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こどもがへっているってほんとう?

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◆こどもが少(すく)なくなっているって、本当(ほんとう)?

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 本当(ほんとう)です。日本(にほん)では、うまれてくる赤(あか)ちゃんが少(すく)なくなって、こどもがへってきているのです。新宿区(しんじゅくく)も例外(れいがい)ではありません。このように、うまれてくる赤(あか)ちゃんが少(すく)なくなって、こどもの人数(にんずう)がへっていくことを、少子化(しょうしか)といいます。
 新宿区(しんじゅくく)でうまれたこどもの人数(にんずう)は、昭和44年(しょうわ44ねん)に6,617人(にん)だったのですが、平成3年(へいせい3ねん)には2,000人(にん)をわりました。その後(ご)、平成8年(へいせい8ねん)までへり続(つづ)け、平成9年(へいせい9ねん)からは、少(すこ)しずつですが、ふえてきていて、平成19年(へいせい19ねん)は1,989人(にん)となっています。

◆このままだと、どうなるの?

 こどもの人数(にんずう)がへり、人口(じんこう)がへっていきます。実際(じっさい)に、平成19年(へいせい19ねん)、20年(ねん)は、なくなる人(ひと)のほうが、うまれる赤(あか)ちゃんより多(おお)くなり、2年(ねん)つづけて人口(じんこう)がへっているのです。少子化(しょうしか)がすすみ、こどもが少(すく)ないままだと、つぎのような問題(もんだい)がおこるといわれています。
 ●友(とも)だちがいなくなる?
 
こどもが少(すく)なくなっていくので、友(とも)だちが少(すく)なくなってしまいます。また、社会全体(しゃかいぜんたい)の活気(かっき)もうしなわれていきます。さびしいですよね。
 ●働(はたら)く人(ひと)がいなくなる?
 
こどもが少(すく)なくなるということは、将来(しょうらい)、働く(はたらく)世代(せだい)の大人(おとな)が少(すく)なくなるということです。畑(はたけ)や工場(こうじょう)で物(もの)をつくったり、商品(しょうひん)をお店(みせ)で売(う)ったり、買(か)ったものをみんなの家(いえ)まで運(はこ)んでくれたり・・・。はたらく人(ひと)たちがいまの日本の社会(にほんのしゃかい)を支(ささ)えています。
 ●日本(にほん)が発展(はってん)しなくなる?
 「いいもの」を「たくさん」つくることで、日本(にほん)は発展(はってん)してきました。しかし、最近(さいきん)は同(おな)じように「いいもの」を「たくさん」つくる国(くに)がたくさんあります。日本(にほん)がもっと発展(はってん)するためには、「もっといいもの」をつくることが必要(ひつよう)です。このためには、やはりたくさんの働(はたら)く人(ひと)の力(ちから)が必要(ひつよう)なのです。

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◆なぜこどもがへっているの?

 少子化(しょうしか)の直接(ちょくせつ)の原因(げんいん)は、女性(じょせい)が産(う)むこどもの人数(にんずう)がへってきていることです。では、なぜへっているのでしょうか。つぎのようなことが理由(りゆう)として考え(かんがえ)られます。
○結婚(けっこん)に対(たい)する考え方(かんがえかた)の変化(へんか)
 
昔(むかし)にくらべて、結婚(けっこん)する年令(ねんれい)が高(たか)くなってきています。また、結婚(けっこん)しないことを選(えら)ぶ人や、結婚はしたいけれど、なかなか機会(きかい)に恵(めぐ)まれなくて・・・という人もふえています。
○仕事(しごと)と家事(かじ)を一緒(いっしょ)にこなすのは大変(たいへん)
 ☆子育(こそだ)てしながら働(はたら)くってむずかしい)
 働(はたら)く女性(じょせい)がふえています。でも、出産(しゅっさん)のあとに、子育(こそだ)てのための休(やす)みをとれなかったり、休(やす)みをとれても会社(かいしゃ)にもどることがむずかしかったり、という問題(もんだい)があります。
 ☆男(おとこ)の人(ひと)も家事(かじ)や子育(こそだ)てを手伝(てつだ)って
 男性(だんせい)があまり家事(かじ)や子育(こそだ)てに協力(きょうりょく)しない、ということもあるようで、働(はたら)きながらこどもを育(そだ)てることに、特(とく)に女性(じょせい)は辛さ(つらさ)をかんじています。
 ☆保育園(ほいくえん)にあずけたいけれど・・・
 そのほか、お父(とう)さんもお母(かあ)さんも働(はたら)くとなると、こどもを保育園(ほいくえん)にあずける必要(ひつよう)がありますが、あずけたい人(ひと)がふえてきており、保育園(ほいくえん)にはいれないこともあります。
○はじめての子育(こそだ)てには不安(ふあん)なことがいっぱい
 
こどもが病気(びょうき)になったら?夜中になきつづけたら?・・・など、不安(ふあん)なことはたくさんあります。また、子育(こそだ)てに必要(ひつよう)なものを買(か)ったり、病院(びょういん)にかかったり、保育園(ほいくえん)や幼稚園(ようちえん)、学校(がっこう)もあるし・・・費用(ひよう)のことも不安(ふあん)のひとつです。

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◆どうすればいいの? 新宿区(しんじゅくく)ではどのようなことをしているの?

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 こうすれば確実(かくじつ)にこどもがふえます、という特効薬(とっこうやく)はありません。では、どうすればよいのでしょうか?
 まず、なぜうまれてくる赤(あか)ちゃんが少(すく)なくなっているのか、その原因(げんいん)を考(かんが)えます。そして、それを少(すこ)しでも取(と)り除(のぞ)くために、いろいろな方法(ほうほう)を考(かんが)えるのです。そのなかでも、効果的(こうかてき)だと思(おも)われることを、実際(じっさい)におこないます。
 では、どのような方法(ほうほう)があるのでしょうか?また、新宿区(しんじゅくく)ではどのようなことをしているのでしょうか?
○結婚(けっこん)する人(ひと)が増(ふ)えるように 
 結婚(けっこん)しない理由(りゆう)はいろいろありますが、男女(だんじょ)の出会(であ)いの機会(きかい)が少(すく)なくなっていることや、不景気(ふけいき)などの影響(えいきょう)により、なかなか仕事(しごと)が見(み)つからなかったり、収入(しゅうにゅう)が少(すく)なくなっていること、なども理由(りゆう)のひとつとして考(かんが)えられています。
 このため、男女(だんじょ)の出会(であ)いの機会(きかい)をつくったり、仕事(しごと)をみつけるお手伝(てつだ)いをしたりすることが考(かんが)えられます。
 新宿区(しんじゅくく)では、仕事(しごと)を探(さが)している人(ひと)が仕事(しごと)をみつけやすいように、専門(せんもん)の相談員(そうだんいん)が相談(そうだん)にのっています。
○働(はたら)きながら安心して仕事(しごと)ができるように
 お母(かあ)さんが出産(しゅっさん)したあとに、子育(こそだ)てのための休(やす)みをとりやすくしたり、お父(とう)さんが子育(こそだ)てのために仕事(しごと)を休(やす)むことができるようにしたり、子育(こそだ)てをしているお父(とう)さんやお母(かあ)さんが、もっと早(はや)く家(いえ)に帰(かえ)れるようにしたりすることが考(かんが)えられます。
 新宿区(しんじゅくく)では、このように働(はたら)きながら安心して仕事(しごと)がつづけられるしくみづくりのために、会社(かいしゃ)にはたらきかけをしています。また、新(あたら)しい保育園(ほいくえん)をつくったり、保育園(ほいくえん)で受(う)けいれられる人数(にんずう)をふやしたりして、保育園(ほいくえん)にはいりやすくなるようにしています。
○子育(こそだ)てへの不安(ふあん)が軽(かる)くなるように 
 
子育(こそだ)てをしていて不安(ふあん)をかんじたり、困(こま)ったときに、相談(そうだん)できる場所(ばしょ)をたくさんつくったり、子育(こそだ)てをしている家庭(かてい)に、手当(てあて=お金)を給付(きゅうふ)したり、保育園(ほいくえん)や幼稚園(ようちえん)、学校(がっこう)にかかる費用(ひよう)を安(やす)くしたり、といったことが考(かんが)えられます。新宿区(しんじゅくく)では、つぎのようなことをしています。
 たとえば
 ☆困(こま)ったときに相談(そうだん)できる場所(ばしょ)づくり
 
子育(こそだ)てで困(こま)ったり悩(なや)んだりしたときに、相談(そうだん)できる場所(ばしょ)をたくさんつくっていて、電話(でんわ)でも相談(そうだん)できるようにしています。
 ☆保健師(ほけんし)の訪問(ほうもん)
 
赤(あか)ちゃんがうまれたばかりのときに、保健師(ほけんし)さんが、家(いえ)をたずねて、赤(あか)ちゃんのようすをみたり、相談(そうだん)にのったりしています。
 ☆子育(こそだ)てにかかる費用(ひよう)の支援(しえん)
 
子育(こそだ)てをしている家庭(かてい)に、手当(てあて)を給付(きゅうふ)したり、こどもが病気(びょうき)になったときに病院(びょういん)にかかっても費用(ひよう)がかからないようにしています。
 ☆子育(こそだ)ての仲間(なかま)づくり
 
そのほか、子育(こそだ)てをするときに、同(おな)じように子育(こそだ)てをしている人(ひと)と出会(であ)い、話(はなし)をしたり、なやみを相談(そうだん)しあったりできる仲間(なかま)をつくれるような場所(ばしょ)をつくっています。

◆これからどうなるの?

◆これからどうなるの?画像5

○ふえてきてはいるけれど・・・
 
日本(にほん)では、いま国(くに)をあげてこの問題(もんだい)にとりくんでいます。「新宿区(しんじゅくく)では、どんなことをしているの?」に書(か)いたこともふくめて、これまでにも、いろいろなことをおこなってきました。
 そうしたとりくみの効果(こうか)もあり、ここ数年(すうねん)、うまれてくる赤(あか)ちゃんがほんの少(すこ)しだけどふえている、といううれしいデータもあります。しかし、うまれてくる赤(あか)ちゃんはまだまだ少(すく)ないのが現実(げんじつ)なのです。
○これから大切なこと
 
今後(こんご)は、さらにくわしく少子化(しょうしか)の原因(げんいん)を調(しら)べたり、もっともっと効果的(こうかてき)な方法(ほうほう)を考(かんが)え、いろいろな工夫(くふう)をしていく必要(ひつよう)があります。そして、こどもがたくさんいる、活力(かつりょく)のある社会(しゃかい)をめざし、みんなで、こどもを生み(うみ)育(そだ)てやすい社会(しゃかい)をつくっていくように、こころがけていくことが大切(たいせつ)なのです。