「どうぞ・ありがとう」の心地よさを体験 ピポ・ユニバーサル駅伝開催

最終更新日:2007年10月14日

写真:スタートの合図とともに走り出す参加者たち
写真:写真を撮りながらレースを楽しむ
写真:たすきを次の走者へ渡す
 14日午前9時30分から、明治神宮絵画館広場前で、ユニークな駅伝大会「ピポ・ユニバーサル駅伝」が開催された。

 これは、NPO法人コミュニケーション・スクエア21(理事長:大塚公彦)が主催し、東京都・新宿区などの後援で行うもの。平成14年から毎年開催しており、今回で6回目となる。
 この団体は高齢者・障害者を対象とした福祉サービス活動を通じて、ノーマライゼーション社会(国民誰もが健康で安心して生きがいを持って暮らすことができる)の実現に向け、福祉の増進に寄与することを目的にさまざまな活動をしている。

 ピポとは、小鳥とカバの関係を表すもので、小鳥はカバの歯に付いた野菜を食べて生存し、カバは小鳥によって歯の掃除をしてもらい、互いに「どうぞ」「ありがとう」との共生の関係を示している。

 この駅伝は、男女・国籍を問わず、小学生・60歳以上・視聴覚等の障害のある方・車いす使用者・フリースタイル(誰でも)の5人が「ピポ」の理念で、チームであらかじめ設定したタイムを目標にタスキをつないで走るもの。1人1.1キロを走り、主催者側であらかじめ「かくしタイム」を設定し、そのタイムに一番近いチームが優勝となる。東京電力(株)新宿支部の会場設営をはじめ、さまざまな地域の方々の協力をいただき実施している。

 午前9時30分、選手・ボランティアが会場に集まり、チームマネージャーや伴走ボランティアなどを含めた10人1チームを編成。外国からの留学生6名を含め15チームができあがった。各チーム自己紹介をし、チーム名・目標タイム・走者順を決めた。

 中山弘子区長も応援にかけつけ、開会式で「この駅伝大会を契機に「出会い・ふれ合い・助け合い」という共生の理念が、ここ新宿から世界へ広がっていくことを願っています」とあいさつした。

 午後12時、駅伝がスタート。選手は、軽く走ったり、伴走者と一緒に話しながら歩いたり、神宮の杜の自然を写真撮影したり、楽しみ方はさまざま。みんな笑顔でさわやかな汗をかいていた。

 最後のランナーがゴールすると、会場からは大きな拍手が沸き起こっていた。参加者たちはこの後、四谷第六小学校に移動し、交流を深めた。

 主催者の大塚公彦理事長は「障害者の方だけの大会、一般の方だけの大会はありますが、誰もが一緒に参加できる大会はありませんでした。駅伝を通じてお互いを知る、楽しみながらいろんな方がふれ合っていただければ」と話してくれた。

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