官民一体となった「オール新宿」でコロナ対策の取り組みを（令和3年9月16日）

皆さんおはようございます。
区長の吉住健一です。

職員の皆さんには、日々、コロナの緊急対策やワクチン接種の推進に全庁あげて取り組んでいただき本当にありがとうございます。また、それぞれの本来業務について、感染防止の観点から様々な工夫をしながら、進めていただき感謝しています。

7月末から8月に起こった第5波では、爆発的な感染拡大により、区内でも危機的な状況に陥りました。先月、区内の新規感染者数は4，858人にのぼり、自宅療養者が1,200人を超える日が2週間近く続きました。現在、感染者数は改善していますが、医療提供体制は未だ予断を許さない状況です。
今回の第5波の危機では、土日・夜間を含め、保健所や健康部の職員が自宅療養者への対応に当たっていましたが、区内医療機関や訪問看護ステーション事業者等と連携して、患者の健康観察や相談を行うことで、医療の崩壊の一歩手前で踏みとどまることができました。
こうした状況を受け、区内の医療機関や薬局、訪問サービス事業所等で構成する「新宿区新型コロナウイルス対策 医療介護福祉ネットワーク会議」では、第5波のぶり返しや第6波に備えた新たな地域医療の取り組みを模索しています。ネットワーク会議は、これまでも、医療や介護の現場における課題の共有を図り、地域での患者対応や支援の強化につなげてきました。区保健所も事務局として関係機関の調整を行っています。現在、この会議では、新型コロナウイルスの感染拡大や、コロナ以外の感染症を念頭に置いた地域医療のあり方を見据えて、官民一体となった「オール新宿」体制を検討しています。感染拡大期における早期診断や療養支援・入院先の確保、その後の社会復帰支援までを一貫して対応できる医療資源の連携体制をつくり、区内における重症化予防と入院待機ゼロを目指して、行政・医療機関・事業者が「オール新宿」で取り組んでいます。

こうした、地域医療にかかる連携・協力の動きに、新宿が持つ「まちの力」を強く感じています。今後も引き続き、行政、民間事業者、地域の関係機関が、総力を結集し、オール新宿でコロナ対策に取り組んで行きたいと思いますので、職員の皆さんもよろしくお願いします。


さて、来週21日から区議会の定例会が開催されます。この議会で、令和2年度決算をご審議いただきます。24日から始まる決算特別委員会において、職員の皆さんとともに区民の方や区議会に対する説明責任をしっかり果たしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
また、現在、皆さんには令和4年度の予算編成作業を行ってもらっています。
来年度の事業を計画するにあたっては、それぞれの事業の実績や効果をしっかりと分析し、事業の見直しや改善に取り組んでください。
国全体の動きでは、デジタル庁が発足し、手続きのワンストップ化、一人一人に合ったサービスの選択など、行政のデジタル化の流れがますます加速化されていきます。また、コロナの感染拡大の中で、コロナ関連業務のデジタル化の取り組み事例も増えています。チャットを利用した相談や、保健所がこれまで電話で聞き取りを行っていた情報を患者自身が入力するWebシステム、関係機関同士が患者情報を共有するシステムなど、業務の効率化及び患者の支援の強化につなげようとする取り組みです。
日頃の業務の中で、事業の目的に照らして、「この手続は不便だ」と感じたり、「このやり方は時間も人もかかって非効率的だ」と感じたりすることがあれば、デジタル技術の活用も含め、より効果的・効率的な手法を検討してもらいたいと思います。自分自身が区民だったらどのように感じるのかをイメージしてもらえればと思います。

4月に入区した職員の皆さんは、来月1日に正式採用となります。コロナの緊急事態の中で、公務員を志した時に想像していたものとは異なる仕事を任され、戸惑ったかも知れません。私たちの根本的な役割は、住民に最も密接な行政機関として、区民の生活を支えるということですので、今は、新宿区役所の職員として自分に割り振られた職務に全力であたってください。

最後に、職員の皆さん全体に、改めて感染予防対策のお願いです。
8月以降、区役所内の感染事例が急激に増えました。同じ時期に同じ部署で、複数の職員が感染するケースもいくつか出ています。デルタ株は非常に感染力が強く、たとえマスクをしていても、換気が悪い空間で会話をすると、感染する可能性があると言われています。ワクチンを2回接種した人でも感染する事例も少なくありません。マスクの着用・消毒・換気・人との距離をあける、これまで以上に対策の徹底をお願いします。
今は季節の変わり目でもありますので、体調管理にも十分気をつけて、今年度の後半も一緒に乗り切りましょう。

本日の放送はこれで終わります。