伊那市と新宿区が地球環境保全のための協定書に調印

最終更新日:2008年2月10日

写真:調印式会場全体
写真:協定書を交換する小坂市長と中山区長
写真:スクリーンを使って説明する新宿区環境保全課長
写真:平地林を視察する小坂市長と中山区長
 2月10日(日)、新宿区(区長:中山弘子)と伊那市(市長:小坂樫男)は、伊那市役所(長野県伊那市伊那部3050)で、環境保全の連携に関する協定書の調印式を行った。

 この協定は、友好提携を結んでいる新宿区と伊那市が、二酸化炭素(CO2)の吸収量増加を目的とした森林保全等の実施について連携を図るもの。他道府県の自治体との環境保全に関する協定の締結は23区では初めて。

 この協定により新宿区は20年度から、伊那市の平地林を活用した体験学習事業を実施する。また、森林保全事業により増加したCO2吸収量を新宿区内の二酸化炭素排出量から相殺する仕組み(カーボン・オフセット)を構築し、21年度から伊那市の森林保全や間伐材の利用を支援する予定。両区市は、伊那市高遠地区・長谷地区の市有林を年30~50ヘクタールずつ整備することを検討しており、これにより年2000~3000トンのCO2を森林の吸収量増加により削減できると試算している(※)。

 調印に先駆けて小坂市長は「伊那市の森林面積は東京23区とほぼ同じ広さがあります。市ではこれまでも積極的に間伐を行ってきましたが、まだ間伐が必要な森林も多い。この協定を通じて地球温暖化防止に寄与できれば」とあいさつ。中山区長は「伊那市の森林の育成に寄与できること、自然とのふれあいや住民同士の交流の機会が持てることをうれしく思います。今後、伊那市の豊かな森林の保全や、間伐材の利用などを通じて地球温暖化防止に貢献していきたい」と相互連携への意欲を述べた。

 調印式の後、両区市長は森林保全事業の候補地である「ますみヶ丘平地林」を視察。前日に積もった雪の中、伊那市の職員から説明を受けたり、実際の間伐作業を見学した。中山区長は「こういった豊かな自然の中での体験は、多くの発見がありとても貴重なもの。ぜひ多くの新宿区民の皆さんに自然体験事業に参加してほしい」と両区市の連携事業への期待を語った。

※独立行政法人森林総合研究所の算定方法に基づいて試算。

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