13日、「高田馬場流鏑馬」が、都立戸山公園(戸山3-1)で行われた。主催は「高田馬場流鏑馬保存会」。この行事は、近くにある穴八幡宮(西早稲田2-1-11)の神事の一つとして、毎年体育の日に行われているもので、新宿区指定無形民俗文化財にもなっている。
 流鏑馬は、騎射の一種。矢継ぎ早に射る練習として、走る馬の上から矢で的を射るもので、平安末から鎌倉時代に武士の間で盛んに行われたといわれている。

 高田馬場の流鏑馬は、江戸時代、八代将軍吉宗が久しく途絶えていた流鏑馬の儀式を制定し、享保13年(1728年)に世継ぎの病気の治癒を祈願して行ったことが始まりとされる。
 明治以降、流鏑馬は一時途絶えたが、昭和9年に穴八幡宮境内で再興され、戦前は数回行われた。戦後は昭和39年に水稲荷神社(西早稲田三丁目)境内で復活し、昭和54年からは戸山公園を会場として実施されている。

 午後1時、穴八幡宮で祭典が執り行われ、射手・諸役らがおはらいを受けた。その後、5頭の馬とともに戸山公園までの道を練り歩くと、突然現れた古式豊かな行列に、通りがかった人も足を止めて見入っていた。

 会場に到着すると、江戸時代を思わせる装束を身に着けた射手5名が順番に馬場に登場。大勢の見物客が見守る中、約200mの馬場を走りぬけながら、その間にある三つの的にめがけて矢を放った。
 矢が的に当たると、観客からは、射手をたたえる大きな歓声と拍手が沸き起こっていた。
 カメラをかまえながら見学していた男性は「スピード感があって、すごい迫力でした。不安定な馬の上から矢を的に当てる技術は見事ですね」と話してくれた。

本ページに関するお問い合わせ

新宿区 総合政策部-区政情報課
電話 03-5273-4046