区登録無形民俗文化財「鉄砲組百人隊」いざ出陣!

最終更新日:2007年9月23日

写真:百人隊同心の立ち放ち・後方にはたくさんの見物客・西戸山野球場
写真:百人隊同心の立ち放ち・皆中稲荷神社
写真:葦北鉄砲隊の試射・銃から激しく火花が散る
 今日(23日)午前9時45分から、新宿区の皆中稲荷神社(百人町1-11-6)で、江戸幕府鉄炮組百人隊保存会(会長:大浦正夫)による「鉄砲組百人隊行列」の出陣式が行われた。

 鉄砲組百人隊行列は、江戸時代に皆中稲荷神社に奉納されていた「鉄砲組百人隊出陣の儀」を再興したものと伝えられ、皆中稲荷神社の秋季例大祭のときに隔年で行われている。明治維新以降一旦廃止されていたが、昭和36年に現会長らの手により復活。今年で24回目を数える。

 鎧兜に身を固めて火縄銃を担った行列と、実践さながらに火薬を用いた火縄銃の試射による勇壮な儀式として知られ、平成14年2月に新宿区の無形民俗文化財に登録された。
 百人町の地名は、徳川幕府が江戸の護りを固めるために、百人隊を現在の百人町一丁目から四丁目周辺に住まわせていたことに由来する。

 今回の出陣編成は、百人隊同心34名に、熊本県葦北郡芦北町より友情出陣の葦北鉄砲隊14名を加えた総勢48名。一行は皆中稲荷神社内での最初の試射に続き、長光寺境内、戸山小学校、西戸山公園野球場などを巡り、試射を行った。

 午後のメイン会場である西戸山公園野球場には多くの観客が集まり、鉄炮組百人隊保存会の名誉会長である中山区長が「鉄砲組百人隊は区の大切な宝」とあいさつ。

 隊は「立ち放ち」「腰放ち」「膝台放ち」など3種類の撃ち方を、一斉や連射などで披露。鉄砲のすさまじい音とともに周囲には火薬の臭いが立ち込め、観客から大きな拍手が送られていた。最後に同心全員による一斉試射を行い、力強い勝ち名乗りの声で締め括った。観客からは「ものすごい音がお腹に響く」「葦北鉄砲隊は、とても勇ましくてすばらしかった」「再来年もまた見たいです」という声が聞かれた。

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