災害現場に学ぶ地震対策 防災とボランティア週間講演会を開催

最終更新日:2007年1月21日

山村武彦さんの講演
 新宿区(区長:中山弘子)は、1月21日(日)午後2時30分~4時45分、区役所(歌舞伎町1-4-1)で区民の方の防災意識の啓発・向上を目的として、防災とボランティア週間講演会を開催した。
 災害・テロ・事件・事故など120ヶ所を越える現地調査の経験を生かし、900回を超す講演・執筆活動を行っているの山村武彦さん(防災システム研究所所長)が講師となり「災害現場に学ぶ、目からうろこの地震対策」というテーマで講演を行った。
 参加者は区内在住・在勤の方、約100名。中山区長からの「区では、自助・共助・公助の防災対策を進めています。今日のお話を生かして、震災から自分の命や地域を守れるよう皆さんも防災対策を行ってください」という挨拶の後、講演が始まった。
 山村さんは、冒頭に「人間から人間にしか安全やモラルは伝えられない。ヒントになるものがあれば家庭・地域で今日の話の内容を広げていってほしい」と話した。「とにかく一番大切なのは、自分で自分の命を守ること。小さな地震に対する対策ではなく大きな震災に対する対策を心がけてほしい」と、災害時に画一的な防災マニュアルのとおり非難することがかえって危険に結びつく場合もあることや、非常持ち出し袋に何を入れるべきかなどを示した。
 「災害時に東京都や区役所が何とかしてくれるだろうと思ってはダメ。自分達の家族や地域は自分達で守る覚悟で、日ごろから訓練をしてください」と、要援護者を守るネットワーク作りや、家具転倒防止器具の装着などを、家庭や地域で推進していくことを勧めた。さらに、阪神・淡路大震災や中越地震の現場で実際に見て体験したことから学ぶ防災対策について語り、最後に「災害という不条理な試練に対して、諦めたり逃げたりするだけでなく、迎えうつ、闘う姿勢も大切なのではないかと思う」「防災とは大切なものを最後まで守りぬくということ」という言葉で締めくくった。
 参加者の一人は「大変勉強になりました。防災道具の選び方など具体的な指導が役に立ちます。これまでの防災を見直してみようと思いました」と話してくれた。

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