新宿ものづくりマイスター「技の名匠」認定・新宿区優良企業表彰合同式典

平成20年度に始まった新宿ものづくりマイスター認定制度は、区内のものづくり産業の活性化を図るために、ものづくり産業に永年従事され、優れた技術をお持ちで、さらに後進の育成に取り組まれている方をマイスターとして認定し、「技の名匠」の称号を授与しています。

今年度は、「引染業（ひきぞめ）」に携わる中村博幸さんと「洋裁業（ようさい）」に携わる佐藤順子さんの2名を認定しました。引染とは、糊を置いた友禅や小紋の生地を両端から引っ張って宙に浮いた状態に設置し、生地へ豆汁（ごじる）・布海苔（ふのり）で「地入れ」と呼ばれる下処理を行い、乾燥させたあとに染料液を含ませた刷毛で染ムラが出ないように一気に染め上げる技法で、中村さんは50年のキャリアを持っていらっしゃる方です。

佐藤さんは、洋裁に関する様々な資格を取得後、平成16年より自宅にて「Jフローラ」を開設、注文婦人服や仕立て作業の他、婦人服制作の教室を運営されています。後進者の指導・育成にも積極的な貢献をされています。

また、新宿区優良企業表彰制度は、平成12年度から東京商工会議所新宿支部と共催で、経営革新、経営基盤強化などの取り組みにより優れた実績を上げ、地域産業の発展と向上に貢献した区内中小企業を表彰するものです。

今年度は、23社の応募から6社が表彰されました。経営大賞（新宿区長賞）には、ソフトウェア開発ベンダーで、主に鉄道会社向けに保線・土木システムの企画提案、保守、データ活用支援を行う（株）トータル・インフォメーション・サービス様が受賞されました。経営大賞（東京商工会議所新宿支部会長賞）には、精密機械用の微小切削部品の加工・販売を行う（株）水上製作所様が受賞されました。

表彰式後に受賞者の皆さまとの懇談会が開催され、さまざまなお話を伺うことができました。今後も、ものづくりの優れた技術が継承され、ものづくり産業への関心が高まり、発展することと区内企業の皆さまが優れた実績を上げ、地域産業の発展と向上に貢献してくださることを期待しています。