令和7年 新年賀詞交歓会・区長年頭の挨拶(要旨)
最終更新日:2025年1月5日
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【注】本文は口述筆記ではありませんので、表現その他に若干の変更があることがあります。 |

新年明けましておめでとうございます。新宿区長の吉住健一です。
皆さまには、日頃より区政にご理解とご協力をいただいておりますことに御礼申し上げます。
今年の干支は「巳(み・へび)」ですが、へびは、脱皮し強く生まれ変わるイメージから「成長」や「変革」の象徴とされています。また、「巳」は植物に種子ができる時期を指し、これまでの努力の成果が表れる年といわれています。
区民の皆さまと進めてきた取組が実を結び、新宿のまちが更なる成長を遂げる年となるよう、全力を尽くしてまいります。
さて、昨年を振り返りますと、地域コミュニティの活性化を図るために「新宿区未来につなぐ町会・自治会ささえあい条例」を制定しました。
条例制定にあたり、町会・自治会をはじめ、多くの区民の皆様とともに検討を重ね、地域説明会やパブリックコメントなどで、多くの貴重なご意見をいただきました。条例名も、区民からのご提案をいただき、ご意見を募集して、決定させていただきました。長期にわたってご尽力いただいた皆様に、心からお礼申し上げます。
本条例の制定に合わせて、現在、町会・自治会の活性化のために必要な施策を総合的に推進するための計画策定を進めています。
計画を条例と一体的に運用することで条例の実効性を高め、地域で活動する様々な方や団体等が地域の一員として、まちづくりに携わり、支え合う地域コミュニティの実現を目指してまいります。
また、昨年は災害の多い年でした。元日に発生した能登半島地震の状況を鑑みると、日頃からの備えが重要だと再認識した1年でした。
区は、区民の皆様に在宅避難の対策をイメージしていただくために、全世帯を対象に携帯トイレや食料のサンプル、防災用品のあっせんパンフレットなどのセットを配付しています。
首都直下地震や南海トラフ地震の切迫性が高まる中、マンション自主防災組織結成に向けた戸別訪問などマンション防災対策や、災害時に要配慮者を受け入れる福祉避難所の開設・運営訓練の支援など福祉防災の充実に取り組むとともに、気候変動に伴う大型台風や局地的集中豪雨などの対策にも力を入れて取り組んでまいります。
話は変わりますが、今年は終戦からちょうど80年を迎えます。
戦争の体験者も少なくなるなか、私たち一人ひとりが、戦争の悲惨さと平和の大切さをしっかりと次の世代に語り継いでいくことが重要です。
漱石山房記念館の運営に多大なご協力をいただいた作家の故半藤一利先生の著書集『歴史と人生』の中にこう書かれています。
「近代以降の歴史を見ると、どうもこの民族は他の民族よりも強くなだれ現象を起こしている。例えば、私らの世代は鬼畜米英とか八紘一宇とか言われて信じ込み、あの戦争をやったという体験がある。(中略)日本人は何も学んでいないなと思ったのは、松本サリン事件のときです。あのとき、Kさんを犯人だと思い込んだ日本のジャーナリズムの情けなさ、新聞もテレビもなだれ現象を起こして、Kさんを犯人と決めつけた。」
最近は、インターネットの情報が比重を増していますが、真偽不明な情報が氾濫したり、敵と決めつけた相手を攻撃する為に、レッテル貼りや画像や動画を加工して発信したりすることが繰り返されています。
戦争が始まるまでには、小さな争いが積み重なっているといわれます。大きな争い事を起こさない為に、歴史に学び、対立を煽らずに、相互理解を深めることが大切だと思います。
区は、親と子の平和派遣事業など、様々な平和啓発事業を行っていますが、戦争の悲惨さと平和の尊さを引き続き発信してまいります。
さて、長期にわたる物価の上昇は区民の皆様の生活にも大きな影響を及ぼしています。
政府は、新たな総合経済対策をまとめ、特に物価高の影響を受ける世帯への支援として、住民税非課税世帯を対象に、1世帯あたり3万円を支給し、子育て世帯には、子ども一人あたり2万円を加算して支給することを決めました。
区は、対象となる世帯に速やかに給付を実施できるように準備を進めています。併せて、食材費など物価高騰の影響を受けている社会福祉施設や子育て支援施設等への支援も実施してまいります。
本年も、物価高騰対策の他、子育て世帯への支援、災害リスクへの備えなど、区民の皆様が安心して暮らせるよう、政策の優先順位を明確にした選択と集中をしながら、総合計画に掲げる5つの基本政策の取組を着実に推進してまいります。
はじめに、基本政策1「暮らしやすさ1番の新宿」についてです。
高齢者に対しては、気軽に健康づくりに取り組める環境整備や、健康寿命の延伸に向けた健康づくり、介護予防・フレイル予防に取り組むとともに、払方町国有地に小規模多機能型居宅介護・認知症グループホーム等を開設します。
また、障害者が住み慣れた地域で暮らし続けられるよう中落合1丁目区有地に、障害者グループホームを開設し、支援してまいります。
子どもや子育て家庭への支援については、令和7年度から11年度を計画期間とする「新宿区子ども・子育て支援事業計画(第三期)」を策定し、さまざまな施策を推進してまいります。
産後ケア事業では、ショートステイ型施設の拡大と宿泊日数を拡充します。
学校では、不登校児童・生徒への支援なども強化してまいります。
次に、基本政策2「新宿の高度防災都市化と安全安心の強化」についてです。
本年も首都直下地震に備えた対策を進めてまいりますが、スピード感を持って建築物の耐震化を進めることが重要です。
区は耐震改修促進計画を改定し、住宅などの建築物の耐震化を総合的かつ計画的に促進します。昨今の工事費高騰や金利上昇の影響なども踏まえ、耐震化支援事業の拡充とともに、擁壁及びがけの安全化対策支援事業についても拡充を進めてまいります。
その他、歌舞伎町など繁華街における安全・安心を強化するための取組も進めてまいります。
次に、基本政策3「賑わい都市・新宿の創造」についてです。
新宿駅周辺地域及び、飯田橋地区や高田馬場地区において、区民の方や地元組織との協働により、地域の個性や魅力を活かしたまちづくりを推進してまいります。
魅力ある公園等の整備では、新宿中央公園に「花のもり」を整備するとともに、赤ちゃんや小さなお子さんを連れた方々にも快適に公園を利用してもらえるよう、ちびっこ広場に乳幼児等休憩施設を整備します。
地球温暖化対策の推進では、CO2排出削減に向けて、省エネルギー機器等の導入に対する補助を実施するとともに、「新宿の森」の整備面積を拡充して、CO2吸収量を増やすほか、区有施設のLED化を進めるなど、「ゼロカーボンシティ新宿」の実現に向けた取組を進めてまいります。
さて、昨年は、パリ2024オリンピック・パラリンピック大会が開催され、オリンピック競泳2種目に出場した牧野紘子選手に「新宿区スポーツ栄誉賞」を授与いたしました。
また、令和3年に「新宿区スポーツ栄誉賞」を受賞した高桑早生選手は、パラリンピック走幅跳びに出場し、4大会連続での大会出場を果たしました。広報新宿1月1日号では、お二人と対談させていただき、夢を諦めなかったエピソードなど、聴いていて元気が湧いてくるようなお話をいただきました。ぜひご覧ください。
本年は、9月に東京2025世界陸上が開催されるほか、11月には東京2025デフリンピック大会も開催されます。区は、大会の開催に合わせて多様なスポーツが気軽に楽しめる気運醸成イベントを開催するなど、区民の皆様と一緒に応援してまいります。
最後に、昨年12月に開催されました令和6年第4回区議会定例会において、議員全員のご賛同を受け、クラシック音楽指揮者の小林研一郎さんを新たに新宿区名誉区民として顕彰させていただくことになりました。
小林さんの経歴等につきましては、この後、司会からご紹介させていただきます。今後、ますますのご活躍を楽しみにしておりますが、新宿文化センターのリニューアルオープンにあわせて、区民の皆様にもお披露目となる演奏会をお願いしたいと考えています。
結びとなりますが、本年も、現場現実を重視し、区民の皆様の声をお聴きしながら、区政運営に取り組んでまいります。
本年が皆さまと皆さまのご家族にとりまして、幸多き年となりますよう、お祈り申し上げまして、年頭のごあいさつとさせていただきます。
皆さまには、日頃より区政にご理解とご協力をいただいておりますことに御礼申し上げます。
今年の干支は「巳(み・へび)」ですが、へびは、脱皮し強く生まれ変わるイメージから「成長」や「変革」の象徴とされています。また、「巳」は植物に種子ができる時期を指し、これまでの努力の成果が表れる年といわれています。
区民の皆さまと進めてきた取組が実を結び、新宿のまちが更なる成長を遂げる年となるよう、全力を尽くしてまいります。
さて、昨年を振り返りますと、地域コミュニティの活性化を図るために「新宿区未来につなぐ町会・自治会ささえあい条例」を制定しました。
条例制定にあたり、町会・自治会をはじめ、多くの区民の皆様とともに検討を重ね、地域説明会やパブリックコメントなどで、多くの貴重なご意見をいただきました。条例名も、区民からのご提案をいただき、ご意見を募集して、決定させていただきました。長期にわたってご尽力いただいた皆様に、心からお礼申し上げます。
本条例の制定に合わせて、現在、町会・自治会の活性化のために必要な施策を総合的に推進するための計画策定を進めています。
計画を条例と一体的に運用することで条例の実効性を高め、地域で活動する様々な方や団体等が地域の一員として、まちづくりに携わり、支え合う地域コミュニティの実現を目指してまいります。
また、昨年は災害の多い年でした。元日に発生した能登半島地震の状況を鑑みると、日頃からの備えが重要だと再認識した1年でした。
区は、区民の皆様に在宅避難の対策をイメージしていただくために、全世帯を対象に携帯トイレや食料のサンプル、防災用品のあっせんパンフレットなどのセットを配付しています。
首都直下地震や南海トラフ地震の切迫性が高まる中、マンション自主防災組織結成に向けた戸別訪問などマンション防災対策や、災害時に要配慮者を受け入れる福祉避難所の開設・運営訓練の支援など福祉防災の充実に取り組むとともに、気候変動に伴う大型台風や局地的集中豪雨などの対策にも力を入れて取り組んでまいります。
話は変わりますが、今年は終戦からちょうど80年を迎えます。
戦争の体験者も少なくなるなか、私たち一人ひとりが、戦争の悲惨さと平和の大切さをしっかりと次の世代に語り継いでいくことが重要です。
漱石山房記念館の運営に多大なご協力をいただいた作家の故半藤一利先生の著書集『歴史と人生』の中にこう書かれています。
「近代以降の歴史を見ると、どうもこの民族は他の民族よりも強くなだれ現象を起こしている。例えば、私らの世代は鬼畜米英とか八紘一宇とか言われて信じ込み、あの戦争をやったという体験がある。(中略)日本人は何も学んでいないなと思ったのは、松本サリン事件のときです。あのとき、Kさんを犯人だと思い込んだ日本のジャーナリズムの情けなさ、新聞もテレビもなだれ現象を起こして、Kさんを犯人と決めつけた。」
最近は、インターネットの情報が比重を増していますが、真偽不明な情報が氾濫したり、敵と決めつけた相手を攻撃する為に、レッテル貼りや画像や動画を加工して発信したりすることが繰り返されています。
戦争が始まるまでには、小さな争いが積み重なっているといわれます。大きな争い事を起こさない為に、歴史に学び、対立を煽らずに、相互理解を深めることが大切だと思います。
区は、親と子の平和派遣事業など、様々な平和啓発事業を行っていますが、戦争の悲惨さと平和の尊さを引き続き発信してまいります。
さて、長期にわたる物価の上昇は区民の皆様の生活にも大きな影響を及ぼしています。
政府は、新たな総合経済対策をまとめ、特に物価高の影響を受ける世帯への支援として、住民税非課税世帯を対象に、1世帯あたり3万円を支給し、子育て世帯には、子ども一人あたり2万円を加算して支給することを決めました。
区は、対象となる世帯に速やかに給付を実施できるように準備を進めています。併せて、食材費など物価高騰の影響を受けている社会福祉施設や子育て支援施設等への支援も実施してまいります。
本年も、物価高騰対策の他、子育て世帯への支援、災害リスクへの備えなど、区民の皆様が安心して暮らせるよう、政策の優先順位を明確にした選択と集中をしながら、総合計画に掲げる5つの基本政策の取組を着実に推進してまいります。
はじめに、基本政策1「暮らしやすさ1番の新宿」についてです。
高齢者に対しては、気軽に健康づくりに取り組める環境整備や、健康寿命の延伸に向けた健康づくり、介護予防・フレイル予防に取り組むとともに、払方町国有地に小規模多機能型居宅介護・認知症グループホーム等を開設します。
また、障害者が住み慣れた地域で暮らし続けられるよう中落合1丁目区有地に、障害者グループホームを開設し、支援してまいります。
子どもや子育て家庭への支援については、令和7年度から11年度を計画期間とする「新宿区子ども・子育て支援事業計画(第三期)」を策定し、さまざまな施策を推進してまいります。
産後ケア事業では、ショートステイ型施設の拡大と宿泊日数を拡充します。
学校では、不登校児童・生徒への支援なども強化してまいります。
次に、基本政策2「新宿の高度防災都市化と安全安心の強化」についてです。
本年も首都直下地震に備えた対策を進めてまいりますが、スピード感を持って建築物の耐震化を進めることが重要です。
区は耐震改修促進計画を改定し、住宅などの建築物の耐震化を総合的かつ計画的に促進します。昨今の工事費高騰や金利上昇の影響なども踏まえ、耐震化支援事業の拡充とともに、擁壁及びがけの安全化対策支援事業についても拡充を進めてまいります。
その他、歌舞伎町など繁華街における安全・安心を強化するための取組も進めてまいります。
次に、基本政策3「賑わい都市・新宿の創造」についてです。
新宿駅周辺地域及び、飯田橋地区や高田馬場地区において、区民の方や地元組織との協働により、地域の個性や魅力を活かしたまちづくりを推進してまいります。
魅力ある公園等の整備では、新宿中央公園に「花のもり」を整備するとともに、赤ちゃんや小さなお子さんを連れた方々にも快適に公園を利用してもらえるよう、ちびっこ広場に乳幼児等休憩施設を整備します。
地球温暖化対策の推進では、CO2排出削減に向けて、省エネルギー機器等の導入に対する補助を実施するとともに、「新宿の森」の整備面積を拡充して、CO2吸収量を増やすほか、区有施設のLED化を進めるなど、「ゼロカーボンシティ新宿」の実現に向けた取組を進めてまいります。
さて、昨年は、パリ2024オリンピック・パラリンピック大会が開催され、オリンピック競泳2種目に出場した牧野紘子選手に「新宿区スポーツ栄誉賞」を授与いたしました。
また、令和3年に「新宿区スポーツ栄誉賞」を受賞した高桑早生選手は、パラリンピック走幅跳びに出場し、4大会連続での大会出場を果たしました。広報新宿1月1日号では、お二人と対談させていただき、夢を諦めなかったエピソードなど、聴いていて元気が湧いてくるようなお話をいただきました。ぜひご覧ください。
本年は、9月に東京2025世界陸上が開催されるほか、11月には東京2025デフリンピック大会も開催されます。区は、大会の開催に合わせて多様なスポーツが気軽に楽しめる気運醸成イベントを開催するなど、区民の皆様と一緒に応援してまいります。
最後に、昨年12月に開催されました令和6年第4回区議会定例会において、議員全員のご賛同を受け、クラシック音楽指揮者の小林研一郎さんを新たに新宿区名誉区民として顕彰させていただくことになりました。
小林さんの経歴等につきましては、この後、司会からご紹介させていただきます。今後、ますますのご活躍を楽しみにしておりますが、新宿文化センターのリニューアルオープンにあわせて、区民の皆様にもお披露目となる演奏会をお願いしたいと考えています。
結びとなりますが、本年も、現場現実を重視し、区民の皆様の声をお聴きしながら、区政運営に取り組んでまいります。
本年が皆さまと皆さまのご家族にとりまして、幸多き年となりますよう、お祈り申し上げまして、年頭のごあいさつとさせていただきます。
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新宿区 総務部-秘書課